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係り結びの問題
某掲示板を見ていたら、こんな質問がありました。 http://knowledge.yahoo.co.jp/service/question_detail.php?queId=4928638 回答には見ていただければ分かりますが、 (1)「そ」→「懸り(て)」 (2)「そ」→「(寝さ)ぬ」 の2つの回答がありました。 これはどちらが正しいのでしょうか? もしかしたら、どちらも正しくない、ということもあるかもしれません。 また、2番目に回答されている方が「万葉集には係り結びは存在しない」 と書かれていますが、 本当に存在しないのでしょうか? 少々厄介な問題だと思われますが、ご教授の方、宜しくお願いします。
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瓜食めば 子ども思ほゆ。 栗食めば まして偲はゆ。何処より 来たりしものそ。 眼交に もとな懸りて 安眠し寝さぬ。(万葉集・巻5・802) 文末に相当する部分に「。」を打ってみました。問題の「そ」は、係助詞「そ」の文末用法で、疑問語「何処」と呼応して、疑問の意味を強め問いただすという意味で使われています。したがって、この歌に「そ・・・連体形」の「係り結び」はありません。 「寝さぬ」の「ぬ」は、助動詞「ず」の連体形ですが、これは「そ」の結びではありません。いわゆる「連体形止め」といわれる余韻・余剰、詠嘆の表現です。 「万葉集には係り結びは存在しない」? 実際、万葉集を読んでみると、いくらだって出てきます。あほらしいので例は挙げません。 なお、係助詞「ぞ」が古くは清音「そ」であったらしいことはご承知のとおりです。
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- daimaounari
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「そ」→「(寝さ)ぬ」が正しいとおもいます。 このぬは打ち消しずの連体形ですね。 あと、万葉集に係り結びが存在しない可能性はあります。高校などで習った文語文法は主に平安時代中期こと(9世紀前後)の文法です。万葉集は7~8世紀に書かれていて、その時代に係り結びというものがない可能性はあるかも。100年くらい経過すると文法はみだれるから
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回答ありがとうございます。 確かにそうですよね。高校で習う古典文法は平安時代のものですよね。 今の文法と古典文法を考えると、 確かに文法の乱れは納得させられます。 参考になりました。 本当にありがとうございました。
お礼
回答ありがとうございます。 「そ」は文末用法だったのですね。 私はすっかり「何処より~寝さぬ」までが1文に相当するのだと思っていたので、 「そ」→「(寝さ)ぬ」の係り結びが成立していたのかと思いました。 回答者さまが付された「。」の位置を考慮して口語訳すると、 すごく訳しやすかったです。 >実際、万葉集を読んでみると、いくらだって出てきます。 ですよね? リンク先の回答で、余りにも「当たり前だ!」的に「万葉集に係り結びは存在しない」と言い切っていらっしゃったので、 ちょっと自分の知識に不安になって質問した次第です。 本当に丁寧で分かり易い回答をありがとうございました。