#3・#7さんの#7の回答は少~し解釈が違っていると思うのですが…。
まず、ご質問に「『購入代金』全額が3000万程度」とあります。
これは、マンションの「売買」に必要な額が3,000万円ということだと思います。
この中には、「マンションの販売代金」のほか、売買契約に必要な印紙代、所有権移転登記に関する費用(登記費用、登録免許税のほか手続きを司法書士に依頼するならばその報酬等)、固定資産税・都市計画税の清算費用などは含まれています。
ですが、そのマンションを『住宅ローンを利用して』購入するなら、必要となる費用は3,000万円丁度では足りません。
「マンションを購入するのに住宅ローンを利用する場合に必要となる資金」となると3,200万円程度が必要だと思います。
ですから、手元にある流動性の高い資金(現金・預貯金)が500万円ならば、住宅ローンとして借りなければならない額は2,700円程度になると考えられます。
ご参考までに、私が購入したマンションは「販売価格3,700万円」程度でしたが、住宅ローンを利用した結果、「必要な費用」は3,900万円弱でした(勤務先を利用したので、保証料率を低くしてもらえました)。
このようなカンジなので、「住宅ローンを利用して住宅を取得する際には、『諸費用』として価格の1割~2割程度が必要となる。」と言われているのです。
それから、これは、私の現在の担当業務が「金利商品による資金運用」ということからですが…。
現在、長短の金利差が縮小傾向にあります。
これは、住宅ローンに限った話ではなく、住宅ローン金利にも市場の状況が影響しているためです。
住宅ローンでは、「変動金利型」や「固定金利選択型の固定期間の短いもの(5年以下)」については「短期プライムレート」に影響を受けます。
ですが「固定金利型」や「固定金利選択型の固定期間の長めのもの」は「利付国債・10年物」の相場状況に影響を受けます。
日銀の政策金利の利上げがあると、各金融機関の短期プライムレートも上がります。
ですが、「利付国債・10年物」の相場状況は、日銀の政策金利だけに影響を受ける訳ではありません。
その結果、現在は「長短の金利差が縮小傾向」にあるんです。
ですが、なんだかんだ言っても、まだ長短の金利が逆転もしていなければ、フラットニング(同水準になること)すらしていません。
ですから、まだまだ「短期」の方が金利が低いのは事実です。
確かに、これまでが「異常なほどの低金利」だったので、最低だった以上転じる方向は「上昇」しかありません。
しかも、この先の金利動向がどうなるのかなんて、誰にも分からないことなんですから「短期固定(正確には「固定金利選択型の固定期間の短いもの」)にしておいて、固定期間が終了した時にメチャクチャ金利が上がっていたら…。」と心配され、全期間固定を選択されるのは間違った考え方ではありません。
ただ、最後の段落の冒頭が違っています(単純な書き間違いかもしれませんが)。
> 今後、繰上げ返済を予定しているというような状況なら固定金利の方がいいのではないでしょうか。
繰上返済を多く行い、期間短縮を行う-というならば、先々の金利上昇リスクに備える必要の度合いも低くなるので、変動金利型や固定金利選択型の固定期間の短いものの「長期のものよりも金利が低い」というメリットを最大限に活かせばいいのです。
みすみす高い金利を選択して高い利息を払う必要はありません。
一度、先々の「資金の必要ポイント」を加えたライフプランを作成してみてください。
資金の必要ポイントというのは、車や高額家財の買い替えペース、本人はじめ家族全員の結婚・出産・進学etc.です。
ご質問者さまの場合はマンションなので、修繕計画とそれに基づく資金の積立が既に計画されていれば、大規模修繕の場合にも費用の特別供出は考えなくてもいいと思いますが(戸建の場合は10年単位で100万円規模の修繕が必要としてシミュレートするのが無難です)。
シミュレートしてみると、毎年○百万円くらいは繰上返済できそう…ということが把握できると思います。
繰上返済の度合いが見えれば、それを返済計画に反映させてみてください。
そうすると、繰上返済に伴う期間短縮により「当初契約の返済期間は○○年としたけれど、○○年くらいで完済できそう。」ということが把握できます。
それに基づいて金利タイプを選択されるといいと思います。
「あくまでも『計画』でしかないので不安。」とか「繰上返済は考えない。」というのならば、固定金利型が一番「安心」でしょう。
ご参考までに、固定金利型はフラット35でなくても、一般の金融機関でも扱っていますよ(尤も、金利の上昇局面においては、銀行にとっては長期固定よりも短期固定を選択してもらったウレシイですけれどね。低い金利で長く借りられるのはウレシクナイので。だから、提携住宅ローンは短期固定になっていることが多いんです)。
例えば三菱東京UFJ銀行では、自行の21年以上の固定金利型の金利は3.13%ですが、フラット35は3.16%です。
しかも、自行の住宅ローンは団体信用生命保険の保険料が銀行負担ですが、フラット35の機構団信の特約料は債務者負担です。
なお、#3で仰っている
> 3000万円で500万頭金、残り2500万円住宅ローンと3000万円で全額住宅ローンで、すぐに500万円繰り上げ返済で返済すると総額がかなり減る場合があります。
に関しては事実です。
とてもいいアイディアなんですが気付かれない方が殆どですし、当初の審査では「少しでも借入金額が少なく、少しでも期間が長く、少しでも金利が低い」方が、返済負担率の審査で楽になるので「検討の範囲外」になってしまうことが多いんですよ。
例えば、年収400万円の方ですと、他に借入がなく、住宅ローンの借入条件が「金利:年3.20%、返済期間:35年、元利均等償還」という場合、借入金額が2,500万円ならば年間の返済額が1,188,300円で返済負担率は29.7%になりクリアですが、借入額が3,000万円ならば年間の返済額が1,425,960円で返済負担率は35.6%になってしまいNGの可能性があるんです。
年収400万円ですと、返済負担率35%未満を目安にしているところも多いので(もちろん、この基準は金融機関によって異なります)。
ご参考までに、「金利:年3.20%(全期間固定)、返済期間:35年、元利均等償還」の条件で、「(1)借入金額:2,500万円の場合」と「(2)借入金額:3,000万円で翌月500万円を繰上返済した場合」で、「その先は繰上返済なし」で完済した場合、元金+利息の「総返済額」は、
(1)41,590,327円(要するに利息だけで16,590,327円)
(2)36,797,547円(要するに利息だけで11,797,547円)
なんと、利息が480万円弱も「お得」になると!
これくらいの効果があるんですよ。
(2)は500万円も余分に借りているにも係わらずです。
これが金利:年2.00%ですと、200万円くらいしかお得にならないんですけれどね。
ですから、繰上返済は少しでも早い方が効果が大きいんです。
ちなみに、私はローンに関しては、エクセルのテンプレート「ローン計画表」を使っています。テンプレートを使えば簡単なので。
「ゴールシーク」は別の時に使います。
長々と失礼いたしました。
お礼
再度ありがとうございます!ご説明もわかりやすいです。まさしく私が気にしていたことのひとつでした(新機構のフラットと住宅ローンを組み合わせることができないかなども併せて)。 それにしても、頭金をあえて入れずに契約したあとすぐに繰上返済するという話は驚きました。 。 現在、3年の短期固定を薦められてはいるものの、e9832312様のおっしゃる通りでして、 ・数年前のような低金利ではなくなっている ・今後5~10年は金利が下がるとはあまり思えない という気がしてきて、本当に3年などの短期固定でいいのだろうか?と思い出したのです。販売会社ももちろんこのことはわかっていてそれでもまだ3年短期固定がお勧めだという話でしたし、フラット35のことも触れはされていましたので何でもかんでも疑うつもりはないですが、やはり営業ですし故意でない見落としもありえます。なのでできるだけ自分でも考えようと思いだしてこのOKWaveに質問をしてみました。 3年短期固定ではなくて、例えば5年とか10年とかや、おっしゃるようにフラット35のような長期固定も本当に損なのか試算してみないとならないようだ、と思い始めております。 私はまさしくお示しのお知り合いのような短期返済完了をすることを望んでおります。 繰上げ返済を出来るだけ多く定期的におこなっていき、なるべく元金に返済を充当して金利払いを減らしてゆきたいです。 おっしゃる通りで、3年などの短期固定の場合、最初はいいですが三年後以降、最初三年だけの低金利はなくなりますし、それと共にその時の金利が今以上に上がる可能性が高い気がしています。 計算方式を調べなければなりませんが、逆に言うとそれさえできればどちらが得かおのずとわかると思うのでエクセル検討します。 また、ご質問の件は全くその通りです。初期支払い費用総計が180万程度で、残り300万程度を頭金とする予定ですので合算すると500万弱を現金で払える状態ということになります。 現在、初期費用140万ほどをすでに払い、残りを金消契約前に振り込む流れとなっております。そしてあと300万を頭金で支払う予定です。 昨日、地元の若手で高名なFPの方にアドバイス頂く約束が取れたので、お示し頂いた長期固定の情報も踏まえて明日相談します。それまでは金商契約のアポはお預けです。 非常に有意義で参考になるお話が聞けて大変感謝しております。