- ベストアンサー
オクテット則
何でHe,Arのような最外電子殻の電子軌道に電子が8個入った状態が最も安定するのでしょうか?
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
基礎知識から入りますが、電子は波です。しかも空間的に広がった波です。 これを感覚的に理解するのはちょっと難しいので次のように考えます。 「電子は雲のように原子核を取り巻いている」 そして、波の振幅が大きいところや小さいところがあるように、この雲には薄いところや濃いところがあります。 波が重なり合って模様を描くようにこの雲も決まった形を持ちます。 その形とは、 「s」…原子核を何重にも取り囲む球 しかも、ここが重要なところですが、何重にも取り囲むのに必要な電子は1個だけです。1個の電子が波となって雲状に原子核を包みます。 「p」…原子核の両側に分かれた2つセットの領域 これは3次元空間で「上下」「左右」「前後」の3方向を向いた3つの領域が存在します。こちらも2つに分かれた領域を1つの電子で多い尽くします。 「d」…「4つ葉型に分かれた領域が3つ」と、「別方向の4つ葉」+「上下2つとリング」、計5つ …って言葉じゃ分からないですね。参考URLを見てください。 http://winter.group.shef.ac.uk/orbitron/AOs/3d/index.html 左側のメニューから1sや2pといった文字を選んでください。 さて、この電子軌道は 1s 2s 2p 3s 3p 3d … と存在しているのですが、このそれぞれを全部埋めると波がきれいにまとまれるので安定します。 「s」軌道と「p」軌道は近い位置にあるのでこれをまとめて4領域、実は電子はひとつの領域に2つ入ることができるので8つ入れます。これが8電子で安定する理由です。 でも本当はd軌道などもあって複雑なため、微妙に安定する場所が最外殻8電子以外にもあります。覚える必要はないでしょうけど。
その他の回答 (2)
- blacky06
- ベストアンサー率30% (6/20)
他の方が回答なさっているように、量子力学を学ぶと確かに電子が2個、8個で安定すると計算で出てくるのですが、たとえ質問者さんがそれを学んだとしても納得できないところが多いと思います。というのも私も同じような疑問を抱いたことがあるからです。そのときの私は先生にそのことを質問しました。 そのとき先生が回答なさってくださったことは、 「私にもわからん。それが自然の摂理だ」 ということでした。つまり、物体に万有引力が働く理由がわからないのと同じというわけです(グラビトンなどでの説明は別)。ただ、そのように仮定すると、なぜリンゴが地球に落ちるのかとか、なぜ月が地球の周りを回るのかとかが説明できるというわけです。 同じように、どうして電子が8個だと安定なのかわからないけど、そのように仮定すると、イオンとか結合とかが説明できるというわけです。
そういうことは「量子力学」で説明されます。 要するに一番外側にある電子殻を満たすのに必要な電子の数が8個だということであり、それが、「量子数」と呼ばれる数によって規定されるということを説明するのが量子力学です。 これ以上のことをわかりやすく説明するのは私には無理ですので、参考URLをあげておきます。しかし、それでも少々難しいのではないかと思います。 答えになっていなくてすみません。 ちなみに、Heの電子は2個です。Neの最外殻電子は8個ですが。