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北朝鮮帰国事業の動機

1960年代初頭に、北朝鮮と朝鮮総連は、在日朝鮮人を集団帰国させました。嘘八百の宣伝を信じて北朝鮮に渡った約10万の人々が悲惨な運命をたどったのは周知です。 北朝鮮がこの帰国事業を行った理由は詳しく分析されていないと思いますが、下記のようなことではないかと考えています。 1) 北朝鮮は、ソ連製の武器で重武装して朝鮮戦争を戦った。ただし、ソ連は武器等を無償供与したのではなく、代価をきちんと取り立てたとのこと。 2) 北朝鮮は本来は貧しい土地であり、昭和20年以降に在住日本人や朝鮮人ブルジョワから没収したモノやカネも、ソ連からの援助物資の代金を支払うには心もとない。 3) 日本が残した当時のアジア屈指の工業設備も、朝鮮戦争の戦禍を受け、技術者がいない状況では多くを期待できない。 4) 北朝鮮が輸出できる物資といえば、農産物と鉱産物になる。特に鉱産物は、掘れば即カネになるので手っ取り早い。農産物は、国内の需要を賄うのがせいぜいで輸出するには足りない。 5) 1960年ごろの北朝鮮にとって一番必要なのは「鉱山に投入する労働力」であったろう。それを調達する手段として、在日朝鮮人を呼び寄せた。 上記は当たらずとも遠からずという程度かなと思いますが、「北朝鮮帰国事業の動機」について、識者の方のご教示をお待ちします。

みんなの回答

回答No.2

政府間の交渉というよりも朝日新聞の虚偽報道の影響が大きいと思いす。1958年12月25日付の朝日新聞の入江徳郎特派員の報告記事がありますがあそこまで嘘が書けるものだと感心するぐらいの北朝鮮賛美のオンパレードです。そのサイトを貼っておきますがこの記事からリンクすると朝日、毎日、読売、産経の社説をはじめ主要な北朝鮮の記事を見ることができます。 それにしても、朝日新聞は罪つくりなことをするものです。

参考URL:
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2001/00997/contents/00001.htm
buchi-dog
質問者

お礼

リンク先の情報、興味深く読みました。 北朝鮮の宣伝がウソ八百であることは、帰国者が日本に送った手紙が、チリ紙のような粗悪極まる便箋と封筒で届いたことで、関係者の間では1961年頃から周知であったようです。 80年代になっても北朝鮮礼賛記事を麗々しく載せていたとは、朝日新聞の恐ろしさを痛感します。 なお、他の新聞も1960年前後には例外なく北朝鮮工程記事を載せていて、サンケイもその例に漏れなかったと聞いています。

回答No.1

NHKの特番で、日本の北朝鮮帰国事業は「一種の厄介者払い」だといってました。当時のブラジル移民政策と同じような側面があるんでしょう。 当時の総連と日本政府の利害が一致して実現したんでしょうね。 これで悲惨な運命をたどった人が大勢いるわけですが、拉致問題であんなに騒いでいる日本政府が、帰国事業で悲惨な状態にある日本人妻には実に冷たいというのも奇妙な印象を受けます。

buchi-dog
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 「在日朝鮮人が減少することは日本政府にとって好ましかった」、これはその通りと思います。ただ、帰国事業を発議して推進したのは北朝鮮とその支配下の朝鮮総連であり、帰国事業を進めるように日本政府のケツを叩いたのは、総連と立場の近い左翼勢力であったと認識しておりますが。

buchi-dog
質問者

補足

「帰国船」文藝春秋社 http://www.7andy.jp/books/detail?accd=28330468 という本に、「新潟県在日朝鮮人帰国協力会」なる団体が1966年9月に出した「帰国事業打ち切りに反対する声明」が収録されています。 「日本政府は朝鮮人が母国に帰るのを妨害している。不当である。直ちに帰国事業を再開せよ」という内容です。 なお、1966年時点では、既に北朝鮮帰国者の悲惨な運命が日本の在日社会に伝わり、帰国希望者はほとんどいなくなっていたのが史実のようです。