こんばんは
砂糖でも塩でも水に溶かせば水の融点が下がります。これを凝固点降下と呼びます。
0度で氷だったものに何かが溶けると、凝固点が下がって0度の水になります。
見た目は氷が溶けたようになります。
ただ融点が下がるには、溶けた粒子(分子やイオン)の数が重要です。
これをモル凝固点降下と呼びます。
1kgの水に1モルの粒子を溶かすと1.858度凝固点が下がります。
あとはこの割合で計算すればいいのです。
砂糖は分子が大きく(分子量342=1モルの重さg )、
塩は小さい(分子量58.5=1モルの重さg )なので
同じ重さにすると塩の方が6倍近く多くの粒子を含みます。
これは同じ重さならば塩の方がモル数が多いということです。
さらに塩は水に溶けると電離して数が2倍になります。
これは同じモル数ならば塩の方が粒子の数が2倍になるということです。
氷に同じ重さの塩と砂糖をかけてみた場合、塩は砂糖の12倍の数の粒子を
かけたのとおなじになりますから、凝固点もぐっと下がります。つまり0度
と凝固点の温度差は塩をかけた方が大きいということです。
凝固点から高い温度にある物の方が速く融けますから、塩の方が速く融けたのです。
おおざっぱな話で塩と同じ速度で氷が融けるようにするには12倍の砂糖が
必要になるということです。でも、そんなにたくさんの砂糖をかけたらなん
だかわからなくなりそうですね。