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凸レンズで太陽光を集光した場合のエントロピーについて
凸レンズを含んだ系を考えた場合、光の分布が変わるのでエントロピーも変わるのかなと思うのですが、どうもはっきりしません。ご教示をお願いいたします。
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参考までにお話しておきましょう。 理想レンズは屈折率の話しは出てきません。「何らかの光を曲げる手法」により「理想的な方向」に光を曲げるというだけです。ですから、屈折率を考えることはないのです。 だから吸収はおきません。 ただ屈折率が1以上の媒質を光が通る場合には、必ずわずかながらでも光の吸収があるという話しは本当です。ただそれは速度が遅くなるからではなく、クロマース=クローニッヒの関係から導かれます。(更に言うとこれは因果律という基本的な考えから導かれます) ただ理想レンズはそういう物理的なモデルを考えたレンズではなく、現実にはあり得ないレンズです。ただレンズ設計などでは有用な概念のため、しばしばアフォーカル系などの設計では使われます。 では。
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- imoriimori
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横から割り込むようで恐縮ですが、 moby dick様の論、理想レンズ内での光の減速即ちエネルギー損失というのは勘違いですよね。 光は減速しても振動数ν不変、フォトンのエネルギーE=hνは不変。 フォトンの数も、レンズ内で消滅しないかぎり減らない。 入射エネルギー総量=出力エネルギー総量。 そもそも、 質問者様はそもそもレンズ内の光損失の影響を問われているのではなく、レンズ出力の光エネルギーの「分布」が変わること即ちエントロピー変化であるのか無いのかを問われています。 これについては、walkingdic様のご説明は明快に思われますが。
お礼
ご教示ありがとうございます。私の質問自体が適切な表現ではなかったようです。
- moby_dick
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少し、No.3を補足します。 いかなる理想的レンズ(勿論、現実にない)を考えても、レンズですから屈折の能力があるわけです。 そうすると次のことは、同等、同じことです。 (1)そのレンズに屈折の能力がある。(屈折率が1より大きい) (2)そのレンズの物質中で、光の速さは、真空中での光の速さより遅い。 (3)光がその物質中を通過する間、光のエネルギーは常に失われる。
お礼
ご教示ありがとうございます。勉強させてください。
- walkingdic
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ちょっと補足します。位相共役鏡なんて持ち出してもわかりにくいと思いますから、話しを単純化して、平行光がレンズに入り、一点に集光するケースで考えてみましょう。この場合はこの焦点位置に鏡をおくと、光は元来た道をたどりまたレンズを通る前と同じ平行光になります。 つまり可逆変化になっていると言うことです。エントロピーがレンズ通過後に変化してしまうと、元には戻れないから、エントロピーは変化しているという命題は矛盾することになります。 わかりましたでしょうか?
お礼
私は、どうもエネルギーの空間的分布が変わることの意味がわからないようです。勉強させてください。
- walkingdic
- ベストアンサー率47% (4589/9644)
>その後の変化には違いが出てくるように思うのですが それとエントロピーの話しは何が関係あるのでしょうか? たとえばその先に位相共役鏡をおけばまさに時間反転の波となり、レンズを逆進して元に戻ります。 エントロピーが増大したのであればこれは不可能です。 元に戻ると言うことはエントロピーが減少しなければなりませんから、熱力学の第二法則に反します。 なんか理想レンズは現実にはありえないというコメントがあるのでお断りすると、理想的なレンズという表現はわかりやすく言っただけであり、光学用語では”理想レンズ”とよばれあくまで概念的な物であり、ガラスで出来た物ではないことを断っておきます。現実には存在しない物です。 もしご質問が現実に入手可能なレンズでということであれば、光エネルギーは減少しますのでエントロピーの話しも単純ではなくなります。
お礼
ご教示ありがとうございます。エネルギーの空間的分布が変わることはエントロピーの変化にはならないということですね。
- moby_dick
- ベストアンサー率33% (77/228)
勘違いされているようなのでコメントします。 いかなる理想的レンズを考えても損失は0ではありません。 つまり、光がレンズの物質中を通過する時、光とその物質の原子との間で相互作用があるわけで、光はエネルギーを失います。
お礼
どうもありがとうございます。レンズによってエネルギーの空間的分布が変更されると、その系のエントロピーの、その後の変化の仕方が変わるのではないと思いました。
- walkingdic
- ベストアンサー率47% (4589/9644)
エントロピーに変化はありません。 単に分布が変わる->エントロピーが変わるという考え方は短絡的です。 多分気体の密度が変化->エントロピー変化の考えかたをそのまま光に持ち込んだのだと思いますけど、光と気体では全く中身が異なります。エントロピーの定義、考え方に戻って考えて見ましょう。 まず理想的なレンズで損失0とすれば、エネルギー保存則は成立しており、エネルギーのやり取りはないから孤立系になります。その中でエントロピーの増大があるということは、非可逆変化がおきていることになりますが、光は時間反転可能(全く逆の進行の波を作ることが出来るという意味です)なのでレンズによる作用は可逆変化であり、エントロピーには変化はないということになります。
補足
レンズがない場合に均等に当たっていた光の分布が偏ったとき、その後の変化には違いが出てくるように思うのですが・・・。
- foobar
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無損失の光学系(完全に透明なガラスで、理想的な無反射処理をした凸レンズなど)で集光したばあいには、エントロピーは変化しなかったように思います。 理想的な凸レンズで一点に集光できるのは完全な平行光線で、 集光した光:面積は0(理想的には)、ただし光線の方向はある範囲内で分布 集光する前の平行光線:ある面積をもつ、ただし光線の進行方向は同じ(角度の分散が0) という具合に、光線の面積と光線の進行方向で状況が入れ替わっています。
お礼
ご教示ありがとうございます。光線の分布が変わるとエネルギーの分布も変わると思ったのですが・・・。
お礼
私の質問の前提が誤っていたようです。再三のご教示ありがとうございました。