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量的緩和 解除報道について
すみません。無知なのですが、量的緩和政策ってそもそもどういう政策ですか? そしてそれが解除されるというのは今後どのようになっていくことを示すのでしょう? 住宅ローンを抱えていますが心配です。(今年の10月に切り替え?更新?を控えています。)
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銀行員です。 以下、専門用語を省いてわかりやすい表現にしておりますので、厳密なご説明ではないこと、また、小生の専門は法人営業につき、住宅ローンの専門知識はあまり持っておりませんので、広く日本国内の金利動向についての私見になることを、予めご了承下さい。 1.量的緩和 (1)日本銀行が、民間の銀行が持つ債券(主に国債)や手形を、じゃんじゃん買い取って、各銀行の当座預金(利息ゼロの預金)口座に資金を注入。(各銀行は日銀に当座預金口座を持っています。日銀が「銀行の銀行」と言われるゆえんです) →公開市場操作の「買いオペレーション」と言います (2)各銀行は、利息ゼロの当座預金に預けていても利益にならないので、どんどん貸出におカネを回そうとする。 (3)結果、世の中におカネがたくさん出回り、金利が低下し、景気が上向いていく。 →各銀行間同士の無担保での期間1日の借入金利がほぼゼロの水準まで到達しています。これは、世界的にも例のない異常事態です。 2.ゼロ金利政策(ご参考) (1)日銀が各銀行の間に入って、大量の資金を供給することにより、各銀行間同士の無担保での期間1日の借入金利をゼロまで誘導すること。 3.日本国内の金利動向について(私見です) (1)長期金利(1年超):量的緩和解除後も、当面3~5年程度は、金利は急上昇しないと思います。国債の10年ものの金利が、現在1.650%ぐらいです。3%以上になれば、政府が破綻してしまうと言われています。10年ものでせいぜい現在+1%の上昇ぐらいが限界ではないかと思います。 (2)短期金利(1年以内):今後半年~1年ぐらいはほとんど変わらないと思います。その後2~3年で少しずつ現在+1%ぐらいまで上昇して、長期金利に近づいていくでしょう。そのうちに不景気になり、また現在+0.5%ぐらいまでに戻ると思います。 (3)ただし、消費税大幅増税するなど歳入を抜本的に増やす一方で、歳出を大幅に削減することにより、財政が大幅に改善することになれば、それ以上の金利上昇はありうると思います。それでも財政改革が完了するには、最低でもあと3年程度はかかるでしょう。 (4)貴殿は、今年10月に住宅ローンの金利見直し時期が来るということですね。住宅ローンは現在、銀行間同士で熾烈な争奪戦が繰り広げられていますので、多少金利が上昇しても、政策的に引き上げしない(例えばセットで新型総合口座作成すると●%優遇するなど)可能性が高いと思います。さすがに一時と比較すると、0コンマいくつの世界で上がっているみたいですが。これを契機に現在借入されている銀行以外での借換も、一度ご検討されてみてはいかがでしょうか?例えば期間を余裕をみて20年にし、15年固定金利3%未満で借換して、15年後に貯めたおカネで残金一括完済、といったように、ご自身の生活設計に合わせて、何年間で完済するかを計画して、その期間は固定金利にしてしまう、といった感じでしょうか。
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- masuling21
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量的緩和政策解除とゼロ金利政策離脱は、別の時期に行われると思います。まず、量的緩和政策解除を行い、物価などの動向を見て金利を上げていくという順序です。 実際に、日銀が利上げをした場合、住宅ローン金利にも確実に影響します。 予想としては、3月は影響が大きいので見送り、5月ごろ量的緩和解除、来年1月に金利上げというシナリオがあります。
- ton1115
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私もそれほど知っているわけではないのですが、知っている限りでは、量的緩和政策というのは景気に対する日銀の施策です。 日銀というのは日本銀行の略で、お札(日本銀行券)を発券することができる銀行です。銀行といっても日銀のお客様は一般の市中銀行です。詳しく書くと難解で長くなるので詳しい事は割愛させていただきますが、日銀は一般の市中銀行に流れるお金の量を調整して景気をコントロールする役目もしております。 景気が悪い(デフレ)の時は市中銀行へ貸し出すお金の金利を低くして市中銀行が低金利で資金を調達できるようにします。低い金利で調達できた資金は低い金利で企業などに融資できるので、企業も借りやすくなって経済活動が活発になるという図式です。 反対に景気が良すぎる(インフレ)の時は金利を上げたりして、銀行に流れるお金の量を減らして行き過ぎた景気を調整します。 バブル崩壊から始まった1990年代からのデフレに対して景気向上の対策として行ったのが量的緩和政策です。それまでの日銀の金利政策は金利の上下をコントロールする方式でしたが、それでは効果なあまりみられなかった為、流通させるお金の『量』に焦点をあてたのが量的緩和政策です。金利0%でお金をジャブジャブと市中銀行に流しました。だだ、景気が回復した後(インフレ傾向)もそのままの状態だとまたバブルになりかねません。事実、東京などの一等地の地価はバブル期にせまる上昇をしています。今、日銀が0%金利を止めようとしているのが量的緩和解除です。 ここで、住宅ローンとの関係ですが、銀行の貸し出し金利は日銀の金利と関係して変化します。日銀の貸し出し金利が0%であれば市中銀行は一般への貸し出し金利は0%以上であれば好きな金利にできます。低金利ですね。ただ、日銀の金利が例えば5%になった場合、市中銀行の一般貸し出し金利は5%以上になってきます。住宅ローンなどで固定金利は問題ないのですが、変動金利の場合は日銀の金利が上がれば、住宅ローンの返済金利も上がってきます。返済額が多くなるという事です。今後、量的緩和政策の解除(金利操作政策への移行)の影響で金利の上昇がコントロールできなかった場合、金利が暴騰する可能性も否定できません。 ただ、日銀が本当に心配しているのは金利上昇による国債価格の暴落です。現在日本国家が発行済みの国債は700兆円を超えています。金利1.5%のときの国債の利払いは10兆円程度ですが、5%になった場合 は35兆円程度になってしまいます。最近の日本の年間の税収が45兆円前後ですので、大変なことになってしまいます。