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太陽

太陽はなんで莫大なエネルギーを発生し続けられるんですか?

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  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)
回答No.3

原子というのは、原子核という正に帯電した非常に 小さな部分と、その周りをとりまく、電子という負 に帯電した粒子の、雲のようなものの2つで構成されて います。 二つ以上の原子が近づいたとき、それぞれの原子核の まわりにいた電子たちが、それぞれの原子のまわりに 個別にいるのではなく、それぞれの原子を橋渡しする ようにまとわりついたほうが、エネルギー的に安定な 場合があります。その場合、二つ以上の原子核に共通の 電子たちがまとわりつき、原子同士がくっつきます。 このくっついた状態を分子と呼びます。  また、複数の分子が近寄ったとき、それまでのくっつ き方より、別のくっつき方をしたほうがエネルギー的に 安定になる場合があり、その場合、くっついていた部分が 離れ、別のくっつき方をすることがあります。これが 化学反応と呼ばれるもので、水素が燃える(酸素と 反応する)というのは、この現象です。エネルギー的に 安定になる場合には、余計なエネルギーが熱のかたちで 外に出てきます。これが、水素を燃やすと熱がでる原因 です。 ただ、化学反応では、それぞれの原子核はもとのままで、 あくまで電子のまとわりかたが変化するだけです。 これは、原子核同士はつよく反発しあうという性質が あるためで、分子のなかでも、それぞれの原子核は 距離を保っています。  さて、原子核にも色々あり、この原子核の違い、正確 には、原子核に含まれている陽子という粒子の数の違い が水素やヘリウム、鉄、金といった原子の違いを決めて います。陽子の数は原子番号と呼ばれ、水素は1、ヘリ ウムが2、リチウムが3、と原子1種類に対して、一つ の整数が決まっています。  鉛などから金を作る錬金術が成功しなかったのは 化学反応では原子核がぜったい変化しないためです。  このように、化学反応では原子核は絶対変化しないの ですが、核反応と呼ばれる反応が起こると、原子核が 変化します。核反応には2種類あり、原子核同士がくっ ついて、別の原子核をつくり原子番号が大きくなる 足し算的反応である核融合と、一つの原子核が二つ以上 の原子核に分かれてしまい、原子番号が小さくなる引き 算的反応である核分裂です。  鉄(原子番号26)より原子番号が小さい原子は、核融合 を起こしたほうがエネルギー的に安定である場合が多く、 鉄よりも原子番号が大きい原子は核分裂を起こしたほうが 安定である場合が多くなります。  核分裂の代表例が、原子炉や原子爆弾で利用されている ウランやプルトニウムの核分裂です。これらの原子核は 中性子とよばれる別の粒子があたると、核分裂を起こす 性質があり、その核分裂の際に新たに中性子が放出され、 別の原子の核分裂を引き起こします。  この核分裂反応の場合、原子核同士の反発力が 関係しないので、ウランやプルトニウムを集めておいて 最初の核分裂反応さえ起こしてやれば、後は簡単に 爆発的に反応が進みます。これを利用したのが原子爆弾 、ゆっくり反応が進むように中性子を間引いたりしてい るのが原子炉です。  一方、核融合反応の場合、水素の原子核同士がくっつ いて、ヘリウムの原子核になったほうがエネルギー的に 安定なので、この反応が起こると熱がでるのですが、 核分裂反応とは異なり、原子核同士が反発しあうため、 めったなことではおこりません。では、どういうときに 核融合が起こるかというと、原子核同士がたまたま 非常に近い位置まで近づいたときに、はじめておこり ます。ゆっくり近づくと反発しあうので、互いに高速度 で正面衝突する場合のみ、この反応がおこります。 たとえて言うなら、銃撃戦で鉄砲の弾同士が空中で衝突 するようなものです。 太陽の中など、非常に高温になっているところでは、 原子核が非常に高速で、ランダムに動き回っています。 そして、たまたま高速で正面衝突するような状態になった 原子同士だけが核融合するのです。核融合によって エネルギーが放出され、それぞれの原子のスピードが あがっても、正面衝突しないことには反応がおこらない ため、核融合反応は爆発的には起こらないです。 なお、核反応、特に核融合は化学反応とは比べ物になら ない熱を出します。 これらが太陽がゆっくり熱を出しつづけている理由です。

Filette
質問者

お礼

非常にわかりやすい説明ありがとうございます! 太陽でも核融合はて天文学的な低確率で起こる現象なのですね。 たくさんあるから低確率でも核融合が継続ることで、私たちは行き続けられと思いました。 とても参考になりました!ありがとうございました!

その他の回答 (3)

  • chiezo2005
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回答No.4

太陽の中心の高圧,高温の環境で水素の原子核が核融合反応を起こして,ヘリウムに変わるときに熱を発生します。これは水爆と同じ原理です。 これが太陽のエネルギーの元になる反応です。 化学反応は一般的に電子のやり取りによって起こる反応をそう呼びます。それに対して,核融合反応は原子核同士(水素の場合は陽子)の衝突結合により起こる反応です。水爆と化学反応により普通の爆弾の爆発力を比較すればすぐにわかりますが,核融合反応は圧倒的に大きなエネルギーを放出します。 太陽が爆発しないのは,現状で内部で起こっている反応による熱の発生と,その巨大な重力がつりあっているからです(人間の時間スケールで見てですが)。 いつかバランスが崩れて,徐々に巨大化して,最後は 燃え尽きるか,大爆発を起こすかどちらかの運命です。

  • chimaki-t
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回答No.2

地球上で水素が爆発するのは、水素と酸素の化学反応(燃焼)が激しく起るからです。 しかし、太陽の中には酸素はほとんどないので、太陽の中の水素は爆発しないんですね。 太陽は、水素を燃料とした核融合によってエネルギーを出しています。化学反応とは違います。

Filette
質問者

お礼

回答ありがとうございます、 酸素がないから大爆発しないんですか。 核融合と化学反応はちがう。? 大変参考になりました。

Filette
質問者

補足

新たな疑問が出てきました。 核融合と化学反応でエネルギーを放出するときの違いって何ですか? 核融合って、連鎖的に起こるって聞いたことがあるんですけど、 (核分裂だったかな?その違いもわかりません。) 太陽はなぜそうならないのですか? たくさんですいません。

noname#22488
noname#22488
回答No.1

それだけの燃料(水素)をもっている(というか太陽そのものが水素の塊)から、です。 でも後50億年ほどでそれも枯渇し消滅する運命らしいですが・・・。

Filette
質問者

お礼

回答ありがとうございます 長い目で見るともうそろそろなくなるんですか・・・? なくなる頃人間っているのかな~なんて考えてしまいました。

Filette
質問者

補足

新たな疑問です。 一度引火すると爆発しそうなんですが…。 なんで大爆発しないんですか?

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