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偏光板と偏光について
偏光の基本について教えてください。 過去ログや他のサイトも参考にしましたが、ますますわからなくなっています。 自然光はあらゆる方向に振動している光で、その自然光を偏光板に通すと、一つの振動方向が選択され直線偏光として取り出されるとのことですが、あらゆる方向に振動している光のひとつの振動方向の光なのに、なぜ偏光板通過後の光は、自然光の50%になるのでしょうか?
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いま偏光板の偏光方向をx方向としましょうか。つまりx方向の光は通します。 これに対してそれに直交する方向をy方向としましょう。このy方向の光は当然通りません。 では、いまx,yの中間方向、つまりxとyは90度の角度ですが、45度の角度の偏光方向の光が入ったらどうなるでしょうか。 この場合、その光のx方向の成分だけは透過して、y方向の成分はさえぎられます。 これを全方向まんべんなく光があるとして考えてください。最終的に全光量の1/2だけ透過することがわかります。
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- walkingdic
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>光が電場と磁場に分解されていて、偏光板に入った後片方のみが通過するから半分になるような説明をされているのがありますが、ご説明のとおりならこれは間違いですよね。 はい。ただ私はそういう説明は見たことがありませんので、説明と図の関係を読み間違ったということはないでしょうか。 >その光成分はX方向をまたぐ座標に このまたぐという意味がいまひとつ理解できませんが、 >電場と磁場成分に分解できるという理解でよいのでしょうか? 偏光を考える場合には磁場成分は無視してかまいません。 実際のところ光の周波数領域では磁場成分は物質の影響をほとんど受けません。真空中の透磁率をそのまま使うことが大半です。 つまり、電磁波というのは磁場と電場が交互にエネルギーをやり取りして進行する形の波ですが、偏光板の影響を受けるのは電場のほうだけです。とはいえ電場がなくなれば磁場もなくなりますので、間接的に影響は受けています。
お礼
大変参考になりました。これで、先に進めそうです。 初めからひっかかっていては、この先も前途多難ですた。 今後とも、よろしくお願いします。
- sanori
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光は電磁波なので、簡単のため 光 = 電場の振動 と考えましょう。 偏光板の透過軸に平行な電場振動成分をX、 偏光板の透過軸に垂直な電場振動成分をY と置きます。 つまり、電場の振動を2次元ベクトル、つまりは、X成分ベクトルとY成分ベクトルの合成と考えます。 光(※)が偏光板に入射すると、電場のX成分だけが透過し、Y成分は偏光板に吸収されて熱に変わります。 ※: ここでいう「光」とは、自然光であれ直線偏光であれ円偏光であれ楕円偏光であれ、すべて同じ話になります。 なお、「偏光子」「検光子」という用語についても、ほかの質問者さんへコメントされているようですが、 偏光子、検光子とは、役割を表す用語であって、どちらも偏光板です。 具体的には、液晶ディスプレイで、光源(バックライト)のすぐ手前に配置される偏光板のことを、「直線偏光を取り出す役割の偏光板」という意味で偏光子、 液晶層より手前に配置される偏光板のことを、「どんな角度の偏光がやってきたかな?」と検査する役割という意味で「検光子」と呼びます。
お礼
説明ありがとうございました。 みなさんの説明は大変参考になりました。
- 991108
- ベストアンサー率22% (32/144)
No.4です >水平直線偏光成分:1/3 >水平直線偏光成分:1/3 >45°の直線偏光成分:1/3 >水平直線偏光成分:1/3 >水平直線偏光成分:0 >45°の直線偏光成分:1/6 各真ん中の行は、垂直の間違いでした。申し訳ありません。 あと、「基本 光工学1」です。
補足
説明ありがとうございます。 偏光板は物で、偏光子(本には検光子も出てきています)は、機能として使い分ければいいのでしょうか? 液晶の本には、2枚の偏光板の組み合わせのように説明されたいますが。
- ryn
- ベストアンサー率42% (156/364)
質問者さんの疑問の本質は光子の量子的な振る舞いにあると思います. 例えば,1枚の偏光板を通過させるとき 偏光板の向きに対して偏光面が45度傾いた光は 50%の強度で透過します. さらに,古典的には説明できない例を挙げてみます. まず,2枚の偏光板の向きを90度ずらして置きます. そこに理想的な自然光を通してみると, 2枚通過した後の光の強度は 0 です. ここで,2枚の偏光板の間に45度傾けて3枚目の偏光版をはさみます. すると,2枚の状態で透過しなかった光が さっきより増やして3枚にしたのに透過してしまいます. このあたりを理解するには量子力学を学ぶ必要があります. だいたいのイメージをつかむなら http://physics.atnifty.com/pdf/030707-1.pdf みたいな感じでしょうか.
お礼
ありがとうございます。早速参考にさせていただきました。みなさんの説明とあわせて、理解の参考になりました。 今後ともよろしくお願いします。
- 991108
- ベストアンサー率22% (32/144)
皆さんが答えてますので、補足みたいなものですが。 イメージだと、太陽光のような無偏光なものは、 あるときは水平直線偏光、またあるときは垂直直線偏光、 別のときは水平から20°傾いた直線偏光・・・。などと いったように時々刻々偏光方向の異なる光が来ます。 (分かり易いように直線偏光だけで話をしました。 勿論、光の強度も時々刻々変化しますが) すなわち偏光してるのですが、早い速度でランダム に偏光が変化しています。 話を簡単にするため、例えば光が 水平直線偏光成分:1/3 水平直線偏光成分:1/3 45°の直線偏光成分:1/3 の割合で来ていることを考えてみましょう。 すると、水平偏光成分しか通さない偏光子を 通過すると、 水平直線偏光成分:1/3 水平直線偏光成分:0 45°の直線偏光成分:1/6 になります。(45°のやつは、水平と垂直成分 が同じ割合で混ざってるためです。) 従って、トータルで1/3+1/6=1/2 となり、透過してきた光の平均パワーは半分になる ことが分かります。理解いただけたでしょうか? また、偏光板と偏光子は混同して使われてるようで すが、偏光板といえば偏光を変化させたり偏光を回 転させたりする光学素子を一般に言います。いわば、 リターデーションプレートの一種です。 偏光子とは、偏光ビームスプリッタのような素子 で、ある偏光成分だけを取り出します。 もう少し知りたければ、「異本 光工学1」という 本の、偏光の章を読んでみるといいかもしれません。
- yossu
- ベストアンサー率60% (270/446)
縦横にある振動を横にフィルタリングすると 横のみ透過するのは当然ですね。 では斜めの場合はどうなるかと考えると 合力と同じように縦+横の干渉によって作られていると 考えると分かり易いかと思います。 偏光板の中心を原点として考えると 斜め(縦+横)の波の一部(縦)が遮られて 横の成分のみが通過する。 偏光板全体として換算すると縦の成分のみ通してないので 横成分のみ(50%)の通過となる。 波の中心を考えないとすると 斜めも縦横の波として見ると まんべんなく十字に偏光板に降り注いでいる。 そのうちの縦成分が遮られて横のみ通過できる。 このように考えれば斜めの光の偏光の透過分の 意味が分かるかなと思うのですがどうでしょうか。 特に専門で光学の勉強をしたわけではないので この干渉で斜めを考える方法で間違いないと 断言できませんが。。
お礼
偏光の基本的なところが理解できました。勉強のスタートのところで、つまづいて先に進めなかったのですが、何とか勉強できそうです。 ありがとうございました。また、わからないところが出てきたら教えてください。
- debukuro
- ベストアンサー率19% (3634/18947)
>自然光はあらゆる方向に振動 とは限りません 青空を偏向板を通して見ると方向によって偏向の度合いが違うことがわかると思います >なぜ偏光板通過後の光は、自然光の50%になるのでしょうか? 偏向板で確かめてください 50%とは限りません偏向版を通過する前の光がどれほど偏向しているかによって変化します これは偏向版を回転させてみてください たとえば金属面からの反射光と水面からの反射光を比べてみれば同じでないことが判ります
お礼
あらゆる方向に振動している光のことを、自然光のように定義されていたので、このように書きました。 勉強しはじめたばかりなので、今後ともお願いします。
補足
非常にわかりやすい説明で、すっきりと理解することができました。ありがとうございました。 追加で教えてください。 よく偏光板の仕組みを説明する図で、光が電場と磁場に分解されていて、偏光板に入った後片方のみが通過するから半分になるような説明をされているのがありますが、ご説明のとおりならこれは間違いですよね。 45度の角度の偏光方向の光が入射すると、X方向に投影された光が透過して、その光成分はX方向をまたぐ座標に電場と磁場成分に分解できるという理解でよいのでしょうか?