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基礎研究者と臨床の理解不足について
- 基礎研究者と臨床の理解不足について
- 研究に専念したい基礎研究者が、臨床勤務への理解不足に憤慨しています。
- 医療に対する教官の理解不足が研究者の研究時間を減らす原因となり、基礎研究者が悩んでいます。
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質問者が選んだベストアンサー
歯科医師の世界には造詣が深くないのですがお話から察するに僕たちの世界とほとんど同じ問題が起こっているのだと思い回答させていただきます。 これは大学という世界で生きていくためには何が必要なのか?といった本質的な問題だと思います。 doubleknockoutさんもおわかりでしょうが大学は研究機関として位置づけられその業績や個人の実績は論文の数のみで評価される傾向がずっと続いてきました。その世界で教授まで上り詰めるような人たちは論文以外が全く評価されない世界だと最も感じている人たちです。 最近でこそ大学病院も臨床の成績が良くないと・・・などと言われていますが現在でも臨床がほとんど出来なくても論文の数があれば教授になる人が後を絶たないような世界ですから基礎の研究室なんかその最たる物でしょう。 研究者にとって仕事とは論文を書く事であって臨床は生活費を得るためのバイトでしかないのです。教授からみれば仕事もせずに臨床などにうつつを抜かして・・・といった受けとめかたなのだと思います。 臨床をやりたいのに基礎の研究室にいるdoubleknockoutさんはひょっとして博士号が欲しいだけなのでしょうか?それならば文句を言わず最短距離で博士号をとってすぐに臨床に出る方が思う存分臨床が出来ますが・・・ もし研究の世界で身を立てようとお考えなら臨床と研究の二兎を追うのは並大抵のことでは出来ないと思います。研究一本でお金がいらないと言った人でも成功するのが難しい世界です。 個人的には大学の臨床部門と研究部門をもっと分けて臨床家を評価するシステムが出来ればもう少しましな医療機関に成ると思うのですが今の制度のままではのぞむべくもあらじ・・・という感じでしょうか? doubleknockoutさんの憤りは僕も以前から感じていた物と同じだと思うのですが論文以外を全く評価してくれない現在の大学のことを考えるとその中で生きていくためにはこういった考え方になるのもやむを得ないかな?と最近は納得できる部分もあります。 ご自分の患者さんに対する責任感から悩まれているのだとお察しますが世の中には幾ら言っても理解してもらえないことはあると思います。自分の信じるところを生きてください。
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- noribou11
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一般理系のバイオ研究をしているものです。 doubleknockoutさんの研究を知らないので的外れかもしれませんが 私は教授の意見も理解できます。日本の大学は医師養成機関と医学研究が 同列になっているため、このような問題が生じるのではないでしょうか。 ちょっと極端な例になってしまいますが、教授とdoubleknockoutさんの 意見の食い違いはin vivoとin vitroみたいなものではないでしょうか。 臨床を基礎研究で語るということはin vitroの実験成果をin vivoで 語るようなものです。もちろん、すべての研究をin vivoで行えることが 理想かもしれませんが、現有の技術、知識ではナマモノにはかないません。 そのためのin vitro実験ではないでしょうか? in vitroの積み重ねがin vivo、生物内の作用機構だと考えます。 そして、それが基礎研究だと私は思います。もっとも、医者としての倫理という 観点でこの質問をされているのであれば的外れもいいとこですね。 まあ、医者と医学者は違うということでしょうか。 もう一点が素材の問題だと思います。私は発生生物学の研究のために 刺胞動物を用いていますが、刺胞動物を研究しているわけではありません。 これは若い研究者によく問われる問題で「あなたは素材の研究をしているのか、 素材を利用して研究しているのか」というものです。医学系は違うとお思いかも しれませんが、これは基礎研究には共通の概念ではないでしょうか。 教授に言わせれば「我々は歯に関係する研究をしているのであって、 人間を研究しているわけでない」というところですね。 もちろん最終的に臨床はとても重要だとは思います(我々でいえばin vivoですね) しかし、doubleknockoutさんの研究が現時点でin vivoの必要があるのか in vitroでやらなければならないことが多いのか、それは再考した方が 良いのではないでしょうか。 あくまで研究者としての意見です。doubleknockuoutさんが大学に 通う目的が学位を取ることであり、事象の追求ではないということなら このすれ違いの融和は難しいかもしれませんね。
お礼
ご回答ありがとうございます。 >もっとも、医者としての倫理という 観点でこの質問をされているのであれば的外れもいいとこですね。 まあ、医者と医学者は違うということでしょうか。 ごめんなさい。倫理の観点で問題に思っているんです。 待っている患者さんのことなど構わない、って、そりゃどういうことかと問うてみたいのです。代理がきく立場なら研究最優先でいきますが、自分を頼ってくる患者さんを研究のために切ることはできないので悩んでいます。痛い、辛いとドクターショッピングして悩み続けた患者さんを、痛みを残したまま数週間放っておけますか? 基礎研究は価値ある研究だと思います。今教室内でやっている研究はむしろ、「我々は生物に関係する研究をしているのであって、 歯を研究しているわけでない」と言うべきものです。カルシウムに関わることで見つかった未知の蛋白質の機能を追求しています。なんせ、未知の蛋白質なので、歯にリンクするかどうかなんてまだ判りません。カルシウム代謝に関わるものなんていくらでもあるし、歯とは全く関係のないところで結果が出るかもしれません。 個人的には事象を追求していくのは楽しいので、研究内容には大満足しています。事象の追求のためのノウハウを身につけることが目的なので、今歯に関わる研究をしていないからといって、そこに不満はありません。 他のお礼にも書きましたが、不満があるのは、研究内容も倫理観もその他の理解も歯科ではないなら、この教室が歯学部に所属している意義って何なんだ、ということです。まがりなりにも歯学部に所属しているなら歯科医療知識か医療倫理観のどちらかぐらいしっかりしてほしいものです。それができないなら独立法人化した暁には歯学部から離れて独立したラボになってほしいですね。独立したならその点は文句ありません。学部にくっついている意義無し。これは歯学部に所属している研究室全てに問い直したい事でもあります。
- Vapochill
- ベストアンサー率19% (12/63)
>自分を頼ってくる患者さんがいる以上、バイトという概念で片づけることは難しくはないですか? >勤務先からは週一は来てもらわないと困ると言われています。 >早く学位を取って、身につけるものは付けて臨床に帰ろうと思います。 例えば臨床の教室だったらどうします?大学の患者さんをキャンセルして,外の診療所に行きますか? 祝日に研究室に行って研究をしますから,そのかわりに代休をください,というような交渉してみたらいかがでしょう? 実験のプランとか,スキルによると思いますが. 生化学系の先生の研究に対する厳しい姿勢も学ぶべきかもしれません.
補足
ご回答ありがとうございます。 もちろん祝日変更するときには、当然日曜には実験していますし、場合によっては祝日もしています。わざわざ交渉するまでもなく、ごく当たり前にそうして実験の進行に支障を来さないようにしていました。 ところが、そういった部分を教授は見ていません。日祝出てこられないので。また、日祝だと一人で実験していることが殆どで、証人(?)もいません。私以外でも、見てもらっていない部分で頑張っているのに(他の実験室に必要な物があってそこでやっている、など)さぼってばかりだと思い込まれている人もいます。逆に、実験はしていないけど、教授がいる間はタイマーを持ち歩いて、ふりだけはばっちりという人が、あいつはやっていると思われています。休んでいたらこんなに進みはしない、と類推できないのです。いい大人が変な話です。 研究に対する厳しい姿勢に、厳しい目、冷静に客観し、判断する目が伴っていないように感じます。 今回はさすがにいままでそうして実験を進めていたことを説明しましたが、どうも、引っ込みがつかないようでした。
- fukunokami
- ベストアンサー率30% (243/786)
本業とバイトの問題なのですか? まあ、それは置いておいて、 基礎研究と臨床の関係だけに私の個人的見解を申し上げますと、基礎の連中は臨床をまるっきり理解していません。(;^_^A はっきり申し上げて、私の卒業医大だけに限定しますと基礎過程の連中は教授から助手まで長くいればいるほど、変人に成って来て(私が正常だとすれば(;^_^A))います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 妙な人、・・・いますねえ。 理学部や農学部出身の基礎系の先生の方が、かえって患者さんとの関係と研究の両立を真剣に考えてくれるようです。医学部歯学部出身の基礎系の先生は悪い意味で患者慣れしたところで基礎にどっぷり浸かったような人もいて、そういう先生だと極端な話、患者さんは実験対象のモノにしか見えないみたいですね。歯科とはほとんど関係していない研究が基礎系には多く、ならなぜその教室が歯学部に所属している必要があるのか、という気さえする内容もあります。名誉欲だけはしっかりありますね。臨床の連中はこんなことはわからんだろう、という妙なプライドも見え隠れします。そりゃあ、バイオについては臨床の人よりは知っているけど、理学部、農学部、医学部などには遠く及びません。歯科知識は忘れきっているし、本当に井の中の蛙がまかり通ってしまっています。
- Vapochill
- ベストアンサー率19% (12/63)
これって,基礎研究と臨床の問題ではなくて,本業とバイトの問題では? バイト日が祝日になったからって,振り替えて出勤日にバイトに行くなんて,一般社会じゃ認められません. 上が同じことやっていれば,通りやすいかもしれないけど,みなさんペーパーデンティストじゃしょうがないでしょう. 専門によっても,生化学なんていうのは非常に基礎科学の研究所に近い雰囲気だし.もう少し臨床に近い雰囲気のところもあったでしょう.事前の情報収集不足でしょう.
補足
ご回答ありがとうございます。 私が大学院生として所属する本来の籍は歯周病(臨床)です。院試が終わり、入学が決まった頃までは歯周病講座で臨床を続けながら研究をしていく、というお話になっていました。しかし、大学法人化を前に学部の生き残りを賭けて、大学院大学となるために、院生の数を一挙に増やしすぎた為、人気講座である歯周病では指導官の数が足らなくなってしまいました。研修医をしながら研究している社会人院生を面倒みるだけで手一杯になってしまったのです。そこでやむなく、それ以外の院生は基礎系に派遣されることとなりました。ここの生化学は比較的臨床に理解ある講座と聞いていたのですが・・・。 また、私以前の院生もネーベンを一時的に曜日変更することはしていました。ただ、私の場合月曜に都合がつく患者さんが多かったので月曜に基本勤務しているのですが、私にとっては呪わしいハッピーマンデーのせいで年間変更回数は他に比べると多いですね。 自分を頼ってくる患者さんがいる以上、バイトという概念で片づけることは難しくはないですか?勤務先からは週一は来てもらわないと困ると言われています。早く学位を取って、身につけるものは付けて臨床に帰ろうと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。そして、いろいろ察していただいてありがとうございます。 >臨床をやりたいのに基礎の研究室にいるdoubleknockoutさんはひょっとして博士号が欲しいだけなのでしょうか?それならば文句を言わず最短距離で博士号をとってすぐに臨床に出る方が思う存分臨床が出来ますが・・・ 基礎研究室にいる理由は、ひとつめの補足に述べたとおりです。 基礎に来て良かったと思えることは、知識やノウハウを手に入れたことです。博士号はもらえたら欲しいですが、最優先ではありません。生化学に来たことで、生命現象の基本的な考え、見方を勉強し直す良い機会だと思っています。遺伝や免疫、薬学的な面は以前よりわかるようになりましたね。 しかし、元々研究しよう、とか勉強し直そうと考えたのは患者さんに還元したいと思ったためです。研究のために患者さんをほっとくのであれば本末転倒です。教授の考えは研究者として理解できます。でも魂までは売れません。 ・・・とか頑固な顔をしていたら“木を見て森を見ることのできない次元の連中に、次元の高いことを求めても無理だから、低い方に表面だけでも合わせてあげれば”と、仲間から凄いアドバイスをもらってしまいました。 3年目ながら論文も書き始めたことだし、ここは譲って早く臨床に帰ろうと思います。あ、私の勤務先は融通の利く一般開業のところです。大学の臨床は臨床で、傍目にも不条理な苦労がありそうですね。futukayoiさんは大学勤務してらっしゃるのでしょうか。臨床も教授によりけり、いいムードのところもあるけど、なかなかないんですよね。大学の体制の問題は、本当に根が深いと思います。