オリンピックを何故開催したいのか?
何年後でしたか、またぞろ東京がオリンピックの開催に名乗りを挙げているようですが、私にはオリンピックを開催したい=日本でやりたい趣旨というか意義が素朴な疑問ながらどうしても分かりません。
オリンピックを開くことによって、例えば東京が格段にインフラが整備されるとか、海外からたくさんの見物客が来て、日本に多くのお金を落としてくれるとかいう程度のことは漠然と分かるのですが、じゃあそれ以上何のメリットがあるのかがいまいち理解できません。
何故石原知事はああもオリンピックを東京に持って来ようとしているのでしょうか。
今の日本のように国の財政が逼迫し、借金が膨張している上に、今回の東北大震災です。このような国情の下で果たしてオリンピックなど開催できるものでしょうか。
開催するとすれば、それにかかる費用は莫大なものになるのでしょう。
確かに東京都の財政は、自治体としては裕福なこと日本一だと思います。かと言って、オリンピックともなれば都の財政だけではできなくて、当然国からの持ち出しもしないとできないと思われます。
平成10年でしたか、長野で冬季オリンピックが開かれましたが、あれはあれで成功裡に終わったとは思いますが、あの時も私は長野で開くことには反対でした。札幌で既存の施設を整備した上で、二度目とはなりますが札幌で開くというのなら賛成でした。
たった2週間程度のお祭を開催するためだけに、長野では夥しい区域の自然が破壊され、今も修復されることなくそのままの状態で放置されているのでしょう。
東京で開催されるのは無論夏季ですから、自然が壊されたりすることはなく、又「東京オリンピック」で使用された競技場始め各種の施設は手を加えればそのまま使えるでしょうし、新たな競技施設をまた次々と建設する必要がないのは良しとして、東京での開催でインフラが整備されお金が落とされるというメリット以上に、莫大な費用を注ぎ込むことのデメリットの方が大きいような気がしますが、如何でしょうか?
高度経済成長時代に催された“東京オリンピック”も、“大阪万博”も大成功だったことは十分認めます。しかし、当時と今とでは余りにも国の情勢が違いすぎます。
私には世界の国々がオリンピックを誘致したいと思う気持ちが残念ながら理解できずにいます。たった半月ほどのお祭開催のために、膨大な人的、物的、金銭的出動をしなければならないイベントに疑問を感じます。