こんにちは。
次のような回答ではいかがでしょう。
ポイントは、「近くは視差で、遠くは明るさで・・・もっと遠くは色で・・・」
#2の方が書かれているように、数百~数千光年くらいのある程度近くの場合は、「視差」が使えます。机の上のコップを右目で見るとちょっと左に寄って見え、左目で見るとちょっと右に寄って見えるアレ。近くほど角度の差が大きいので、太陽の左側(概念的な左ですが・・笑)に地球がいるときに星の見える方位の角度と、半年たって太陽の右側に地球が動いたときに見える角度の差から計算します。
次に、百万光年くらい以上では視差が小さくなりすぎて測定できないので、星の明るさを使います。でも、当然、大きな(明るい)星なら、遠くても明るいので、距離がわかりませんよね。
ここで、「ケファイド型(セファイド型)変光星」を使います。この種類の星は、明るさが繰り返し変わる星で、大きいほどゆっくり変わる特徴があります。視差でわかる距離にもあるので、本当の大きさ(明るさ)と周期の関係を表に作り、真っ直ぐなグラフを書くことができました。
そこで、明るさの変化の周期を計ると本当の大きさがわかるので、望遠鏡で測定した明るさから距離を逆算できます。
最後に、何億光年以上(宇宙の大きさ自体が最大130億光年とか・・)になると、色を見ます。
宇宙は大昔、大爆発をしました。今でも宇宙はふくらみ続けています。このため、遠くにある星ほど地球から速い速度で遠ざかっています。
ドップラー効果といって、速く遠ざかる物から出る波は振動が遅くなる(遠ざかる救急車のピーポー音が、近づいてくるときに比べて低くなるアレ)ため、電波の一種である光の場合は遠ざかるほど赤っぽくなります(振動が速いと青い)。ケファイド型変光星を使って、距離と赤っぽさの度合いの表を作り、真っ直ぐなグラフを書くことができましたので、ケファイド型変光星がみつけられないような遠くでも赤っぽさの度合いを計れば距離がわかります。
でも、あれ? 今測定しているのは本当に「ケファイド型変光星」なの?宇宙は広いのだから、ひょっとしたら変光周期と明るさがグラフからずれた未知のタイプの星ではないの?
本当に赤っぽさと距離は100億光年分までずっと真っ直ぐなグラフなの?ケファイド型変光星で書いた赤っぽさのグラフは数億光年くらいまで近くの部分だけでしょう?・・・
実は確かに疑問は残っており、今でも新しい理論や例外の発見で少しずつ修正されています。それでも他の理論での照合など、かなり研究は進みましたので、雑誌などに出てくるようなだいたいの数字なら、概ね信用しても良さそうです。
さてさて、いかがでしょうか?
お役に立てば幸いです。
お礼
とても分かりやすい説明ありがとうございました! 距離によって測定方法が違うことには驚きました。 疑問が解決しました!ありがとうございました!