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最高裁の民事訴訟の棄却が判決ではなく決定なのはどうして?
通常の民事訴訟で最高裁まで上告した場合、 そのほとんどが即時に上告棄却(いわゆる「三行棄却」)になりますが、 地裁、高裁と判決であったものが、最高裁では決定になるのはどうしてでしょう?最高裁の出すものでも三行棄却でないものは「判決」になっていますが、何か法律的な意味があるのでしょうか?
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法律上の根拠は、これですね。 民訴法 第317条 (略) 2 上告裁判所である最高裁判所は、上告の理由が明らかに第312条第1項及び第2項に規定する事由に該当しない場合には、決定で、上告を棄却することができる。 平成10年以前は、判決でしか棄却できなかったのですが、平成10年からの民事訴訟法で、決定で棄却できるようになりました。 なぜかというと、ご指摘の3行の判決理由に対して、理由不備だという批判が多くありました。そこで、「判決」ではなくて「決定」という形式にすることで、3行程度の簡単な理由付記を正当化しようとしたということです。
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- you19994
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よくある文章で 「本件申立の理由によれば、本件は民訴法318条1項により受理すべきものとは認めない。よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。」 とあります。 318条第1項では 「上告をすべき裁判所が最高裁判所である場合には、最高裁判所は、原判決に最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院又は上告裁判所若しくは控訴裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある事件その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件について、申立てにより、決定で、上告審として事件を受理することができる。」 とあります。 決定で事件を受理することができるわけですから 反対解釈として、決定で受理しないこともできるわけです。 ですから「決定」という言葉が使われます。
補足
おっしゃっているのは上告受理の申し立てのことだと思いますが、 312条の上告の場合も「決定」ですよね。 (両方なされる場合も多いと思いますが・・・) 上告棄却の場合も「決定」なのはどうしてですか?
お礼
的確なご回答ありがとうございました