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バイオマスの今後の展開は
石油エネルギーからの脱却として、バイオマスが有効のようですが、 木質バイオマスからメタノールを取り出す研究が行われているようです。 中国あるいはインドの発展を見込んだ各分野の会社が雪崩のごとく 向かっているのはみなさんもご承知。当然それに伴って石油の消費も拡大するでしょう。今後ますます脱石油は問題化する背景に、このバイオマスからメタノールを取り出すことは、輸入国日本において非常に有効に素人判断思います。 そこで質問ですが、 (1)現在のバイオマスからメタノールを取り出す技術はどの段階にあるの でしょうか?(車を利用しての走行テスト段階?メタノールの純度を 研究している段階?等) (2)木質バイオマスというからには、それ相応の材料が必要ですが、 材木の調達は日本だけで大丈夫? (3)林業業界には朗報なのかな? 森の環境を守り間伐して新たなエネルギーを取り出すことは エネルギーサイクルからして、地球にやさしいのかも。 (4)コスト的にはどうなのか? ガソリンの価格と比べてどれだけコストを抑えられるか。 また、車を使用する側もコスト高はやむなしか。 地球を次の者達に託すことを考えれば、我々一人ひとりが コストだけにとらわれずに意識する問題でもあるのでしょうが。
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- cat-food
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まずメタノールと書かれていますが、エタノールのことですよね。バイオマスからメタノールを作る研究も行われていますが、まだ一般的ではありません。以下はエタノールについて回答します。 エタノールの自動車への利用については、ガソリンに3%以内で混合使用すれば問題はありません。一昨年、自動車工業会で実験を行い確認されました。これを受けて法令が改定され、法律的にも問題なくなりました。将来的には10%くらいまでに緩和されるのではないでしょうか。したがって走行試験は必要ありません。エタノールの純度についても問題ありません。技術的に確立しています。 石油連盟では近々、エタノールを使った大規模な販売試験を実施するそうです(実際にはエタノールをETBEという物質に転換してから使用します)。その後、安全性等に問題がなければエタノール燃料が本格的に販売されるでしょう。 ただし、そこで使うエタノールは主にサトウキビなどから作られたもので、木質系エタノールではありません。 木質バイオからエタノールを作る方法は技術的、コスト的にまだ確立していないと思います。普通の方法では木質バイオの3分の1くらいしかエタノールにできません。(石油は100%製品になります)最新の技術を使っても4分の3くらいです。残りの4分の1はリグニンとよばれ、エタノールになりません。リグニンは硫酸を含むのでそのままで廃棄することはできず、燃やすと有害な亜硫酸ガスを発生しますので、リグニンの活用方法が今後の技術課題になると思います。 先日、大阪で世界初の木質バイオからエタノールを生産する「商業プラント」が完成したと報道されました。記事によると年間4万から5万トンの木質バイオを使って1400KLのエタノールを生産するそうですが、これが本当ならエタノールの収率はわずかに3%程度にしかなりません。残りの97%は工場内で燃料にするとしても、なんだかな~という感じです。とにかく年間1400KLの生産量では、エネルギー源として大海の一滴にすぎません。(石油精製工場では1年ではなく、1日でこの工場の数倍のガソリンを作っています)規模を大きくすると公害の発生など新たな問題が起こるかもしれません。 また、同じ記事によると、この工場で作ったエタノールの卸売価格は1L当たり百数十円で、将来100円以下にすることが目標だそうですが、ガソリンの卸値が60円程度なので、まだ道のりは遠いと思います。 質問者のおっしゃるように、環境保護の観点から国民がこの差額を負担すべきだという意見には賛成です。地球温暖化防止にかかる費用を考えれば経済的にも理屈がとおります。しかし、温暖化防止対策はほかにもあるので、それとの競争になるでしょう。 木質バイオが国内では不足しないかとのご質問ですが、コストの問題があるので原料は安い廃木材に限られるでしょう。外国から輸入すると大量のリグニンを国内で処理しなければならなくなります。
お礼
cat-foodさん、ありがとうございます。 木質バイオからペレットという燃料を作り、ストーブの薪の代用として いる、いわゆるペレットストーブの利用をしている地域があるようです。煙の少ない環境に優しいペレットが注目されているようです。 私は、車にはあまり興味がなく、1BOXカーがあれば足りるくらい に思ってますが、このごろ外車の売れ行きが良いようです。 個人個人の意識の違いでしょうが、何かを今から始めないと次の 世代には間に合わなくなる(環境破壊)ような気がします。既に、もう間に合わない状態なのかもしれません。