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重要美術品と重要文化財の違いって?
今日、行った美術展で重要美術品と重要文化財というものの2種類がありました。重要美術品は東京の美術館のもの、重要文化財は名古屋のものだったので、土地の違いかと思ったのですが、以前別の美術展に行った時見たものは東京のものでしたが、重要文化財でした。辞書を引いてもみたのですが、重要文化財はあるものの、重要文化財はありませんでした。一体どんな違いがあるのでしょうか?教えて下さい。
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重要文化財、国宝、重要美術品とも国が指定するものですので地方に関係はありません。 1950年に文化財保護法が制定される前は国宝と重要美術品とが存在していましたけれど、一旦新保護法が制定された段階で全て指定を解除され、改めて重要文化財に指定され直しました。そしてその中から重要な物件に関して国宝に格上げする、という形を取ったわけです。 そして、その旧国宝並びに重要美術品に指定されながら重要文化財に指定漏れとなった作品はこの時点から重要美術品扱いとなりました。 ですから、基本的には優れた美術作品とは認められながらも、現行の保護法の指定基準から見ると重要文化財までには至らないものが重要美術品として留まっている、と考えれば良いでしょう。 今でもほぼ年一回(もしくは2回)重要文化財の新指定が行われており、その中で毎年のようにいくつかの重要美術品が重要文化財に指定替えとなっています。 法律的には詳しくはないものの、重要文化財、国宝となると制限もある代わり何かしらの保護も受けられる(修理代の一部負担程度だったでしょうか)部分が重要美術品にはないと考えられます。 ただ、確か重要美術品も重要文化財・国宝同様海外への流出が禁じられるetc.の処置は有効だったはずで、それが現在の重要美術品の最大の意味かも知れません。 よくお寺などで書かれているものには現在重要文化財指定なのに「国宝」と書かれていたり、「旧国宝」と書かれているのはこうした理由からです。 以上から考えると、いずれはほとんど重要美術品というのは無くなってきて重要文化財に含まれていくと思われます。 まあ、鑑賞する上では指定がどちらでも優れた作品であることのお墨付きが付いている、位に考えれば良いでしょうか。 ちなみに、現在重要文化財は美術工芸品10,076件、建造物2,220件存在し(国宝含む)、この10年程かなり一生懸命出向いてもまだ4,000件程度しか鑑賞できていません。
お礼
詳しい説明本当にありがとうございました。