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夢十夜の考察

こんにちは。質問させてください。 この間授業で夢十夜の第一夜の考察をしたのですが、百合と女の共通点など、なるほど~、と思うことが多くありとても面白かったです。 この興奮冷めやらぬうちに他の夢に隠された秘密も知りたいです。しかしどの話も正直全く隠された意味など解らずお手上げです。 どなたか解説お願いできないでしょうか?特に第六夜が気になっています。(ですがどの話でもお願いいたします)

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  • TY79
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回答No.2

高校の教科書でのお話でしょうか。 『夢十夜』に関しての論文は数多く出ており、『夢十夜』自体の絵本も出ていますので、ご紹介しておきます。 ■夢十夜(絵本) http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894192063/dablog0b-22 ■夏目漱石『夢十夜』作品論集成☆(全3巻)☆ http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4872368177/dablog0b-22 ■夏目漱石作品論集成第四巻『漾虚集・夢十夜』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4273024136/dablog0b-22 ■漱石研究〈第8号(1997)〉『夢十夜』特集 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/487737020X/dablog0b-22 ■夏目漱石『私の個人主義』 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061582712/dablog0b-22 夏目漱石のバックボーン(イギリス留学の経験と明治日本への文明批判など)を知ると、わかりやすくなると思いますが、ざっくりとご紹介もしておきましょう。 ●第一夜 ・髪(黒)、真っ白な頬、血の色、唇(赤)などの色のコントラスト ●第二夜 ・「参禅」:漱石は禅に非常に関心が高い→『門』 ・「蕪村」:芭蕉と比べると低い地位だったものの、漱石の親友である正岡子規が再評価 ・「置時計」:近代を象徴(近代の資本主義において、時間は金銭に換算される) ・「侍」:近世を象徴 ●第三夜 ・「文化五年」:『夢十夜』連載の丁度百年前 ・盲目の子ども:自分自身の過去現在未来がわからないことの象徴→人間の原罪の意識、不安 ●第四夜 ・「浅黄」:漱石は道教思想が豊富だった。老人男性の黄色い服は仙人を想起させる ●第五夜 ・各章との関連(「待つこと」「戦」など) ●第六夜 ・時間と空間のズレ(運慶―鎌倉時代、護国寺―江戸時代、明治の人々→文明批評) ・ここで初めて夜ではなく昼の世界が描かれる(幻想的ではなく、現実的) ●第七夜 ・「西へ西へと行く船」:西洋へ追いつこうとする明治日本→文明批評 ・時間間隔における第三夜との対比(一瞬と永遠) ●第八夜 ・「鏡」:自己認識手段 ・「どうだろう、ものになるだろうか」:自分や日本に対する問いかけ(未来が見えない) ●第九夜 ・入れ子構造(『母が「子供と夢の中の母」の話を自分に話す』という夢を漱石が書く) ●第十夜 ・「豚」:『聖書』では悪魔にとりつかれたものであり、汚れた動物である。醜悪な現実の象徴となっている ・ギリシャ神話のキルケーという女神は鞭を使って豚に変える魔法が使えた ・健さん:第二の庄太郎になる可能性(西洋かぶれの没落) ほんとうに大雑把な説明です。また、あなた自身が文章の言葉から想起されるイメージそのものが既に答えだとも思います。一般的な答えにこだわらずに、想像を膨らませてください。

irisu
質問者

お礼

おぉ・・・!!こんなに事細かにありがとうございます!! 神話ダイスキなので、十夜が興味深いです・・・。もっと調べてみようと思います。 ありがとうございました!

その他の回答 (1)

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回答No.1

運慶が仁王を彫っている夢ですね。 芸術はその時代の空気や人々の心性と密接に関わるものである。運慶が彫り出した仁王はまさに鎌倉時代の精神そのものなのだ。翻って明治の精神とは何ぞや、それは未だに分からない。運慶の方法論では明治の像は見つからないようだ。 拙劣で一山いくらの解釈ですが参考までに。

irisu
質問者

お礼

遅くなってすみません。ありがとうございます! このお話は昔っぽくて訳が分からなかったので、スッキリです。ありがとうございました。