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「有意差」について
ある認知心理学の実験で統計がでました。 ストループ実験という実験なのですが、統計はでまして、統計については詳しく触れられていないのですがレポートを書く必要上、以下の式の読み方のみ教えてください。 ●ストループ効果(前半)t(9)=2.38,p<.0.5 ●ストループ効果(後半)t(9)=4.08,p<.0.1 ■逆ストループ効果(前半)t(9)=2.96,p<.0.5 ■逆ストループ効果(後半)t(9)=1.82,ns それぞれについて有意差があったか、ないかです。 記号の読み方なのですが(9)は人数のことだったと思うのですが、t、p、nsは何のことを示しているのでしょうか? ストループ効果については「効果があった」、逆ストループについてはそれが「見られていない」そうなのですがどの部分を指しているのでしょう?また「見られていない」というのは「有意差なし」と称するのでしょうか? 簡単な解説でよろしいので、この式の読み方を素人にわかる程度に教えていただければと思います。宜しくお願いします。
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No.1さんの回答ですでに問題は解決しているかもしれませんが,まとめると, ストループ効果(前半)は5%の有意水準で有意差が認められた。 ストループ効果(後半)は1%の有意水準で有意差が認められた。 逆ストループ効果(前半)は5%の有意水準で有意差が認められた。 逆ストループ効果(前半)では有意差が認められなかった。 t・・・t統計量のこと。平均値の差の検定などでt分布が利用されるので,それのことをt統計量,あるいはt値と呼ぶ。 p・・・有意確率またはp値(ピーチ)と呼ぶ。 ns・・・有意差が認められなかったときに表記する。 t値を求めてt分布表から数値を読み取るのは,コンピュータのない時代にやられていたことです。現在ではコンピュータ(ソフトウェア)によって簡単にp値が計算できるので,p = 0.00293のようにp値を表記することが求められています。
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- Ishiwara
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t=2.38, p<0.05 の意味: t分布表は、「クスリなどがまったく効かなかった場合」を想定して、t値がどのように(偶然によって)ばらつくかを計算してまとめたものです。 ここでは、t値が 2.38 になることは、偶然のばらつきだとすると、ちょっと大きすぎるんじゃないか。偶然でここまで大きくなるケースは 0.05%以下しかありえない。だから「有意」だと結論づけているわけです。有意とは、決して「因果関係あり」と断定しているのではなく「因果関係がないとすれば、まれな現象だ」と言っているわけです。
- puni2
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要するに, 「2つの標本を比べると,標本平均は若干差があるが,この差は有意なのか,それとも誤差の範囲内なのか?」 ということを調べたわけですね。 詳しくは統計学の本やサイトなどで「t検定」とか「平均値の差の検定」といった項目を見ていただくことにして,うんと簡単に書くと, 得られた標本の平均や標準偏差,サンプル数などから,「t」という値を計算する。(出し方はここでは省きます) そのtが大きいほど,母集団の平均そのものに差があった可能性が高くなる。 逆に,tが0に近いほど,単なる標本誤差だった可能性が高くなる。 という考え方です。 (9)というのは「自由度」と呼ばれる数値です。 出し方は,標本1の平均と標本2の平均を比べる場合は,「標本1の大きさ(人数)」+「標本2の大きさ(人数)」-2. 母集団の平均と標本平均を比べる場合は「標本の大きさ」-1. というわけで, >t、p、nsは何のことを示しているのでしょうか? まず,tは関数の名前。 pは,「仮に本当は平均値の差がないとしたとき,標本の平均にこれだけの差が付く確率」です。 不等号の右辺の0.05や0.01は,有意水準といい,「どのくらい違いがあれば有意だとみなすか」という確率の値です。 つまり,「今回の実験ではこれだけの差が出たが,かりに本来は差がないとしたら,これだけの差が出る確率は5%(または1%)もない。これは珍しいことだから,やっぱりもともと差があったと考える方が妥当だろう」と考えるわけです。 もちろん,他の値,たとえば3%以下なら有意というふうに決めてもいいのですが,習慣的に5%や1%がよく使われています。 「p<.05」(.0.5ではありません)というのは,「仮に差がないとしたら,このサンプル数でこれだけ(あるいはそれ以上)の差が付く確率は5%以下だ」という意味です。 「t(9)=2.38, p<.0.5」ならば「tの値が2.38(以上)になるような確率pは,最初に決めた有意水準0.05よりは小さい」という意味になります。 読み方は,「p小なり0.05」と式を読んでもいいですが,普通は意味を取って「有意水準5%で有意差あり」などと呼びます。 また,有意水準とは,裏返して言えば,間違える確率(本当は差がないのにあるといってしまう確率)ですので,「危険率5%で有意差あり」ともいいます。 nsは,「有意差なし」(not significant)です。 さて,tがいくつ以上なら「有意差あり」と判断されるのか。 これは,先ほどの自由度によって違いますし,また有意水準によっても違います。 この実験の場合,ストループ効果によって逆に反応が早くなるケースは考えにくいので,片側検定とみていいでしょう。(これも詳しい説明は本などで調べてください) 自由度が9の場合,t>1.833なら5%で有意,t>2.821ならば1%でも有意です。 どうやって分かったかというと,統計で使う数表がたくさん載っている本がありまして,その中にt分布表というものがあります。それを見ました。 なお,Excelを使っても求められますし,関数電卓の中にもt分布の値が計算できるものがあります。 ところで,お書きになった結果ですと,t(9)=2.96, p<.05となっていますが,p<.01とはなっていませんね。だとすると,両側検定なのかもしれません。 もしそうならば,同じく自由度が9の場合,t>2.262なら5%で有意,t>3.250ならば1%でも有意となります。 >ストループ効果については「効果があった」、逆ストループについてはそれが「見られていない」そうなのですがどの部分を指しているのでしょう? ストループ効果のほうは前半・後半とも有意差が出ているのに対して,逆ストループ効果のほうは後半で有意差がない,ということでしょう。 >また「見られていない」というのは「有意差なし」と称するのでしょうか? はい。 ただし,あくまでも確率(可能性)ですので,本当はやっぱり差があるのかも知れません。ただ,今回の実験では,もうちょっと差が開いてくれないと有意差とは言えない,ということです。 (注)なんでpそのものを書かないで,「p<.05」といった書き方になっているかというと,一つには,pそのものの値の計算が大変だからです。 また,t分布表なら1ページに収まりますが,そこから確率pを求める表を作るとなると,膨大になってしまうからです。 もっとも,最近は表計算ソフトや統計ソフトなどを使えば,簡単にpが出ますので,pの値そのものを書いてもいいのですが,あまり見ません。 やはり,長年の習慣で,「p=0.37」と書かれるより「p<0.05」のほうがピンと来るからでしょう。 簡単にと言いながら,けっこう長くなってしまいました。簡単に説明するのは難しいです。