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個々の部分が無意思で形成することで意思を持った全体が成り立つ組織

個々の部分が無意思で形成することで全体が成り立つ組織のことを どのような語句で説明しますか。 以前、複雑系の本で読んだ記憶があるのですが、語句を忘れてしまいました。 例を挙げると、以下のようなことです。 植物は脳が無いのに、部分部分が個々に動くことで自然と木の形になる。 鳥に模したポインタを、周囲の数羽かの鳥とだけの関係で動くようなプログラムを組むと、全体として本物そっくりの鳥の群れの動きを形成する。 よろしくお願いします。

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  • ruehas
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回答No.3

こんにちは。 最も一般的な用語としては「自己組織化(Self-Organization)」で良いと思います。「複雑系科学」を扱った本ではほとんどこれが用いられています。 連鎖的な化学反応によって維持される細胞としての生命体や多細胞生物の機能的な成り立ち、気象現象、地殻変動も含めて経済動向や社会情勢における規則性、このようなものは全て、それぞれの物質や反応に固有の化学的・物理的特性ではなく、無数の因子によって構成される複雑系において初めて発生する「集団としての性質」が反映したものです。このようなシステムが自然発生的に構築され、その機能が維持されることを「自己組織化現象」と言います。 >植物は脳が無いのに、部分部分が個々に動くことで自然と木の形になる。 杉の木は誰が見ても杉の木で、松は如何にも松としての枝振りを這わせます。これは、「自己組織化現象」によって「フラクタル構造(自己相似性)」が維持されているからです。他にも「リアス式海岸」は何処の国に行ってもリアス式で、「鳥取砂丘」が毎日砂丘としての景観を維持しているのも、意思というものを持たない自然現象がフラクタル構造という規則性を自律的に再現してしまうからです。また、世界中で無数の人々が営む自由経済が株や為替といった世界経済の動向を形作るのも複雑系におけるたいへんはっきりとした自己組織化現象です。 >鳥に模したポインタを、周囲の数羽かの鳥とだけの関係で動くようなプログラムを組むと、全体として本物そっくりの鳥の群れの動きを形成する。 これはグレイク・レイノルズというひとが行ったコンピューター・シミュレーションで、ディスプレー上で「鳥を模したポインタ」は、これは「ボイド(Boid)」といいます。複雑系科学、人工生命研究では歴史に残るたいへん有名な実験ですね。これにより、リーダーというもののいない鳥の群れの整然とした集団行動の謎がひとつ明らかになりました。 このシミュレーションは、良く映画の中で恋人同士が感激的な再会を果たすラストシーンなどで白い鳩が一斉に飛び立ってゆくといったお約束の場面を作るために、背景のコンピュータ・グラフィックとして現在でも頻繁に使われています。このプログラムでないと、あのリアルな鳥の群れは再現できないんですね。

kiki360
質問者

お礼

ありがとうございます。 自己組織化、のニュアンスが私の中で一番近いようです。

その他の回答 (2)

  • aton
  • ベストアンサー率47% (160/334)
回答No.2
kiki360
質問者

お礼

ありがとうございます。 リンク先もわかりやすいものでした。

  • noocyte
  • ベストアンサー率58% (171/291)
回答No.1

「意思」に関する語句は知りませんが, 多数のさまざまな要素がシステムとして組み合わさったとき, 個別の要素にはない性質が出現することを創発 (emergence) といいます.

kiki360
質問者

お礼

emergence創発ですね。 知らない語句でしたが、まさに的確な語句です。勉強になります。ありがとうございます。

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