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NBSでのブロモ化について
非対称ケトンのα位をブロモ化したいのですが、取扱いが楽なので臭素元としてNBSを使ってみようかと思います。 この反応なのですが、ラジカル反応ではなく、NBSから発生した臭素とHBr等の酸触媒によって出来たエノール中間体による反応だと思うのですがあっていますでしょうか。 また、NBSから臭素を効率よく発生させるには、加熱だけで十分でしょうか。
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基本的に、NBSによるラジカル臭素化は、微量に生じたBr2によるラジカル反応であるとされています。したがって、補足で書かれたようなことが起こっているということになると思います。厳密にはBr2が生じているというよりも、Br・が生じていると考えた方が適当かもしれませんが、そのあたりは何とも言えないところでしょう。なお、そもそも、反応の引き金となるような微量の水分などは外部から混入するのでしょう。 私がNo.2で書いた「NBSから完全にBr2を発生させる」というのは、NBSに化学量論の水などを加えて完全に分解し、生じたBr2(あるいはHBr+HBrO)を利用するというイメージでしたので、想定していたことにずれがあったようです。その場合であれば、2倍量のNBSが必要になります。 No.2の補足で書かれたような機構(条件)であれば、NBSは1当量で良いことになります。
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たしかに、NBSで可能という記述はありますね。 収率や選択性の面で問題なく進むのであれば、それも1つの選択肢になるでしょうね。 NBSによるブロモ化は、反応機構的にはラジカル反応のようです。だとすれば、「NBSから完全にBr2を発生させる」というのは無理だと思います。つまり、化学量論を考えれば明らかなように、反応後、NBSはイミド(>N-H)の形になります。したがって、プロトン源なしに化学量論のBr2を遊離することはありません。また、完全にBr2を遊離させると、α-ブロモケトンと同時に、HBrが発生しますので、Br原子の半分しか使えないことになり、NBSを直接使った場合の倍の量のNBSが必要になります。 なお、一般に、ケトンのブロモ化の際には、位置選択性や、導入したい臭素の数などの問題があります。それらのすべてが簡単に解決できるというわけではありませんが、いろいろな解決法が知られています。それらは実験化学講座にも書かれています。一般論として、直接臭素化では少量のジブロモ体も生じやすい傾向があると思います。
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ありがとうございます。 では、次のような考え方はどうでしょう。 NBSは確かにプロトン元なしにBrを遊離はしないと思いますが、触媒として加えたHBrからプロトンを引き離してBr2が発生しないかということです。 ここで発生したBr2がケトンのα位をブロモ化し、再度発生したHBrとNBSからBr2が発生する・・・ と考えたのですが。。 何か間違っているような気がしないでもないんですよね‥
NBSによるケトンの直接ブロモ化の報告はありますか? 確かに、教科書的にはNBSから低濃度でBr2が発生するように書かれていますが、それでケトンのブロム化が可能であるかどうかについては調べた方がようでしょうね。 私の知る範囲では、少々難しいと思います。 非対称ケトンのブロモ化と言うことであれば、その位置選択性の問題とか、ジブロモ化の可能性とかも考える必要があると思いますが・・・ 現実問題としては、とりあえず、実験化学講座でも調べて、そこに記されている方法について検討するのが良いと思います。
お礼
ありがとうございます。 実験化学講座のハロゲン化の項でα位のブロモ化はNBSでも出来ると一行だけポツンと書いてありました。 文献も調べてみたのですが、普通にAIBNなどで反応させているので、ラジカル反応なのかなと思ってしまったりします。 また、NBSで臭素を発生させる場合有効臭素量は高くても46%程度なので、中途半端に発生されないようにも、NBSから完全にBr2を発生させる方法等があるか知りたかったのです。
お礼
有難うございました。 試しに何度かNBSでブロモ化を試みてみましたが、あまりうまくいかなかったようです。。 ラジカル開始剤にAIBNを使った場合と酸触媒でHBrを使った場合。また、NBSを2当量にしてみたりしたのですが、私の化合物では収率があまりよくありませんでした。 臭素を使うのは、保存やすぐに気化してしまう面で使いづらいのですが、そっちの方が明らかに収率がよかったので、諦めて臭素を使ってみる予定です。 反応機構が曖昧だったとはいえ、質問に付き合って頂いたw-palaceさんに感謝します。 また何かありましたら宜しくお願いします。