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光波の減衰について
質問させていただきます。 光波減衰特性の実験を行い、試薬2を水に混ぜた時の光波の減衰を測定しました。 粒径分布は同じで、試薬1はSiO2が97%とAl2O3が3%の白色で、試薬2はSiO2が40%、Fe2O3が23%、Al2O3が32%、MgOが5%の赤色です。 実験の結果、試薬2のほうが光波の減衰度が高かったのですが、この原因は、赤色のほうが白色よりも光を散乱させるほかに何かありますでしょうか? お手数ですが、わかる方返信宜しくお願いします。
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先の回答で、散乱による損失に関して一つ書き忘れたことがあります。 「粒子の形態に依存する因子×溶質の濃度×溶液中を光が通過する距離」 と書きましたが、正確には第1項は形態依存性だけでなく、粒子の屈折率と溶液の 屈折率の差の影響を受けます。 この質問の場合、必要以上に「色」に惑わされていませんか? 問題はSiO2にある可能性もあります。SiO2は可視域で吸収係数がほとんど無視でき、 屈折率の実部は1.5弱程度で、Al2O3(n>1.6)等と比べて水の屈折率(約1.33)との差は 小さいです。なので、水中にSiO2粒子のみを分散させた系では散乱強度はAl2O3など より小さいはずです。試薬1はこのSiO2が97%とほとんどSiO2から成るのに対し、試薬2 ではSiO2は40%でしかありません。 実は、このあたりに違いがあるのではないですか? 試薬2の方が光の減衰率が大きい原因について、「色の違い」と同じ要因なのか、 「SiO2の含有率の違い」によるものなのか、はてまた両者の合成効果によるものなの かは、SiO2だけの場合を実験してみる等、工夫して確認してみてはいかがでしょうか? あと、回答No.1の補足に対する返答ですが、 (試薬1も試薬2も溶液中で成分粒子が均等に分散していると仮定して) > ..試薬1は白色であるから全ての光を吸収して、... 一般にはそうではないでしょうね。「試薬1は白色であるから(可視域の)全ての(波長の) 光を(ほとんど)吸収することはなく、ほぼ均等な波長特性で散乱(乱反射)だけが起こって いる」と考えるのが普通だと思いますが。 (実際、SiO2もAl2O3も可視域での吸収は無視できます。) > 試薬2は赤であるから赤色の光のみを反射しているのでその分試薬1よりも多く散乱している そしてこちらは、「試薬2は赤であるから赤色以外の波長の光は一部が吸収されてしまう ため、吸収による減衰分の効果を考える必要がある」と考えるのが妥当なように思い ますが。
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- paddler
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溶液中を透過する祭の光の減衰は、溶質・溶媒による光の吸収と、不溶性の溶質 粒子による散乱によるものが主になります。 溶質による吸収については、光の減衰率は、 溶質の吸収係数×溶質の濃度×溶液中を光が通過する距離 の積に比例します。 一方、不溶性粒子による散乱では、 粒子の形態に依存する因子×溶質の濃度×溶液中を光が通過する距離 に比例します。後ろの2項は上と同じですね。 質問者のケースで、光の減衰率の違いで考えられるのは、 (1) 溶液中を光が通過する距離が異なる (2) 濃度が異なる (3) 溶質の吸収係数が異なる の3つがありますが、質問文に書かれた内容では、(1)(2)の情報が与えられて いません((2)は組成比のみで、濃度そのものではありません)。なので、これら の情報を補ってもらう必要があります。 まぁ、(3)の可能性が高いようには思いますが。白色に見える混濁液ということは、 試薬1の溶質は可視域における吸収係数が小さいということですから。
補足
paddlerさん レスありがとうございます。 光の通過する距離と濃度の書き忘れすみませんでした。 通過する距離、濃度は試薬1、2ともに同じ距離、同じ濃度で考えたときです。 あともう一つ質問で申し訳ないのですが赤色のほうが白色よりも光を散乱させると自分で書いてはいるのですが、その理由はなぜなのかわかりません。 自分なりに調べたのですが、試薬1は白色であるから全ての光を吸収して、試薬2は赤であるから赤色の光のみを反射しているのでその分試薬1よりも多く散乱しているという理由でよろしいのでしょうか? お手数ですが返信宜しくお願いします。
お礼
回答ありがとうございます。 確かに色のことだけで他の面に考えが行き届かなかったです。 なので実際にSiO2のみで実験して考察してみようと思います。 色々と教えていただき本当にありがとうございました。