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西洋薬・和漢薬について
和漢薬は副作用が少ないと聞きますが、 具体的に、西洋薬と和漢薬、それぞれの長所・短所って どのようなものなのでしょうか。 また、西洋薬の定義、和漢薬の定義はあるのでしょうか?
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さて、和漢薬というのは‥ 日本や中国で古来用いられている民間薬と漢方薬原料となる生薬類を指すものです。 西洋薬というのは‥ 出発点となる薬品は天然物から取れたものであれ、合成品であれ、生薬のように複数の成分が複雑に絡み合ったものではなく、単一成分のが基本となっています。 というよりも、和漢薬の中でも漢方薬の場合は個々の処方に対する証というものが使用の元となるものなのですが、西洋薬の場合は症状に対応した成分を使用するという点で非常に異なっていると言えるでしょう。民間薬の場合は使用法の点では西洋薬に近いものですネ。 和漢薬に副作用‥ 草根木皮や石などを原料とするので副作用は少ない、或いは、ないと考えられている方が多いようですが‥ 自然毒を持つものも生薬として利用されています。 トリカブトの根(烏頭、炮附子)は劇薬ですし、ヒキガエルの毒腺分泌物(蟾酥)は毒薬ですし‥劇薬や毒薬は沢山あります。 しかし、証があった状態では毒性の強いものを投与してもプラスにしか働かないところが漢方薬の非常にすぐれた点であるといえます。 与える患者によって、同じ生薬が正反対の効き目を及ぼすこともあるのですヨ。 そして、この証の判定を誤ると‥ 数年前から問題とされているような小柴胡湯の副作用事件のようなことが発生するのです。 漢方薬の長所としては、 病名などには無関係で患者個人個人に対するオーダーメイドの薬を出すことができること 短所としては、 証の見極めが出来るためには熟練を要し、箱に書いてある効能書きにある病名に従った投与などでは役に立たないどころか、誤治を招きかねないというところでしょう よく、漢方薬は効き目が遅くて長期間服用することが必要であると言われますが、頓服として非常に短時間で効くものも沢山あります。ただ、慢性病に使用する場合が多いために長期連用するものであると認識されているのでしょうネ。 西洋薬は200年に満たない歴史しかありません。 一方、和漢薬のみならず西洋のハーブにしても数千年の歴史があり、世界中で数十億、或いは数百億もの臨床例を経てきています。その中で効かないものは排除され、最適な組み合わせが研究されてきたのです。 科学的な裏づけがないということで信用ならないという意見が出るかと思いますが、私は現在の科学技術は未熟であり、解明することが出来ないだけだと考えています。 講義のとき、 民間薬は散弾銃 漢方薬はライフル銃 西洋薬はロケット と比喩したりもしています。 民間薬は証を考えずに使う薬草療法であり、誰にでも多少は効果があり、場合によっては完治することもあるもの 漢方薬は証が合えば、ピタリと治す 西洋薬は効き目がシャープ過ぎて病気だけでなく患者にまで被害を与えることも珍しくない こういったニュアンスです。 長々と書いてしまいましたが、このテーマだけで何時間も講義や講演ができる内容ですので‥ 以上kawakawaでした
お礼
詳しいお答えありがとうございました! 漢方薬って奥が深いのですね~。 また漢方薬についての本なども読んでみたいと思います! ・・・受験生ですので、来年から大学で薬学を学べるように 頑張りたいと思います。^^;