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アリルグリニャール試薬とアリールグリニャール試薬

英語の文献に下記の2つのグリニャール試薬が出てきました。 allyl Grignard reagent aryl Grignard reagent "allyl(アリル)"は脂肪族基名、"aryl(アリール)"は芳香族基の総称で、二つは全く別物だと思うのですが、そもそも"allyl Grignard reagent(アリルグリニャール試薬)"というものはあるのでしょうか? web上で検索すると、"allyl Grignard" が少なからずありますが、"aryl Grignard"の方が圧倒的に多く、 化学の知識が乏しいため、"allyl"が"aryl"のミススペリングなのかどうかというところで迷っています。 検討違いの質問かもしれませんが、お力をお借りできないでしょうか。よろしくお願いいたします。

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  • Kemi33
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回答No.1

「アリル基 (aryl group)」は次のものです。   CH2=CH-CH2- 「アリール基 (aryl group)」とは芳香環の水素原子が取れた形の置換基です。一番簡単なものはフェニール基。      _     / \   HC ○ C一     \_/  したがって,「アリルグリニャール試薬」はアリル基の付いたグリニャール試薬(下記のAなど)であり,「アリールグリニャール試薬」はアリール基の付いたグリニャール試薬(下記のBなど)です。  A: CH2=CH-CH2-MgX        _       / \  B: HC ○ C一MgX       \_/  どちらもありえますから,御覧になったものがミススペリングかどうかは内容で判断するしかありません。ただ,「aryl」と「allyl」を間違える事はあっても,ミススペルスルとは考え難いですが・・・

noname#44828
質問者

お礼

Kemi33さん、ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。

その他の回答 (2)

noname#62864
noname#62864
回答No.3

日本人がアリルとアリールを混同することはあるかもしれませんが、少なくとも英語で論文を書く人が、allylとarylを間違えることはあり得ないでしょう。 ただ、arylと言う言葉は総称ですので、特定の基を表すものではありません。それに対してallylというのは、CH2=CHCH2-という特定の基を表す言葉です(ただし、広義でallylという言葉を用いる場合には、置換基を有するallyl基を指す場合もあります)。 したがって、allyl Grignardといえば、基本的にCH2=CHCH2MgX(Xはハロゲンであり、有機合成化学において、多くの場合、その種類は重要ではない)であることが特定されています。 aryl Grignard と言った場合には芳香族基がフェニルなのか、ナフチルなのか、はたまたそれ以外のものなのかということはわかりませんし、芳香環上の置換基の種類、あるいは有無すら特定されません。 いずれにせよ、いずれの場合もミスタイプではないと考えるのが適当でしょう。また、反応に用いた試薬や生成物が書かれていれば、話の流れから容易に判別できると思います。

noname#44828
質問者

お礼

w-palaceさん、ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。

回答No.2

allyl(アリル)グリニャール試薬は調製がやや難しいグリニャール試薬ですが、別におかしな化合物ではありません。 調製が難しい理由は、ベンジルグリニャール試薬と同じで、 R-X (X = ハロゲン)とMgを反応させる際にWultzカップリングが起こりやすいためですが、きちんと条件を守れば容易に発生させ合成に用いることができます。 日本人が勘違いしてミススペルすることはあるかもしれませんが、欧米の人の論文なら考えにくいでしょう。 反応の前後の化合物を良く見てみれば、確認することは簡単でしょう。

noname#44828
質問者

お礼

anthraceneさん、ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。