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d軌道の結合形態
x軸もしくはy軸上でdz^2軌道同士を重ねた場合の結合形態はσですか?それともπですか? 自分で考えてみたのですが、σ、πどちらもあるんじゃないかと思ってしまいました。 よろしくお願いいたします。
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dz^2軌道にはz軸に沿って広がる成分と、xy平面に円状に広がる成分があり、互いに位相が異なるはずです。 この2番目の成分をx軸(y軸でも一緒です)周りで見ると、2回対称を持ちますので、この成分を使ってx軸に沿った結合が作られるとしたら、π結合となるはずです。 以下余談ですが、dz^2軌道同士で結合を作るなら、一般的にはz軸にそった結合を考えるでしょう。あえてx、y軸方向と書かれるからには、何らかの要因で二つの金属イオンは異方的な環境にあるのかと推測します。真空中にあればx,y,z軸は等価であり、それから生じる今世紀同の組み合わせも自由ですが、ひとたび異方的な環境に置かれると既にzとxは等価ではありません。 ・・・Cu2核錯体の磁性とか?
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>x軸もしくはy軸上でdz^2軌道同士を重ねた場合の結合形態はσですか?それともπですか? >z軸上ではσ結合なのはすぐ分かります。 ではx軸やy軸上ではどうなんでしょうか? x軸やy軸上では2つのdz^2軌道は平行に並んでますがいかがでしょう? 申し訳ありません。問題を読み違えていましたね。(汗、泣く) この場合もdz^2の対称性がz軸に対する軸対称なのでσ性は全くなく、あるとしたらπ性のみです。 しかし、このような場合、#1にも書きましたが、d軌道の混成をdz^2が平行に並ぶように選ぶのは「不適当」です。(もちろん取っても数学的に誤りではない、なぜならどの混成の組み合わせ方も「等価」だから) ポーリング先生が炭素の正4面体構造を説明する方法としてsp3混成を考えて下さったように、「必要に応じ、説明に最も楽な混成の組み合わせを選ぶ」のが適切です。だって、どの「混成の組み合わせ」も「数学・物理学的に等価」なんですもの。 m(_ _)m
σ結合の定義が、「原子AとBが結合するとき、AとBを結ぶ直線にを軸として回転対象であるような結合」 ですので、σ結合です。 d軌道の表記法は色々あり得るわけですが、ご質問のdz^2は軸対称なので、これが二つ正面から重なると「イヤでも」σ結合になります。 π結合は結合軸に垂直な軌道から構成される結合ですので、dz~2がπ軌道を造るためには横に平行に並ばねばなりません。 ですので、「定義」があるため、深く考える必要はないのです。結合性か反結合性かあるいはそれのエネルギーが大きいか小さいかも結合性とは関係ありません。
補足
解答ありがとうございます。 z軸上ではσ結合なのはすぐ分かります。 ではx軸やy軸上ではどうなんでしょうか? x軸やy軸上では2つのdz^2軌道は平行に並んでますがいかがでしょう?