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和歌
頼めてもいつとか待たん山里に朝夕霧の晴れぬ憂き身は という歌なのですが、「あなたが私に頼りに思わせても、あなたの訪れをいつだと思って待てばよいのでしょうか。山里で朝夕心の晴れない、つらい私は」 というような訳でよいのでしょうか?この歌びおける「頼め」の活用が、下二段活用だと思い、「頼りにさせても」というような訳をしたのですが、よくわからないので、どなたか教えて下さい
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- shiremono
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わたしなどがいうのはおこがましいかもしれませんが、申し分のない訳だとおもいました。歌の出典をおしえていただけるとうれしいです。 下二段 「頼む」 の用法がわかりにくいのでしょうから、用例をあつめて慣れるのがよいとおもいます。 たのめしをなほや待つべき 霜枯れし梅をも春は忘れざりけり [ (あなたがいらっしゃるとわたしに) 頼みにさせてくださったのを、まだ待っていなくてはならないのでしょうか] (更科日記 梅の立ち枝) ながき世をたのめてもなほ悲しきは ただ明日知らぬ命なりけり [ (わたしの) 来世にかけての愛情を (あなたに) 頼みにしていただいて、それでもやっぱり悲しいのは] (源氏物語 浮船) 今ははや恋ひ死なましを あひ見むとたのめしことぞ命なりける [ (あなたと) 契りあうことを (わたしに) 頼みにさせた (あなたの) 言葉だけを支えに生きています] (古今和歌集 614 清原深養父) たのめつつあはで年ふるいつはりにこりぬ心を 人はしらなむ [ (わたしに) 頼みにさせておきながら会ってくださらなくて年がたつという (あなたの) 嘘にもこりずに待っているこの心を] (古今和歌集 615 凡河内躬恒) 四段 「頼む」 との識別についても、問題はなさそうです。というのは、いくつかの辞書をひいたかぎりでは、下二段 「頼む」 の終止形の用例がみつからないからです。検索した結果はすべて連用形、ひとつだけ連体形 (古今集 773) でした。もちろん、下二段 「頼む」 は終止形では用いられない、などとはどの辞書にも書かれていませんでしたが。
お礼
どうもありがとうございました。ちなみにこの歌は「木幡の時雨」のある一節で詠まれている歌です