No.1です。
> 鉄のみを測定したい場合塩酸はどの程度加えても問題はないのでしょうか?
概念的なものは一応理解しているつもりですが、具体的な数値・手法になると
かなり怪しげであることをお断りした上で・・・(汗)
鉄イオンの溶解性からいえば、どれだけ酸性にしても問題はありません。
(但し、塩酸の添加量が多ければ、希釈の分だけ測定誤差は拡大します)
ただ、鉄の分析法が、1,10-フェナントロリン等との呈色反応を利用したものだと、
肝心の呈色反応が阻害される恐れがあります。
(試薬によっても許容されるpHは異なるはずです)
ですので、例えば上記試薬なら、0.1mol/l程度の希塩酸(大雑把にいって濃塩酸
の100倍希釈)で試料を2倍に希釈(pH1~2程度?)(さらに場合によっては加熱)して
鉄化合物を溶解させた後、アルカリ(又は炭酸アルカリ)水溶液でpHを4~6程度に
調整して呈色試薬と反応、といった手順を踏む必要があるかと思います。
(希塩酸濃度やpHは大雑把で構いませんが、「試料を2倍に希釈」の部分は
精確でないと(倍数は任意で可)、元の試料の濃度を計算できなくなります)
*測定方法が元素吸光分析なら、測定結果にpHの影響はないと思いますが、
機器への影響を考えると、やはり中和させた方がいいかもしれません。
ところで、
> 鉄と思われる皮膜
とのことですが、それは、鉄を水に浸けておいたときなどに赤錆とともに生じる
膜状物のことでしょうか。
あれがどんな物質からできているのかを私は知らないのですが、試料が海水
よりも淡水に近い(=塩化物イオンが少ない)とすると、鉄が一旦イオン化した後、
水酸化鉄・酸化鉄などになって沈殿している可能性も高いように思います。
また、落ち葉などの有機物によっても似たような皮膜ができるのを見たことが
ありますので、参考までに。
お礼
ありがとうございます。実際には海水ではないのですが、今回測定したサンプルは明らかに鉄と思われる皮膜があったにもかかわらず測定結果では鉄はほとんど出てこなかったので質問しました。今度はそのような前処理をしてからろ過したいと思います。鉄のみを測定したい場合塩酸はどの程度加えても問題はないのでしょうか?質問ばかりですみません。