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12世紀の“german”
WOWOWで「キングダム・オブ・ヘブン」の字幕版を観ていたのですが、字幕に「ドイツ人」と出ていました。 この当時の“german”というのは「ゲルマン人」と訳す方が正しいと思うのですが、いかがなものでしょうか? 検索で以下の質問はチェックしました。 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1761233
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>「ゲルマン人」と訳す方が正しい 現代の英語でgermanと言っている以上、やはりドイツでいいんじゃないでしょうか。大体あの時代、フランスだってまだどっちかといえばフランクですし、フランス語はまだかなりラテン語の発音に近く、イギリスは辺境、ドイツには「ドイツ王」というものもちゃんとあったわけです。ですから、ゲルマン、といってしまっては逆にどこの話だかわからなくなります。ほとんどの西ヨーロッパはゲルマン系ですから。 つまり、ゲルマンの中のフランク族の国があって、それが分裂してフランス(自称はフランク。当時はフランクと発音したはず)、ドイツ、イタリアになったわけで、神聖ローマ成立後はドイツ地域の王もフランクの流れを汲む事を強調していたりもします。 さて、問題の時代、臺2回十字軍にはドイツ王コンラート三世が、第3回には神聖ローマ皇帝フリードリヒ一世(有名なあだ名がバルバロッサ)が参加していますが、このバルバロッサも1152年にドイツ王になり1155年に神聖ローマ皇帝になっています。従って、当時少なくともドイツ王なる称号は存在していました。 ですから、ドイツ、と言う言葉を使っても特に問題はないと思います。 ・・・・というかそこにこだわると、主人公が英語でしゃべっている時点でアウトでしょう。この当時だといわゆるオイル語かオック語を話していないと変ですし、お父さんがゴッドフリー・オブ・イベリン、って英語のオブがはいってちゃいけないでしょう。 つまるところこれは歴史劇というより時代劇なんですね。 いずれにしても、こういうのを訳す時前後関係がわからないと、ある単語がどういう意味で使われているか断言は出来ません。 日本語と一対一に対応しているわけではないのですから。というわけで断言は出来ませんが、フランスの人がドイツの人に対して言ったのだったら、ゲルマンではむしろ不都合だと思われます。自分たちもゲルマンのなかのフランクだ、と観念していたはずだから、むしろ自分らと違う、と言う意味ならドイツ人と言った方がむしろ正確です。ドイツ人の自称の場合もそうですね。
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- caesar-x2
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まず映画「キング・オブ・ヘブン」は フィクションであるという点。 第二によってそれほど正確を期してないという点。 第三にドイツ人には、 ドイツ地方の人という漠然とした意味もあるという点。 第四、よってゲルマン人も漠然とドイツ人に含まれるという点。 第五に映画はほぼすべて英語なので 映画の雰囲気をそのまま日本語化すると英語風になるという点。 (1と2とをあわせてあえてアレンジしなおす必要はない点) 第六に、すべてを考慮しても 翻訳者の裁量権の範囲内なのであるという点。 だから要するに、ぶっちゃけどっちでも可でしょう。 ジャーマンとゲルマンの訳しわけを英米の人は理解しないでしょうし。 多言語に影響される日本人ならではの悩みかと。
- koon1600
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ドイツ人で問題ないかと。 ゲルマンというのは、現在でもそうですが、ノルマン、ゴート等など・・・いろいろな部族を含みます。 つまり、ドイツを含むだけではなくなります。 で、キングダム・オブ・ヘブンは12世紀の話を題材にしているらしいので・・・ 当時、神聖ローマはすでに成っており、一応、古代ドイツの形は作られています。 まあ、実際にはこれら歴史的背景とは一つも、というか1ミリも関係なく、現代英語ではgerman=ドイツですから、作った人がその意図で使ったとすれば、それはドイツと約すのが正しいかと。 たぶん監督も、翻訳者もそんなのは気にも留めず作っていると思います。
補足
回答ありがとうございます。そもそも、この疑問を感じたのは ・フランスからエルサレムに行く間に、なぜドイツを通るようなシーンがあるのか ・世界史では近代まで「ドイツ」という言葉が出てこなかったような気がした点 の2点で、どちらもドイツ人でなくゲルマン人という意味なら辻褄が合いそうだ、と思ったのです。