#2です。
#3の方の解答を見ていて誤解があるように思いました。質問の中にも同じ誤解があるようです。
此処で起こる反応は弱酸と強酸の反応といわれているものではありません。弱酸の塩と強酸の反応といわれているものです。希硫酸と酢酸を混ぜても何も起こりません。
H2SO4やHClとHCO3^-、CO3^2-を反応させるとCO2が発生します。弱酸とは電離度の小さい酸,強酸とは電離度の大きい酸と考えてもらうといいでしょう。強酸から出たH+が弱酸の解離平衡をずらしてしまって元の酸に戻るという仕組みになります。CO2やSO2が発生したのはそういう種類の弱酸だったからです。酢酸ナトリウムに硫酸を加えた場合だと酢酸が生じます。フェノールと水酸化ナトリウムを反応させるとフェノールがイオンになって水に溶けてしまいます。これに塩酸を加えるとフェノールの分子に戻ってしまい水に浮きます。
同じ事は弱塩基の塩に強塩基を加えた場合にも起こります。塩化アンモニウム水溶液に水酸化ナトリウムを加えてアンモニアを発生させる事が出来ます。濃い溶液での方が反応がはっきりしています。
「濃硫酸を食塩に加えて加熱すると塩化水素が発生する」というのは古くから知られている反応ですが揮発性の酸の塩に不揮発性の酸を加えた反応です。揮発性の酸は水がないと液体の中に止めておくのが難しくなりますから水の少ない濃硫酸ではHClが追い出されてしまいます。