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ハイゼンベルグの運動方程式
量子力学●ハイゼンベルグ方程式について質問します。 ハイゼンベルグの運動方程式: dA(t)/dt=i/h[H(t),A(t)]ですけど(h=hバー), [e^(itH/h)Ae^-(itH/h)≡A(t)] これは物理量演算子Aが時間に依存する形になっていますが、これとシュレディンガー方程式: ih∂ψ(t)/∂t=Hψ(t)における,波動関数がψ(t)と、時間に依存することの違いは何なのかが分かりません。 波動関数が時間発展するというイメージはまだ分かりますが、演算子が時間変化するとはどういうことなのでしょうか?
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波動関数ψ(t)はご承知の通り状態ベクトルとも呼ばれますね。これを詳しく説明するとちょっと数学的にうるさくなるので、ここでは簡単に注目している量子系の状態を表すものと理解しておきます。ところで状態とは何ぞやということになるのですが、それは系(電子)の位置や角運動量やスピン、エネルギー等々物理量の状態(?)を指す訳ですね。そしてこの全体の状態の時間変化を微分方程式で表したのがシュレーディンガー方程式となる訳ですね。 ところで、何かを観測するということはある対象に観測機器を通してある物理量を得ることですね。これを量子力学的に焼き直すと観測機器は演算子で対象は状態ベクトルと考えられます(←粗っぽい議論ですが)。そして物理量は演算子で表されますから、状態ベクトルは一定としておいて物理量である演算子が時間変化するという捉え方をするのがハイゼンベルグ方程式となるわけです。といっても、なんのこっちゃと腑におちられないかも知れませんので、参考URLをご覧になって再度ご自身で考究してみてください。
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- ojisan7
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一粒子系の場合、シュレディンガー表示もヘイゼンベルグ表示も物理量の見方(捉え方)が違うだけで、本質的な違いはありません。大事なことは、その期待値が、どちらの表示でも等しくなるということです。 >演算子が時間変化するとはどういうことなのでしょうか? こちらのほうが分かりやすいのではないでしょうか。逆に言えば、時間変化がなければ、物理量(演算子)は保存されるという、あたりまえのことを述べているのですから。 大切なことは、どちらの表示を用いるかは、物理的な対象によって、どちらが便利か(扱いやすいか)をその都度、決めればよいのです。
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御回答ありがとうございました。 dA(t)/dt=0でAが保存されるのは確かにそうですね。 シュレディンガー表示に慣れきっていたので、演算子はAで不動である、という先入観が疑問の発端でした。
お礼
漠然とした質問に対し親切に御回答してくださり、ありがとうございます。 演算子=観測機器というご説明に納得いたしました。 "観測機器"がシュレディンガー表示では一定であり、 ハイゼンベルグ表示では観測機器が変化する、という理解に至りました。確かに原理的にはそういうことになりますよね。参考になりました