同じ御質問をその設計士の方にされるのが一番よいと思います。施主の悩み・疑問・希望、全てを聞き入れて予算に収まるようにバランスよく良質の家を設計し施工を監理するのが設計士の役割です。どんなときでも、まず設計士の方に連絡を取るという気持ちに施主がなれるような方(相性も含めて)でないとうまく行かないと思います。もし、その質問の答えがしっくり来なかったら、設計士の変更を検討した方が良いと思います。
その上で、一般的なことを申し上げます。
‐どんな希望でも思いつく限りのことを箇条書きにしてかまわないと思います。「非常に細かい部分の具体的な希望」の次に「生活スタイル」や「全体的なムード」といった抽象的なことが書いてあっても全くかまわないと思います。広さから言って全ては満たせないと分かっていること、矛盾していると思われることを書いてもかまいません。設計士は、こちらの想像の及ばない第三の解決策を提示してくれることもありますし、選択肢を明確にするという回答をしてくれることもあります。(小さなことですが、そういった書き物をワードやエクセルでメールで送ってあげるといった配慮の方が喜ばれると思います。無駄な手作業が減りますから。)設計士はコワイ先生ではなく味方です。もっと言えば、そういった矛盾点にこそ施主の望みの本質が隠れていることもあります。
‐イメージや雰囲気を伝えたい場合は雑誌の切抜きが良いでしょう。但し、その場合は、例えば「その形や素材でなく全体の陰影感が好き」のように、何を伝えたくてその切抜きを使ったかを伝えた方が良いでしょう。
‐設計士は、出来れば将来の家族構成(ペットも含め)を知りたいところです。質問者の方がお若いのなら子供の人数、そうでなければ将来御両親が同居される可能性。難しいところですね。
‐「ああいうことをしたい」というぼんやりとした希望がありながら、それが何なのかはっきりしなかったり、どういう形にしたらそれが実現できるかよく分からないときでも、「ああいうことをしたい」をそのまま言葉で伝えましょう。生まれもっての設計士気質の方は、その謎解きこそ大好きであり、それを形にするための引き出しをたくさん持っているはずです。その回答を見て、施主が喜んでいるところを見るのが一番嬉しいはずです。そうして、設計士に乗りに乗ってもらうのが一番良い形だと思います。
‐最後になりますが、設計士と好みのテイストが合わないと、理屈ではお願いした通りだけど、どこか雰囲気が好みと違うという提案が出てきます。選択された設計士の方のテイストがディテールは別にして施主の好みであることは必要です。従って、その設計士の方の過去の作品を複数見てください。テイストが合っているのに、イメージしていたより寸法が小さいとかの方がむしろ問題は小さいです。「あと10cm高くしてください」のように明確に指示ができますから。逆ですと、「シックリ来ない感」をずっと引きずります。
素敵なお家が出来るといいですね。