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EPMAとEDX

EPMAとEDXの違いが分かりません。 ともに、定性、定量、マッピングなどが出来ると思いますが、測定原理などが大きく異なるのですか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • KinakoAme
  • ベストアンサー率65% (25/38)
回答No.2

EPMAは英語で書くとElectron Probe MicroAnalysisです。つまり電子を 入射して分析を行うという意味です。検出するのは特性X線です。 特性X線の波長(=エネルギー)は元素によってすべて異なります。 したがって,特性X線の波長が分かれば電子線が照射された元素の種類が 同定できるわけです。ただし1つの元素が放出する特性X線は,通常 1種類ではありません。元素にはK殻,L殻,M殻,・・・というように エネルギーレベルの異なる様々な電子軌道が存在しますので,それぞれの 軌道の発生する特性X線は異なります。複数の元素が存在する場合には これらの特性X線が重なりあうように放出されますので,波長が近い場合 には,元の元素を特定するのが難しくなります。そのため,複数の元素比 などを求めたい場合には,1つの元素が放出する複数の特性X線を用いる 必要があります。 特性X線は光と同じ電磁波です。ですから分光が可能です。分光結晶を プリズムのように用いれば,波長の異なる特性X線の放出角度が変えられ ます。この位置情報を検出器で計測するのがWDSまたはWDXと呼ばれる 手法(波長分散型分光)です。検出したい元素によって検出器の角度を 変えなければなりませんが,特性X線が重なり合うように放出されても 精度よく分解できますので,定量性に優れ,微量な元素や軽元素の検出 に威力を発揮します。ただし測定には時間がかかります。狭義では, WDSだけをEPMAと呼ぶ場合がありますが,原理と英語の意味を考えれば, WDSとEDSはどちらもEPMAと呼んで差し支えありません。 波長にプランク定数を乗算するとエネルギーとなりますので,波長では なくて,エネルギーを検出することでも特性X線を放出した元素の種類が 分かります。これがEDSまたはEDXと呼ばれる手法(エネルギー分散型 分光)です。WDSのようなデータの信頼性はありませんが,一度に多くの 元素を同定でき,測定時間も比較的短いので,2次元的な元素マップなど の定性的な分析に威力を発揮します。WDSのように分光結晶や回転機構 などの特殊な装置が不要で,通常のSEMに検出器をつけただけで測定 できるという手軽さも利点でしょう。

EXILEmoe
質問者

お礼

詳しい説明ありがとうございます。

その他の回答 (1)

  • sanori
  • ベストアンサー率48% (5664/11798)
回答No.1

ええ。 私も同じだと思ってました。 しかし、念のため調べてみたら、 「EDXは、EPMAのうちの1つ」 ということがわかりました。 EPMAには、EDXとWDXの2種類があるそうです。 http://tri-osaka.jp/group/kikaikinzoku/hyoumen/surface/morikawa/R9/EPMA.PDF http://www.dent.niigata-u.ac.jp/epma/edxwdx.html http://www.dent.niigata-u.ac.jp/epma/EPMA.html お蔭様で勉強になりました。(笑)

EXILEmoe
質問者

お礼

私も勉強になりました。 ありがとうございます。