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ヴェーダって何?
今日大学の「南アジア社会文化論」という授業でインドについての講義を聴いていたのですが、その中で何度も出てくる「ヴェーダ」の意味がわからないのです。 インドにはすごく興味が湧き、これから勉強していこうと思っています。どうか教えてください。
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「ヴェーダ」は、サンスクリット語で、「知識」の意味で、インドのヒンドゥー教やヒンドゥー思想・哲学において、もっとも尊ばれる古典聖典です。四つの代表的な聖典文献があり、古い順に、「リグ・ヴェーダ」、「サーマ・ヴェーダ」、「ヤジュル・ヴェーダ」、「アタルヴァ・ヴェーダ」の四種類があります。もっとも古い「リグ・ヴェーダ」は、詩の形をした、ヒンドゥーの神々に関する讃歌から構成されていて、非常に複雑な内容を持っています。 リシ(神仙)と呼ばれる、超能力を修行で獲得した仙人が、宇宙の波動から聞き取って記したとされていますが、これはアーリヤ人がインドに侵略した直後、またそれ以前から持っていた、宗教や世界観についての詩の形の記録です。『リグ・ヴェーダ讃歌』というタイトルで、岩波文庫に入っていたはずです。 世界の創造者や、創造の経緯について複数の説明があったり、色々と不思議なことや、魔術の呪文と考えられる言葉もあります。アーリヤ人の初期の宗教儀式に応じて、祭官の種類が複数あり、四つのヴェーダは、これら祭官に属するものとされ、リグ・ヴェーダは最高のヴェーダで、「神聖な宇宙の起源神話」をうたっているものとされます。様々な神の名や、そのわざが述べられていて、また「プラジャーパティ」という創造者や、「タパス」という苦行などが記されています。世界創造者はタパス(苦行)を行い、この世界を創造したとか記されていて、これがインドでの苦行修行者の苦行の起源にもなります。仏陀も、最初は苦行で修行しようとし、最後に瞑想で悟りを開きます。 ヴェーダが語られていた時代を、「ヴェーダ時代」とも言い、神聖な時代であったとされます。ヒンドゥー思想/教は、様々な教派に分かれますが、すべてヴェーダを最高の聖典とすることで一致しています。 ヴェーダは、四大ヴェーダ以外にも造られますが、時代が段々くだって来ます。やがて、紀元前6世紀頃になると、ウパニシャッド思想というものがインドに現れます。これは哲学的思索の集成で、「ウパニシャッド」という名が付く、多数の文献があり、ヴェーダに次いで、ヒンドゥー教/思想では、権威のあるものとされます。ウパニシャッドが造られていた頃、仏陀釈迦牟尼の仏教や、ヴァルダマーナのジャイナ教などの教えも展開されます。 その後、サーンキヤの教えとか、ヨーガ派の教えなどが出て、紀元前後には、膨大なブラフマ文献と呼ばれる思想書が出現します。これらは、最終的に「ヴェーダーンタ思想」と呼ばれる、「不二一元論(宇宙原理ブラフマンと個人原理アートマンは本質は一つで、二つに分かれて考えられるのは錯覚だという思想)」を機軸にした思想体系にまとまります。(まとまると言っても、無数のヴァリエーションがあり、それは現在も展開中です)。「ヴェーダーンタ」とは「ヴェーダ」から派生した言葉で、「ヴェーダの末裔・ヴェーダの完成」のような意味で、ヴェーダから流れ出た、神聖な教えが、この教えで、成就され完成したというような意味からこう呼ばれますが、なにやら、混沌とした教え・思想です。確かに、非常に整然として、美しいまでに整理された神学大系のようなものもありますが、色々あり、皆、ヴェーダーンタの教えだということになっているので、全体を見ると、「不二一元論」はどの教えも主張しますが、ヴァリエーションが広く、よく分からないということになります。 「ヴェーダ」は、アーリヤ人のもっとも古い歴史書で、神話書でもあり、ヒンドゥー思想/教が、典拠とする、最高の聖典の名前なのです。 ヴェーダ、特に神聖とされる「リグ・ヴェーダ」は、世界や自然、神々、儀式や万象を歌った、「韻文詩」の集成だと考えればいいです。内容は、ゆるやかには一貫していますが、ばらばらです。短い韻文詩のなかに、非常に深遠な教えが書かれていたり、神話があったり、また非常に美しい詩も含まれています。ヒンドゥー思想にとって、「聖なる教え」が、限りなく流れ出てくるのが「ヴェーダ」だということになります。 >ヴェーダ文献 >http://www.remus.dti.ne.jp/~todo/veda.html >リグ・ヴェーダ >http://www.remus.dti.ne.jp/~todo/vedascripts/rigveda.html >諸宗教 >http://www.hi-ho.ne.jp/~asawa/reli-2.htm 上の「リグ・ヴェーダ」のページにサンプルとして出てくる画像に書かれているのは、一般に「梵字」と呼ばれる「デーヴァナーガリ文字」です。言語はサンスクリット語で、現代のヒンディー語の古典語に当たります。
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- _hiroya_
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うちではなぜかオイルマッサージってことになってる(笑。 きもちい。 「あん、ヴェーダしてぇ、。(笑」
お礼
なるほど!ためになりました。 でも自信は持たないほうがいいと思います。。
- shadoworks
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ヴェーダ(一般)の日本語訳は・・・難しい! 引用や権威付けのための古典で、教科書としても 使われる、聖書の役割にも似た「何か」です。 「使えるものなら合流させる」ということで、 大河のイメージで生活上利用される「ヴェーダ」 (に限らず)を捉えた方がいいかもしれません。 人により時代により内容が違うわけですから。 おまけ:ギリシア起源の法華経《精神の機能を 擬人化した星座体系=虚空会を説く経典》の一つ 『薬王品』の学説から生まれたのが、インド伝統 医学(の一部)、『アーユルヴェーダ』です。 歴史的資料としての宗教研究者には結構有名?
お礼
回答ありがとうございます。 No.5さんの意見といっしょに参考にさせていただきまっす。
- asuca
- ベストアンサー率47% (11786/24626)
参考URLや下記ページに解説があります。 http://www.remus.dti.ne.jp/~todo/veda.html http://homepage1.nifty.com/red_cat/Aoi_5.htm インドは私もあこがれる場所の一つです。
お礼
インドは僕も最近興味を持ち始めた場所で今のところあまり詳しくありません。というか全く・・・。 何かよくわからないけど惹かれる所がありますよねー、インドって。 宗教とか、哲学とか、文化とか。
- Methyln
- ベストアンサー率29% (242/823)
ヴェーダ:ヒンズー語の聖典 アーユルヴェーダ:自己治癒能力等を利用した療法
お礼
端的にありがとうございます(笑) 笑えるかな!?
お礼
こんな詳しくどうもありがとうございました。まさかこんなに返してくれる人がいるなんて・・・。早速印刷させていただきます!! またこのような質問をしたときは是非ともよろしくお願いします。