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水の加圧と減圧について教えて下さい
ちょっとはずかしいぐらい初歩的なことなんですが… たとえばマリアナ海溝のような深海にある海底の海水って、「加圧された水」になっていると思うんです。 現実にできるかどうかは別として、マリアナ海溝最深海底から採集した水を高度な密閉容器で地上に持ってきて、引き揚げ後に開封したら圧力の低い地上では中の水がいきおいよく噴出してしまうでしょうか? また逆に、エベレスト頂上で採集した霧を地上に持ち帰ってみると、通常の結露による水分量以外にに、地上大気圧の加圧による水分量の変化が起きる、と思ってよろしいでしょうか?
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>数千メートルの海水を海上まで引き揚げた場合には、ボンベ内で強烈な圧力上昇(採取時の深海の圧力+引き揚げ時の膨張圧)で噴射時の「手が斬れるパワー」は倍増すると考えてよいでしょうか? 引き揚げ時の膨張圧というのはないですよ。容器が破壊しない限り、深海の圧力が維持されたまま上がって来るということです。 >それとも引き揚げで膨張しても熱の補給で相殺されてしまうものでしょうか 閉じこめられた深海水が水面まで上がって来るときの温度上昇は圧力を高める方向に影響を及ぼしますから相殺ではなく加圧になります。圧力釜に火を点けたのと同じ状態ですね(^_-)
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- Willyt
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>手が斬れるほどの勢いで深海水が噴射した時、急減圧で容器は手で触ってわかるほど冷たくなる、と思って良いでしょうか? それは当たりでしょうね。断熱膨張が起きるわけですからね。ご慧眼!!(^_^) ただ、エベレストの場合と違って水深が浅くなるにつれて膨張が徐々に起きるので、熱の補給がかなりあるでしょうから、霜がつくほど冷えるかどうか・・・(^_^;)
お礼
こんな遅くまでおつきあい頂き感謝いたします! >エベレストの場合と違って ははあなるほどわかりました。 高山から持ち帰ると「断熱圧縮」で、深海から持ち帰ると「膨張」。してその答えはどちらも熱が出てしまう、ということですね。 >水深が浅くなるにつれて膨張が徐々に起きるので、熱の補給がかなりあるでしょうから、霜がつくほど冷えるかどうか なるほど、海上に引き揚げる時点で膨張して熱を持ってしまうのですね… これは(またもや現実的技術論は抜きの理論上の極論を知りたいのですが)仮定として無限大に耐圧力の強いボンベのような容器で採集した深海6千メートルの海水を海上まで引き揚げた場合には、ボンベ内で強烈な圧力上昇(採取時の深海の圧力+引き揚げ時の膨張圧)で噴射時の「手が斬れるパワー」は倍増すると考えてよいでしょうか? それとも引き揚げで膨張しても熱の補給で相殺されてしまうものでしょうか?
- Willyt
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こういう思考実験というのは面白いですね(^_^) >水の圧縮具合のこの「加減」というのはどんなもんなんでしょうか? 私は元来鉄を扱うのですが、鉄から見れば水は遙かに変化率は高いですよ。鉄だって圧力で膨らんだり縮んだりしているのですからね(^_-) >うまく保冷箱に入れて下山して、地上の1気圧のエベレストと同じ気温の冷凍倉庫で開封した時だとどうなるんでしょうか? この場合は断熱圧縮という現象が起きて中の空気の温度が急上昇します。ですからやはり霧はあっという間に雲消霧散です(^_-)
お礼
たのしいわかりやすいご回答をありがとうございます。 >鉄から見れば水は遙かに変化率は高いですよ なるほど、やはりそうすると600倍の水圧が掛かった水深6千メートルで採集した水はふたをあけると手が斬れる勢い、という訳ですね! せっかくですので一緒にわかると助かるのですが、 手が斬れるほどの勢いで深海水が噴射した時、急減圧で容器は手で触ってわかるほど冷たくなる、と思って良いでしょうか? (こういう実験が実際技術として可能かどうかは別として、あくまで理屈上だけの話で結構です) >この場合は断熱圧縮という現象が起きて中の空気の温度が急上昇します。ですからやはり霧はあっという間に雲消霧散です(^_-) あはあん!地上で開くと冷凍庫の中でも大気圧で圧縮されて温度が上がっちゃう訳ですね! (では上記の深海水を地上で開封した際の減圧も、結構霜が付くぐらいに考えてよさそうな感じですね?) どうぞまた楽しく教えて下さいましたら幸いです。
- Willyt
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深海から引上げた水は高圧状態を維持していますから、開封の仕方によっては水が噴き出す可能性はありますね。例えば錐で小さな穴を穿つと、そこから猛烈な勢いで細い水柱が吹き上がる筈です。でも#1の方がご指摘のように水の圧縮率は低いので、少量の水が排出されるだけで圧力が開放されて、間もなくその噴出は止まるでしょう。 ねじを緩めたら蓋の間から薄い水の帯が猛烈な勢いで吹き出し、人間の手なんか切断してしまう恐れがなきにしもあらずですね。いずれにせよ。水の圧力の開放は慎重にやるに越したことはないと思います。深海で小さな穴を開けておけば問題ないですね(^_-) 中の水の圧力は高いので引上げる最中にその穴から水は出て行くことがあっても入り込むことはないですからね(^_-) エベレストで霧を採集してやはり密閉して持帰るわけですが、このときは気温が上昇しますから霧が消えてしまう恐れがありますね。開けてびっくり玉手箱。何もなかったなんてね(^_-)
お礼
たのしくわかりやすい用例で大変助かります! >でも#1の方がご指摘のように水の圧縮率は低いので >人間の手なんか切断してしまう恐れがなきにしもあらずですね このふたつはかなり差がおおきな結論に感じるのですが、600倍の圧力がかかっていても、H2Oならば1/600まで圧縮されることはなくて、ほとんど変化無しなのかと#1さんの説明では思っていたのですが、水の圧縮具合のこの「加減」というのはどんなもんなんでしょうか? ちょっとグーグル検索してみたのですが、私にわかるようなやさしい資料はなかなか見つかりませんでした。 スプレーに使うガスなんかは、目論みどおりに圧縮されるのでわかりやすいんですが… >このときは気温が上昇しますから霧が消えてしまう恐れがありますね これは、うまく保冷箱に入れて下山して、地上の1気圧のエベレストと同じ気温の冷凍倉庫で開封した時だとどうなるんでしょうか?
- mii-japan
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>マリアナ海溝最深海底から採集した水を高度な密閉容器で地上に持ってきて、引き揚げ後に開封したら圧力の低い地上では中の水がいきおいよく噴出してしまうでしょうか? 水は圧力がかかっても、ほとんど圧縮されません ですから、水だけについて言えば、何も起こりません ただし、水には気体が溶け込んでいます、溶け込む気体の量は圧力にほぼ比例しますから、高圧の水を大気圧に開放すれば、ビン詰めの炭酸飲料を開けたときの様になります 6000mの海底の気圧は海面の約600倍です エベレストの霧については、蒸気圧が関係します 霧を総体湿度100%の状態と考えても、海抜数mでの状態に換算すると相対湿度数%にしかなりません 密閉したまま圧力と温度を海抜数mの場所と同じ状態にしますと体積は半分以下になります、水分量が少ないから結露はしません 質問は、フェーン現象の原理が回答です
お礼
どうもありがとうございます、大変良くわかりました。 >水は圧力がかかっても、ほとんど圧縮されません なんとそうなんですね。 水ってとても強い素材なんですね! >ただし、水には気体が溶け込んでいます、溶け込む気体の量は圧力にほぼ比例しますから なるほど、例えばメタンハイドレート付近の深海で採取した海水ならば、地上で開けるとメタンガスが吹き出す可能性ぐらいならある、ということですね! >エベレストの霧については、蒸気圧が関係します なるほど、単純に私たちが湿度だと思っているのは相対湿度だというところが落とし穴だったんですね! >体積は半分以下になります、水分量が少ないから結露はしません なあるほど、ありがとうございます! >質問は、フェーン現象の原理が回答です なんとそうだったのですね! 単に暑くて困る現象だという認識しかなかったのですが、早速復習してみます! 本当にどうも有り難うございました!
補足
大変有り難うございました! フェーン現象と断熱膨張、断熱圧縮、でいろいろ探してみたら、私レベルにもわかりやすい理科のページを発見してよく復習ができました! いままではよく天気予報で普通に説明されるように単純に大平洋で雨が降って水気がなくなるから裏日本は暑いんだ、としか思っていなかったのが、この年になってやっときちんと正しく把握できました^^;
お礼
おはようございます! 夏休みおとな相談室におつきあい頂き大変感激しています。 まさに、知るは楽しみなり、を満喫させていただきました。 >相殺ではなく加圧になります。圧力釜に火を点けたのと同じ状態ですね(^_-) おぉ、ボンベさえ丈夫ならそういうことなんですね! しんかい6000でしたっけ、日本一深く潜れる潜水艦? あれで汲んできたお肌にとっても良い世界一の深層海洋水のとれたてを某セレブ姉妹に完全防護ロボットアームでぷしゅ!っと開けさせてビックリ仰天TV企画、なあんてやったら楽しい科学番組になりそうですね^^ ほんとうに易しく楽しく教えて頂きありがとうございました!