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樹脂の熱硬化性と熱可塑性

樹脂には熱硬化性のものと熱可塑性のものとがあり、分子の立体構造云々という箇所については多少は勉強しています。 私の勉強の仕方がいけなかったのかもしれませんが、このことについて学校での勉強ではあまり意識していなかったのに 仕事で樹脂に携わっているような人と話をすると、まず決まって熱硬化性か熱可塑性かという話題になります。 この違いがなぜそんなに重要なのか教えていただけないでしょうか?

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  • ht1914
  • ベストアンサー率44% (290/658)
回答No.10

「熱可塑性」「熱硬化性」という言葉にも難しい面があります。性質そのものから付けられた名前ではないのです。その性質の結果を利用して成形していくときの方法の違いから付けた名前なのです。ちょっとギャップがあります。 結合が網の目状に発達している樹脂は加熱しても軟らかくならないということはわかると思います。軟らかくならずに焦げていくだけなんです。ポリエチレンやポリスチレンはすぐに燃えます。溶けてぽたぽたたれていきます。燃えるのと溶けるのとが一緒に起こります。 出来上がった製品の性質で言うと「熱軟化性」があるかどうかです。 「熱可塑性」という名前は「熱軟化性」を利用して成形していくことが出来る、熱を加えて必要な形にしていくことが出来るということから付けられた名前です。融かして型に入れれば欲しい形のものを作ることが出来ます。この樹脂の場合、固まるというのは温度が下がった場合に実現します。温度を上げればまた軟らかくなります。射出成形が可能です。射出装置を暖めておけば固まることはないわけです。 「熱硬化性」の樹脂には出来上がったもので言うと「熱軟化性」はありません。一度型に入れて形を作ってしまうともう熱を加えても軟らかくならないのです。この段階では結合が網目状に発達しています。ところがはじめから結合が網目状に発達していれば型に入れて成形することも出来ないはずです。だからこのタイプの樹脂は反応を二段階で起こさせていることになります。型に入れる前の樹脂は結合がそれほども発達していないのです。熱を加えると軟らかくなります。熱可塑性に近い状態です。型に入れて熱を加えると第2段階の反応が起こります。これで網の目状の結合が出来ます。全体がガッチリと結びついたものになりますのでもう熱を加えても軟らかくなりません。「熱硬化性」という名前は成形の時に熱を加えて結合を発達させて固くするということから付いた名前です。射出成形できないのは射出のパイプの途中で硬化が始まってしまうとどうしようもなくなるからです。 長く書きましたがこれが全て鎖状の結合か網目状の結合かの違いから出てくるのです。 二重結合への付加が起こる重合では鎖が出来ますので全て熱可塑性の樹脂になります。ナイロンのようなアミド繊維、ペットのようなポリエステルも鎖になりますから熱可塑性です。フェノール樹脂や尿素樹脂では結合する場所が3つ以上ありますので網の目状の結合が出来ます。熱硬化性の樹脂です。フェノール樹脂や尿素樹脂は縮合重合です。アミドもエステルも縮合ですので縮合重合による樹脂が全て熱硬化性であるとは限りません。 フェノール樹脂の場合、フェノールとホルマリンでまず鎖状のものを作っておいて出荷します。それを型に入れて加熱して網の目を発達させます。(新たに反応物質を追加してやる必要もあるかもしれませんが私には分かりません。) でも素朴に考えて、「熱に強いか、弱いか」は重要な分かりやすい性質ではないでしょうか。それが用途、成型方法、コスト、リサイクルの全てに関係してくるとなればなおさらです。結合を知らなくても熱可塑性という分類が分かればそれでかなりの対応が決まります。 かつてはプラスティックスは安物の代用品というイメージでした。繊維でも化繊といえば安物というイメージでした。今の衣料はほとんどが合成繊維です。家の中にあるものもどんどんプラスティックスに変わってきています。以前から使われているものを越えるものが多くなっています。全て性質と用途なんです。新しい性質を持ったものが開発されて新しい用途が開ける、またはある用途にあった性質を持つ新しいものが開発されるという流れになっています。素材は同じなのに繊維の太さを変えるだけで全く別のものという印象のものもあります。 熱硬化性、熱可塑性の他にもいろんな性質があります。それはもう、手に負えないという感じです。でもそれはもう、個性のようなものです。個々の用途に応じて選んでいくことになります。 「二重結合が残っていると酸化されやすい」というのは確かです。でも二重結合が残っている樹脂にはどんなものがあるのでしょう。ゴムには残っていますが普通の付加重合性の樹脂には残っていません。ベンゼン環の付いたものもありますが鎖式の二重結合とは違います。 スーパーのレジ袋を日向に置いておくとぽろぼろになります。光で結合が切れていくわけですから耐光性に関係があります。耐候性に近いです。レジ袋はポリエチレンですから2重結合は残っていません。色によっても違いがありそうです。色は着色剤によるものです。柔軟剤も入っているでしょう。難しいと思います。

その他の回答 (9)

  • ht1914
  • ベストアンサー率44% (290/658)
回答No.9

>>いろんな性質の中で一番易しい性質だと言ってもいいくらいです。 この根拠を教えていただきたいのですが…。 何度も書いているのですが繰り返さないといけませんか。 原料と結合に対する知識はあると言っておられます。だのに分からないと言われます。私はこれが食い違いの理由であると確信したくなりました。 原料と結合に対する知識があるとすれば 「尿素とホルマリンで作る尿素樹脂が熱硬化性であってポリエチレンが熱可塑性樹脂である」ということは分かることではないでしょうか。 尿素樹脂の結合は縮合によるもので尿素の-NH2のところから繋がっていきます。ホルマリンが-CH2-の形で橋渡しをします。尿素はNH2-(CO)-NH2ですので結合可能場所は4カ所あります。反応を上手く進めると網の目状に結合が生じるのです。全てが絡み合ってきます。 ポリエチレンはエチレンCH2=CH2の二重結合に付加が起こってーCH2-CH2-CH2- と一本の長い鎖に延びているだけです。極性構造もありません。鎖と鎖の間の滑りが起こりやすいのがわかると思います。 熱を加えた時にどちらが動きやすいでしょうか。絡み合いがすぐに解けてしまうのはどちらでしょうか。 これは高等学校の教科書に載っている内容です。難しいですか。 ケブラー繊維はなぜあれだけ強いのかとか、クロロプレンのゴム弾性はなぜ生じるのか、ポリブタジエンとの性質の違いはなぜ生じるのかとかに比べて易しいのではないですか。ポリエチレンと塩化ビニリデンの通気性の違いはどうして生じるのかなんて難しいですよ。おまけに個々の性質でなくて大きく樹脂を分類できるのです。成型方法、リサイクル性も変わってくる、コストも変わるとなれば知っていて当然の性質となります。 もしかしたらポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニール、・・・を全て別々のものとして、「~の材料は~、結合は~」とだけ覚えているのではないでしょうか。これらは全て共通なんです。 -CH2ーCHX-CH2-CHX- このXが違うだけです。全て熱可塑性です。でもXの違いによる性質の違いも生じます。 他にやらなければいけない仕事があるのにこんな事ばかりやってられないと言われます。でも仕事で必要なのであればやるしかないでしょう。相手に不安感を与えない様な知識が必要でしょう。「この人、大丈夫かな?」と思われたらうまくいきません。自分にはこれだけの知識がある、違うことを聞いてくる相手の方が悪いという姿勢であれば困ったことになるのではないですか。

sak_sak
質問者

補足

>網の目状に結合が生じるのです 網の目状=熱硬化性というのが未だにピンと来ないんです。 憶えないといけないことだとは思っていますが…。 >ケブラー繊維はなぜあれだけ強いのかとか(以下略) なぜ齟齬が起きているかわかりました。 つまり私と「性質」が意味するレベルが違いすぎるんです。 私はエステル結合だから水に弱いとか、二重結合が多いから酸化されやすいとか、その程度の低レベルの話です。 この程度のレベルの「性質」に関する話と、熱可塑性かどうかという話を比べると私は楽なのですが、 樹脂屋さんは私が熱可塑性かどうかをすぐに答えられないなら当然「性質」も知らない筈だと思うようなのです。 >違うことを聞いてくる相手の方が悪いという姿勢 私は「悪い」とは言っていません。 なぜ、そういうことが多いのか疑問に思っているだけです。 >でも仕事で必要なのであればやるしかないでしょう そのように思っていないわけではないです。 しかし早急に実現するためには、ポイントを押さえていかないといけません。 学校で習ったことの復習から始めていたら、遠回りだと予想されるわけですから何から手をつけたらいいのかわからないわけです。 逆に「余計な知識ばかり…」と思われるでしょうしね。 とりあえずは「網の目状=熱可塑性」がイメージできるようにしていかないといけないようですが…。

  • ht1914
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回答No.8

>私にとっては、原料,結合,構造が基礎で、性質は応用です。 しかし相手(色々な場面での色々な人)にとっては、性質(特に熱可塑性,熱硬化性)が基礎で、結合,構造は応用のようなのです これが食い違いの元でしょうね。 プラスティックスを用いる立場で言えば性質がメインです。それを「性質は応用で私は基礎にしか興味がない」という態度でいれば食い違いは当然生じます。性質を導き出すための基礎です。 前に書いたことを繰り返します。 原料、結合、構造がわかっていてなぜ熱可塑性、熱硬化性が分からないのですか。これは耐薬品性とか、耐侯性よりも易しい考え方なんです。いろんな性質の中で一番易しい性質だと言ってもいいくらいです。だから聞かれるのです。基礎が基礎で閉じているから試されてしまうのではないでしょうか。基礎になっていないと思われてしまうのです。なまじ知識があるのにその方向が違うと思われているとぎくしゃくします。本当は性質だけを知っている人よりも構造や結合から性質を導き出せる人の方が強いはずなんです。基礎しか知らない人と性質しか知らない人とであれば現場では性質の方が意味があるでしょう。プラスティックスの存在自体がそういうものです。それまでの素材に置き換わるものとして自然にはないものが開発されてきたわけですから。金属に代わるもの、木材に代わるもの、紙に代わるもの、繊維に代わるもの、皮革に代わるもの、セラミックに代わるもの、・・・。性質、用途が主です。なぜそういう性質が出てくるのかを原料、構造、結合から説明しようとしているのです。現状では説明出来ているのも出来ていないのもあると思いますが性質に結びつかない原料、結合、構造の知識はあまり意味のないものだと言われると思います。

sak_sak
質問者

補足

>いろんな性質の中で一番易しい性質だと言ってもいいくらいです。 この根拠を教えていただきたいのですが…。

  • ht1914
  • ベストアンサー率44% (290/658)
回答No.7

#4です。 はっきり言って質問の趣旨がよく分かりません。 用途によって性質の使い分けをやります。耐熱性も耐薬品性も耐侯性もその性質です。硬さも染色性もそうです。どれかを知っていればいいのではありません。 いろんな性質があるのになぜ真っ先に「熱可塑性、熱硬化性」を問われるのかという現場でのやりとりに対する質問でしょうか。 その場合は#6の回答に書かれていることの可能性があるのかも分かりません。 成型方法の違いもリサイクル性の違いも結果です。ある目的に熱硬化性の樹脂を利用したいということが決まれば熱可塑性の樹脂とは違った成型方法を採用しなければいけないということになります。リサイクル性も変わってきます。コストも変わってきます。射出成形の方が当然安いでしょう。成型方法が先に決まっていて材料を選ぶのではないですから。用途、目的が先です。 ただこれらは「熱可塑性」、「熱硬化性」の意味が分かっていれば自動的に出てくることです。この関連が今初めて分かったということであるのであれば今までのプラスティックスに対する知識が不足していたということになります。 質問者様にプラスティックスに対する知識が充分にあっての質問なのかどうかも分かりません。 >原料とか結合の種類を憶えることが中心だったので、そういう問いには即答できないわけです。 原料と結合の種類が分かれば熱可塑性か熱硬化性かは推測できます。#4で結合が鎖状か網目状かと書いたのがそれです。付加重合の場合は鎖状に延びます。網目状に伸ばしていく場合は縮合重合です。縮合重合でもナイロンのように鎖状の場合がありますから「縮合重合=熱硬化性」とすることは出来ません。 >説明していただいたことの殆どは「樹脂によって熱に対する性質が違う」ということのように思いますが、 それはそのまま「○○という物質に対する性質が違う」という議論に置き換えても同じじゃないかと思えてしまうのです。 ある程度物質的なイメージが必要だと思って書きました。思考の経済で出来るだけ少ない知識で対応するにはというニュアンスもあるように感じました。必要ならば何もかも勉強すればいいのではないでしょうか。足元を見透かしたような質問をされるというのは仕事上困るのではないでしょうか。もしかしたら上っ面しか知らないのかも知れないと相手に思われてしまったのかも知れません。

sak_sak
質問者

補足

>いろんな性質があるのになぜ真っ先に「熱可塑性、熱硬化性」を問われるのかという現場でのやりとりに対する質問でしょうか。 その通りです。 そのつもりで質問文に「まず決まって」と書いたのですが、わかりづらい文章だったようですね。 >質問者様にプラスティックスに対する知識が充分にあっての質問なのかどうかも分かりません。 充分にはありません。 もし充分な知識があったら、熱可塑性か熱硬化性かは即答できると思いますから…。 >思考の経済で出来るだけ少ない知識で対応するにはというニュアンスもあるように感じました。 その通りです。樹脂だけの仕事ではないので、他のことに勉強時間を割く必要があります。 >必要ならば何もかも勉強すればいいのではないでしょうか。 なので、これは難しいのです。 >もしかしたら上っ面しか知らないのかも知れないと相手に思われてしまったのかも知れません。 多分そう思われたと思います。 私は自分が思っている程の知識はないのかもしれませんが、相手が思っている程に知識がないわけではありません。 それは相手が必要以上に詳しく説明してくることから判ります。それでは時間が勿体無いと思うのです。 私にとっては、原料,結合,構造が基礎で、性質は応用です。 しかし相手(色々な場面での色々な人)にとっては、性質(特に熱可塑性,熱硬化性)が基礎で、結合,構造は応用のようなのです。 それが不思議で仕方がないのです。

  • DexMachina
  • ベストアンサー率73% (1287/1744)
回答No.6

横レス失礼致します。 > 相手の方としては「こんな基本的なこともわからないのか」的な反応で、 もしかしたら、なんですが・・・その説明をされた方たちにとって、 「ある樹脂が熱硬化性/熱可塑性のどちらかわかるか」という質問は、 化学を知っている人が相手の化学の知識レベルを知るための手段として 「ある物質が有機/無機のどちらの化合物かがわかるか」と訊くのと同じ 感覚なのではないでしょうか。 つまり、その方たちにとって、まず大分類の「熱硬化/熱可塑」というものを 覚え、そこから色々な樹脂の各論に入る、という知識の付け方をしてきて いたので、「最初に抑えるそこを知らない→樹脂の基礎知識を知らない」と 受け取られたのではないか・・・という気がします。 (「実用上の重要性」からというよりは「学ぶ順序」の認識から、「熱硬化/熱  可塑」の質問をされたのではないか、と) なお、熱硬化/熱可塑の違いは、(私もそちらに関わったことがあるわけでは ありませんが)成形方法の他に、リサイクルの可否という観点でも、重要な 要素ではあると思います。 (熱可塑性樹脂なら分別・再溶融でリサイクル可能なのに対し、熱硬化性  樹脂では(もしかしたら私が知らないだけかもしれませんが)樹脂としての  リサイクルは不可能) *初期性能を満たせなければ意味はないので、これはあくまで「一要素」と   しての参考までに、ということで。

sak_sak
質問者

補足

>つまり、その方たちにとって(以下略) 私もそう思わなかったこともないのですが、不思議なのは“その方たち”に関連性が感じられないことです。 樹脂について解らなかった時に、色々な会社の色々な仕事をしている人に尋ねるのですが誰も話の展開法が似ているのです。 「○○学校の授業では、真っ先に熱可塑性,熱硬化性から教えているから」とか 「まるで英語の授業で常に主語と動詞を指摘させてから英訳を行わせるように、 ○○学科では樹脂については常に熱硬化性か熱可塑性かを意識していないといけない教え方をする」 のような答えをどなたかからいただければ、納得がいくのです。 それがわかれば、その方々が教わった順序で私も勉強していけるのですし…。

回答No.5

私も学生時代化学を勉強していたこともあり、分子の立体構造云々という箇所は多少知っていたつもりでした。 しかし、仕事において必要なのは分子の立体構造云々という話ではなく、樹脂の基本的な性質です。 その中で、その樹脂が熱硬化性か熱可塑性ということは極めて重要です。 通常樹脂は成型機で成型する前に乾燥するのはご存じでしょうか? 乾燥しないと微量に含まれている水分により、成型不良を起こしてしまうからです。 樹脂を乾燥する上では熱硬化性か熱可塑性ということは極めて重要です。 それが分からなければ、乾燥温度を決めることが出来ないからです。 樹脂を扱っているお客様と話をする時に樹脂が熱硬化性か熱可塑性という話題は必ず出ます。私はまだまだ半人前ですが、お客様に「は?こんなことも知らないの?」という顔をされないように日々勉強しています。

sak_sak
質問者

補足

>仕事において必要なのは分子の立体構造云々という話ではなく、樹脂の基本的な性質です。 >その中で、その樹脂が熱硬化性か熱可塑性ということは極めて重要です。 そういうことのようですね。 その理由がわからなかったから、今回このような質問に至ったのです。 >通常樹脂は成型機で成型する前に乾燥するのはご存じでしょうか? >乾燥しないと微量に含まれている水分により、成型不良を起こしてしまうからです。 エステル関係の樹脂は、水分に影響される話は聞いたことがあります。 やはり熱硬化性か熱可塑性かどうかというのは、成型という点が大きいのでしょうか?

  • ht1914
  • ベストアンサー率44% (290/658)
回答No.4

色々専門的なことが書かれています。 でも質問されておられる方はものとしてのイメージにぴんと来ていないところがあるのではないでしょうか。補足を見てそんな感じがしています。熱可塑性の樹脂が「熱に弱い」といってもどういう物質がどの程度弱いのかもピンと来ていないのではと思います。 塩化ビニルでもポリエチレンでもポリスチレンでも熱に弱いです。普通プラスティックスというと熱に弱いというイメージではないでしょうか。だから「熱に強い」という方が「へえっ!」という内容なんです。熱に強い熱硬化性の樹脂の方が変わっているのです。それでも型に入れて作るわけですからはじめは軟らかいもののはずです。二段階で変化することになります。2段階目が加熱による硬化です。熱硬化性樹脂というのは作り方から来た名前です。用途から言うと熱に強い樹脂ということになります。熱に強いか弱いかは用途から言うと重要なことになるはずです。 身近にあるプラスティックスを手当たり次第加熱してみて下さい。柔さかくなるもの、融けるもの、融けて燃え出すもの、焦げるもの、ほとんど変化しないもの、・・・。色々あります。すすのよく出るもの、あまり出ないものという違いもあります。 ゴミ捨て場をあさればもの凄い数の廃プラが手に入ります。たいてい何に使われていたものかが分かりますから本で見るよりも勉強になります。 食器に使われているメラミン樹脂や電気器具に使われているベークライトなどは熱硬化性樹脂ですが身近にあるものはたいてい熱可塑性樹脂だと思います。ただ軟らかくなる温度には違いがあります。プリンの容器とペットボトルでは軟らかくなる温度が違います。台所用容器でも電子レンジで加熱しても構わないというものもあれば、変形してしまうから入れてはいけないというのもあります。 荒っぽく言うと熱可塑性の樹脂は鎖状に結合が延びている、熱硬化性の樹脂は網目状に結合が延びているという違いになります。鎖に枝分かれがあるかどうかでも融け方は違います。 お仕事で樹脂を扱うことが多いということですがそういう時こそイメージが具体的で感覚的に反応できるという理解が大事になるのではないでしょうか。 プラスティックスの種類はもの凄く多いです。性質の違いも用途の違いもすごいものだと思います。多分用途別に使い分けが進んでいるのだと思います。私のような素人には手に負えないと感じる分野です。 でも時々プラステイックス製品を使っていてこれは材料の選択を間違ったのではないかなと思うこともあります。これは使う立場で思うことです。

sak_sak
質問者

補足

詳しく書いていただいたのに申し訳ないですが理解できないです。 説明していただいたことの殆どは「樹脂によって熱に対する性質が違う」ということのように思いますが、 それはそのまま「○○という物質に対する性質が違う」という議論に置き換えても同じじゃないかと思えてしまうのです。

noname#204885
noname#204885
回答No.3

熱可塑か熱硬化(熱以外もありますが)かは、分子構造の観点ではさほど大きな問題ではなく、反応性の官能基があるかないか程度の差ですが、実際に樹脂を扱う上では分類として極めて重要です。なぜなら工業生産の原点とも言える樹脂の加工方法に大きく関わってくるからです。 変なたとえですが、教科書を読んでサッカーのルールや戦術を完璧に理解した人が、セリエAが何か知らないと言う状況に近いかもしれません。そんな話は教科書には載ってないですが、サッカーファンにとっては常識でしょう? ちょっと捜しただけなんで、もっと良いHPがあるかもしれませんが、ここに「どんなリーグがあってどんな有名選手がいるか?」と言う観点から見た樹脂の分類が出ています。参考にしてください。 http://www.fudo-pla.jp/plastic/index.html?lid=2 樹脂の加工方法の勉強をされると重要性がわかってくると思います。まずはトランスファ成型と射出成型の違いを勉強されればよいと思います。

sak_sak
質問者

補足

>変なたとえですが(以下略) おっしゃる通りだと思います。 しかし残念ながら、今後も現場に立つことはないと思いますから、実感することは難しいと思うのです。 それでも現場に立つ人間とは話すことになると思いますから、それで今回のような質問になったわけです。 >樹脂の加工方法の勉強をされると重要性がわかってくると思います。 >まずはトランスファ成型と射出成型の違いを勉強されればよいと思います。 やはり成型が一番関係のある観点なんでしょうか。 こんど本屋に行った際には探してみたいと思います。 ありがとうございました。

  • tairou
  • ベストアンサー率21% (57/269)
回答No.2

どのように解答すれば満足して頂けるか? 私は貴方とは逆に分子構造云々は全く判りません。逆に実用面での 観点から。字で読んだ通りなんですが。 硬化性樹脂は硬化したらその後いくら熱をかけても軟化しません。 耐使用温度を超えれば劣化するだけです。耐使用温度以下なら 熱がかかっても使用可能です。熱可塑性樹脂は熱をかければ 軟化します。使用温度が可塑温度に近いと軟化してしまいます。 熱がかかる状態では使用できません。 そんなことは承知しているといわれるかも知れませんがこれしか 表現のしようがないんです。

sak_sak
質問者

補足

回答ありがとうございます。 熱がかからない状況で使われる製品(部品も含めて)なら熱可塑性かどうかは気にしないのでしょうか? 耐薬品性とか耐候性の方が耐熱性以上に大事な場合も結構あると(私は)思っているのですが、 熱可塑性かどうかの知識は超基本事項のように言われます。 学校の教科書でも樹脂についての章のはじめの部分で 熱硬化性か熱可塑性かについては触れているため大事そうな予感はするのですが、 その後の物質ごとの説明部分であまり触れられていないので大事さが実感できないのです。

  • j1asano
  • ベストアンサー率28% (120/422)
回答No.1

仕事で樹脂に関わっていたら、それは重要な問題でしょう。 その樹脂製品が熱に強いのか弱いのかが一番の問題ですよね、 家電などの製品で熱を持つところに熱可塑性の樹脂を使うと溶けてしまいます。 つまり、用途のカテゴリーが全く分かれてしまうという事ではないでしょうか。

sak_sak
質問者

補足

回答ありがとうございます。 色々な人から親切にも樹脂のことを教えてもらうのですが(おそらく教える方も私がどの辺まで知っているのかわからないと 説明しにくいからでしょうが)、説明しながら「樹脂の○○は熱可塑性か熱硬化性か」みたいな問いをしてくるわけです。 私としては、どちらかというと原料とか結合の種類を憶えることが中心だったので、そういう問いには即答できないわけです。 しかし相手の方としては「こんな基本的なこともわからないのか」的な反応で、その後はもの凄く丁寧な教え方になるわけです。 そんなに基本的な性質なのかなぁ、というのが今回の疑問の主旨です。

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