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水で希釈したら沈殿が起こりました。
仕事で、セリウムの溶液を作ろうとしました。 しゅう酸セリウム粉末3.5g(0.005mol)を、約5Nの硝酸20mlに、加熱しながら溶かしました。 最終的な溶液のセリウムイオン濃度を0.1mol/lとしたかったので、100mlになるまでイオン交換水を加えて希釈しました。 これにて完成と思ったところ、イオン交換水を加えたとたんに、溶液が白濁し、沈殿が生じてしまいました。 一体何が起こったのでしょうか。沈殿した物質は何でしょうか。 周りに化学に詳しい人がおらず、誰か教えていただけないでしょうか。 宜しくお願いします。
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シュウ酸セリウムと書かれていますが、セリウムは3価のものと考えてよろしいですね。 すなわち、Ce2(C2O4)3・xH2Oということですね? もしもそうであれば、3.5gという量は0.005molよりは、かなり大きくなるように思います。本質に関わることではありませんが、ご確認下さい。 セリウムという元素は、あまりなじみがないので、間違っているかもしれませんが、他の金属塩類の挙動から類推しますと、水で希釈したときに沈殿が生じるのは、塩が加水分解されていることが多いように思います。 もしもそうであれば、セリウムの水酸化物や酸化物が沈殿しているのではないかと思われます。 また、硝酸による酸化を受けてセリウムが4価になっている可能性があるかもしれません。 たとえばCeO2は水や酸に不溶のようです。 ちなみに、もしもセリウムが4価に酸化されたのが問題であるのなら、市販のCe(NO3)3を使うことによって解決するかもしれません。自信はありませんが・・・
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No.3の補足です。 吸水したCe(NO3)3の脱水条件に関しては、残念ながらわかりかねます。 No.4のご回答のように、市販の溶液があるのでした、それを使用するのがよいかも知れませんね。 ご指摘のように沈殿生成の懸念はありますが、どうやら市販の低濃度(1000ppm)のものは、Ce(NO3)3を1M HNO3に溶かしたもののようです。 目的に支障がなければ、硝酸を追加することによって解決するかも知れません。
- DexMachina
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分析用のセリウム標準液というのもありますので、参考までに。 (通常はこの原液を、メスフラスコやホールピペットなどで必要濃度に希釈します) http://www.st.rim.or.jp/~shw/se_jap.html http://www.pure.ne.jp/~mitsuwa/goods/58ce.html
お礼
ありがとうございます。 購入も考えてみます。これも希釈した時に、沈殿が起こらないといいのですが。
No.1の追加です。 小生もセリウム塩の物性は全くわかりませんが、Aldrichのカタログを見ますと、Ce(NO3)3・6H2Oについては高純度のものが市販されています。 わざわざ、高純度のものが6水和物として市販されているぐらいなので、これなら正確に秤量出来るかも知れません。 ただ、Ce(NO3)3を使うことによって、問題が解決するかどうかはわかりませんので、試しにお手持ちのCe(NO3)3の水溶性を調べてみられてはいかがでしょうか。 ちなみに、Merck Indexによりますと、Ce2(SO4)3と硝酸カルシウムから、セリウムの硝酸塩を調製出来るようですが、少量のカルシウム(CaSO4として沈殿しなかった分や余分にCa(NO3)2として加えてしまった分)が混入する可能性がありますね。 また、Ce2(SO4)3・8H2O(これも高純度のものが市販されています)を使う手もあるかも知れませんね。
お礼
ありがとうございます。 手持ちでCe(NO3)3・6H2Oがあるのですが、吸湿してべたべたになっておりまして。。。正確に秤量できないのです。 100℃くらいで乾燥させて使用すればいいのでしょうか。
- DexMachina
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シュウ酸セリウムを希硝酸(=硝酸水溶液)に溶かした場合、 Ce(C2O4)X + 2X・HNO3 → Ce(NO3)X/2 + X・C2O4H2 という反応により、シュウ酸が生成します。 シュウ酸は弱酸のため、希硝酸には溶けずに析出します。(各酸の濃度にもよりますが) イオン交換水は、充分に冷却してから加えられたのでしょうか。 もし、温かい状態でイオン交換水を加えたのだとすると、温度が高いことで辛うじて溶けていられたシュウ酸が、冷却によって析出したものと考えられます。 冷却しただけでは析出せず、希釈によって初めて析出したのだとすると、No.1の回答の通り、加水分解による水酸化物の可能性があります。
お礼
ありがとうございました。 希釈は、室温に自然冷却した後に行いました。 水酸化物ができると、硝酸の中では酸化物になりやすいのでしょうか。 不溶性ですね。。。
お礼
アドバイスありがとうございます。 しゅう酸セリウムは、Ce3(C2O4)3・9H2Oを用いました。 水酸化セリウムの性質がよく分からないのですが、CeO2ができていれば、これ以上頑張っても溶けなさそうですね。 Ce(NO3)3も手元にあるのですが、激しく吸湿するので正確な秤量ができず、しゅう酸セリウムを用いた次第でした。 困りました。正確な濃度のCe溶液を作るアドバイスを頂けると、非常に助かります。