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「ゎ」と、ひらがなの「ヴ」について
Macintoshを使っていると、ひらがなの「ヴ」は普通に表示できるので気が付きませんでしたが、これも機種依存文字なんですね。 逆に、「くゎ」「ぐゎ」など、普通では、ほぼ使わない「ゎ」は機種に関係なく入力できてしまいます。 #方言で使う場合があることはわかりました どうして、「ゎ」は登録されて、ひらがなの「ヴ」は登録されなかったのでしょうか。そのあたりの事情がわかりましたら、ぜひ、教えてください。
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【ヴ】や、小書きの仮名は、1978年の初代JIS漢字コード(JIS C 6226;現JIS X 0208)から既に存在しています。 【ぁ】【ぃ】【ぅ】【ぇ】【ぉ】【ゃ】【ゅ】【ょ】【っ】【ゎ】 【ァ】【ィ】【ゥ】【ェ】【ォ】【ャ】【ュ】【ョ】【ッ】【ヮ】 【ヵ】【ヶ】 当時としては、現代日本語の表記は外来語も含めてこれだけあれば充分という判断だったのでしょう。 主に事務関係のデータ処理などに必要な範囲の漢字の標準化が目的だったはずですから。 制定当時の都道府県・市郡区町村名に使われていた漢字が、新字旧字を問わずすべて第1水準でカバーされていることからも、事務処理が重要な目的であったことは充分に想像できます。 なお、厳密に言えば片仮名とは言えない【ヵ】【ヶ】が片仮名の位置に配置されているのは、これらが片仮名に準じた使い方をされている現実に即したものと思われます。 その後、計算機の能力が向上して文学や言語学その他あらゆる分野に利用されるようになり、従来なかった文字へのニーズが高まりました。それを反映して、俗に第3・第4水準と呼ばれる最新のJIS漢字コード(JIS X 0213)で漢字・非漢字コードが大幅に追加されました。 濁点・半濁点付き仮名として追加されたのは、【う゛】を含む以下の文字です(便宜上2文字で表記)。 【う゛】【ワ゛】【ヰ゛】【ヱ゛】【ヲ゛】 【か゜】【き゜】【く゜】【け゜】【こ゜】 【カ゜】【キ゜】【ク゜】【ケ゜】【コ゜】【セ゜】【ツ゜】【ト゜】 平仮名の【う゛】の用途はわかりませんが、【ワ゛】【ヰ゛】【ヱ゛】【ヲ゛】は旧仮名遣いの外来語表記には欠かせませんね。 「秋の日の ヰ゛オロンの ためいきの <以下略>」(ポオル・ヱ゛ルレエヌ作、上田敏訳) 半濁点付きの仮名は、が行鼻濁音やアイヌ語などの特殊な音韻の表記用と記憶しています。 また、他にも同様の特殊目的で以下の「小書きの仮名」が追加されています(便宜上ふつうの文字で表記)。 【ク】【シ】【ス】【ト】【ヌ】【ハ】【ヒ】【フ】【プ】【ヘ】【ホ】【ム】【ラ】【リ】【ル】【レ】【ロ】【か】【け】 JIS規格票の巻末の「解説」には、字種の選定経緯の具体的な解説が載っていますので、詳しくは規格票を参照してください。書店に並んでいる「JISハンドブック」には解説の部分は載っていなかったと思います。 -------- ついでに。 No.2さんの回答にある「小書きの仮名」の入力方法ですが、「la」「li」などの“L行”を使うのはジャストシステムの「一太郎」「ATOK」の方式ではなかったでしょうか。 他の仮名漢字変換システムは「xa」「xi」などの“X行”を使う方式が多かったと思います。マイクロソフトの「MS-IME」はどちらもサポートしています。他のIMEも最近は両対応かもしれません。 ちなみに、JIS規格(JIS X 4063)の規定では、“X行”だけを採用しています。 JIS X 4063:2000「仮名漢字変換システムのための英字キー入力から仮名への変換方式」
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- kogotokaubewe
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> 1978年当時でもまだ、旧仮名遣いを使う方は多かったのでしょうか。 そうは多くなかったと思われます。しかし、他の方もさまざまに述べていらっしゃるように、必要がある場合もあります。 たとえば古文(源氏物語や枕草子etc.)を研究したり、教えたり、学習したりする者にとって、2006年現在でも旧仮名遣いは必要不可欠です。漢文(中国文学)に関わる者にとってはJIS第一・第二水準の漢字だけでは大幅に不足です。一方でそういう者にとって化学の記号や数学の記号がどれだけ充実していようと、無用の長物といっていいと思います。その人その人によってニーズは違ってくるわけです。 > 少なくとも制定した方々は普通に使っていた可能性があるかと、調べてみたんですが、制定者については調べ切れませんでした。 したがって制定する立場に立った者には、個人の事情を優先するよりも様々な分野を見渡した判断をすることが求められるはずです。 私が選定委員なら、「古」や「志」の草書体(それぞれ「こ」「し」というひらがなの異体字として用い、「変体仮名」と呼ばれます。)等を是非入れたいですが、当時のコンピューターの性能では無制限になんでもかんでもというわけにいかなかったはずですから、それらは我慢して、代わりに(自分は生涯、全く使うことがなくても)こっちの数学の記号を、というような判断をすると思います。 「ゎ」や、ひらがなの「ヴ」に関しても、そのような判断のうえで、取捨選択されたのではないでしょうか。
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回答ありがとうございました。
- tatsumi01
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「ゎ」が登録された理由ですが、旧仮名遣いでは「関係(くゎんけい)」や「観音(くゎんのん)」のように高い頻度で利用されていて、JISを制定するとき、これを入れておかないと古い文章が入力できないと思ったからでしょう。 「う゛」は戦前にも使われていませんから、JISに入れる理由はないと思ったんでしょう。「か゜」などを鼻音化したか行の表記に使う言語学者もいましたが、特殊な例ですから。
お礼
1978年当時でもまだ、旧仮名遣いを使う方は多かったのでしょうか。 少なくとも制定した方々は普通に使っていた可能性があるかと、調べてみたんですが、制定者については調べ切れませんでした。 回答ありがとうございました。
- SortaNerd
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「ヴ」は外国語にしか使わないのでカタカナしか要らないと考えたのでしょう。 「ゎ」は日本語にもよく使いますね。 UNICODEでも「う゛」はありますが、「わ゛ゐ゛ゑ゛を゛」は無くカタカナの「ワ゛ヰ゛ヱ゛ヲ゛」はあり、さらにはカタカナのみ小文字「クシストヌハヒフヘホムラリルレロ」まであることからカタカナ重視の傾向が見られますね。 もっともUNICODEは日本語には疎いようで意味不明の小文字「か」「け」まで作っていたりします。
お礼
> 「ゎ」は日本語にもよく使いますね。 例のギャル言葉?ではなく、普通の文章で使われるんでしょうか。 人によっては、ちゃんと使い道があるんですね。 回答ありがとうございました。
- koma1000nin
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機種依存文字ではありません。 入力方法は標準化されているはずです。 la→ぁ li→ぃ lu→ぅ le→ぇ lo→ぉ lya→ゃ lyu→ゅ lyo→ょ ltu→っ lwa→ゎ lke→ヶ 以上、左端の"l"は"little"の頭文字です。 va→ヴァ vi→ヴィ vu→ヴ ve→ヴェ vo→ヴォ といったところでしょうか。
補足
回答ありがとうございます。書き方が紛らわしくて、申し訳ありません。 ひらがなの「う」に濁点の方が機種依存文字なんです。
- char2nd
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Windowsの利用者ですが、「ヴ」はちゃんと入力も表示もされますよ。機種依存文字ではないはずですが。 下記サイトに機種に依存しない文字が掲載されていますが、「ヴ」もちゃんとあります。 http://www.s-ichi.com/semi/bght/cara.htm
補足
回答ありがとうございます。書き方が紛らわしかったでしょうか。 ひらがなの「う」に濁点は、この表には見当たらないのですが。
お礼
詳細な解説をありがとうございました。 調べてみると、初代JIS漢字コードは名簿が主な用途であったとのこと。 名簿に「くゎんせいがくいんだいがく」のようなふりがなが必要だったと考えれば、納得できました。 ないものの理由を捜すのはやはり、難しいですね。 「う゛」については、推測になってしまいますか。 ただ、市町村名や会社名に「ヴ」は使わない(使えない)となれば、そのふりがなの「う゛」は不要と考えることもできますね。 回答ありがとうございました。