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F1-フェラーリはなぜブリヂストンタイヤ?
昨日のアメリカGPは凄かったですね、ある意味。そこでちょっとタイヤに感心を持ちふと起こった疑問です。 今年BS(ブリヂストン)タイヤを履いているのはフェラーリ、ジョーダン、ミナルディのみ。 ザウバーはMI(ミシュラン)タイヤになりましたよね。来年はレッドブルがBSになるなんて噂もありますが。 レースリザルトを見ていると、上からフェラーリを除いてほぼ青色のMIと表示されるのが毎回です。 そんな中なぜフェラーリはBSタイヤを履くのですか? 逆に言えばなぜ他のトップチームはBSタイヤを選択しないのでしょうか? 去年のフェラーリの結果を見るとBSがMIより特別劣っているとも考えられないのですが…。 むしろレインやインターミディエイト等は明らかにBSが上とか。 タイヤメーカーとコンストラクターのマッチングにも原因があるのでしょうか?はたまたスポンサーとか金銭問題とかが絡んでいるのでしょうか?どういう基準でコンストラクターがタイヤを選んでいるのかわかりません。 また、昔はグッドイヤーがF1に参戦していた等と聞いた事がありますが、F1での過去のタイヤメーカーの歴史なんかも軽く載せていただけると有り難いです。(BSは参戦当時からフェラーリにと組んでいたのか、フェラーリはBS参入の前はどこのタイヤだったのか、BSは参入当時からタイヤを供給しているチームがこんなに少ないの?等) F1観戦二年目でF1の過去をあまり知らず、質問におかしい所もあるかと思いますがその際には厳しく指摘してやってください。 全部に回答して頂いても、何か得意な所を深ーくお答え頂いても嬉しいです。回答お願いします。
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F1のタイヤ史について、簡単にご説明しますね。 まず、タイヤメーカーはタイトルや賞金を得られるわけではありません。 自社製品の優秀さを最高峰のF1で消費者にアピールするため、基本的に無償で 毎戦膨大な量を用意しなければならないので、莫大なコストと開発力が要求されます。 企業イメージをかけた巨額の事業なので、他社との力関係で独占→参戦→撤退と いろいろな決断が要されるものです。 F1史をタイヤで見ると― (1) 1社独占供給(ワンメイク)時代 全車同規格なのでタイムの向上がゆるやかな安定期 (2) 多社参入のタイヤ戦争時代 開発競争でタイムが急激に上昇する戦国期 という感じで大別できます。 *50年の開幕は伊ピレリ(PI)と英エングベールの2社でスタート *その後は長く英ダンロップの独占供給が続く。 *60年代中頃、グッドイヤー(GY)、ファイアストーン(FS)の米国勢が参戦し 第1次タイヤ戦争。現在の幅太スリックタイヤが登場し、グリップ力が急上昇。 *70年代からGYの長期安定支配が始まる。 *78年、仏ミシュラン(MS)参戦をきっかけに、ピレリ(PI)、仏エイボン(AV)との 四つ巴の大乱戦が勃発するが、GYの牙城は揺るがず他は次々と撤退。 *90年代初頭、PIが復帰するが、下位チーム中心で成績が振るわず再撤退。 *97年日本のブリヂストン(BS)が初参戦。アロウズをへて98年マクラーレンとの ジョイントでF1を席巻。敗れたGYが33年間の王道から撤退。2年間はBSワンメイク。 *01年MIが復帰し第5次タイヤ戦争へ。BSのフェラーリ優遇策に満足しない ライバルが次々とMIに乗り換え、包囲網を築く。 (タイヤの規定変更の経緯については割愛します) F1は「究極の開発室」なので、独占より戦争のほうがタイヤは進化します。 (どんなパーツをいじるより、タイヤだけでタイムが2秒縮まるといいます) が、行き過ぎるとアメリカGPのような異常事態に陥るので、「公平なレース条件」を 考えれば、本来はワンメイクが望ましいでしょう。FIAもその方向で検討していますが、 BSもMIも今のところ撤退する意思はないようです。 行き過ぎたMIに当然否がありますが、それを招いたBS+フェラーリの 過剰な「密愛関係」も問題がありますね。現在のマシン開発は 「タイヤ最優先、車をあわせこむ」ものですが、本来脇役であるべきタイヤに マシンもドライバーも従わざるをえないというのは、F1史上でも憂うべき事態かもしれません。 ちなみに、オールドファンからするとF1のタイヤは「やっぱりGY」のイメージです。 チームごとにひいきせず、公平な競争を演出していた大らかな姿勢は まさに「レース界の巨人」と呼べるものでした。
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- oates
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世界でのタイヤのシェアで、3大メーカーが、アメリカ大陸のグッドイヤー、ヨーロッパのミシュラン、アジアのブリヂストンとなり、それぞれ得意の地域・国があり、弱点の地域に攻勢をかけるべく、モータスポーツを舞台とした技術や企業のアピールを行っています。 私がテレビを見始めた87年の頃からお話します。 87年はグッドイヤーしか提供メーカーがなく、ワンメイク状況でした。 翌年イタリアのピレリが参戦したのですが、新規参戦の場合ほとんどは下位チームへの供給(上位チームは冒険をしない、かつ、グッドイヤーの縛りがある)となります。 ここでピレリはグリップはいいが耐久性がイマイチなタイヤを供給し、速さは見せました。で、耐久性をカバーできるタイヤにやさしい車を作ったチームはそこそこ活躍できました。がそこまでで、91年をかぎりに撤退となってしまいます。 その後はグッドイヤーのワンメイクが続き、次のタイヤメーカーの新規参戦が97年のブリヂストンです。 ただし、やはり下位3チーム+新規参戦チーム、計4チームへの供給でした。 しかし、ほんとにどうしようもない下位チームだったのに、あわや優勝、というところまで活躍するシーズンでした。 その活躍に注目したマクラーレンとベネトンというトップチームが翌年の98年、グッドイヤーとの契約を反故にしてブリヂストンへと鞍替えしました。 そしてその98年、ミカハッキネンがかるマクラーレンがブリヂストンタイヤでワールドチャンピオンとなります。 98年かぎりで「成績とは関係ない」と言いながら、グッドイヤーは撤退します。 99年~00年はブリヂストンのワンメイクとなり、グッドイヤーユーザだったフェラーリとのブリヂストンでの関係が始まります。 皇帝シューマッハをかかえるフェラーリは、勝利に貪欲なチームです。ここでどこよりもブリヂストンを理解するため多くのテストを実施します。タイヤメーカーとしても、データの蓄積のため、テストを多く実施するチームは歓迎です。ここで信頼関係が強くなっていきます。 実はレースの世界ではグッドイヤーはたいしたことなく(アメリカのレースでもBSにあっというまに負けて撤退経験あり)、ブリヂストンとミシュランが2大勢力としてレース界ではしのぎをけずっています。 そして01年にミシュランがついにF1に復帰します。 ミシュランは新規参戦ではなく復帰であることと、ヨーロッパ世界のF1にヨーロッパのタイヤメーカー(フランス)のため、参戦復帰初年度にしてトップチームの取り込みに成功します(ウイリアムズ、ベネトン【現ルノー】)。 01年はフェラーリとマクラーレンをかかえるブリヂストンの13勝、対するミシュランはウイリアムズの4勝となりました。 そして翌年の02年、いち早くブリヂストンへタイヤチェンジしその恩恵を受け、2度のワールドチャンピオンにかがやいたマクラーレンがミシュランに鞍替えしました。 その理由は、「同じタイヤをはいていたのではフェラーリに勝つことはできない」でした。その裏側には(ブリヂストンはフェラーリを特別扱い、優遇している)との思いもあったようです。 (ブリヂストンワンメイクの99年にマクラーレンのハッキネンがチャンピオン後、00~01年はフェラーリのシューマッハがチャンピオン)。 それ以降、フェラーリ以外のトップチームはミシュランユーザというつらい条件の中の戦いをブリヂストンはしいられますが、02年はブリヂストン15勝:ミシュラン2勝と大差勝ち、03年はブリヂストン9勝:ミシュラン7勝と僅差ながら勝ち、そして04年はブリヂストン15勝:ミシュラン3勝とまた大差で勝利し、フェラーリシューマッハは5年連続7回目のチャンピオンとなりました。 それでも流れとしては、ブリヂストンはフェラーリ優遇ではないか・同じタイヤではフェラーリと勝負できない、という思考と、ヨーロッパのチームがヨーロッパのタイヤメーカーを、という流れで、ミシュランユーザが大半を占める状態です。 ただ今年の状況にブリヂストンも手をこまねいているわけではなく、ブリヂストンユーザーに引き込むべく交渉はおこなっているようです(ウイリアムズ、レッドブル)。 個人的には、ウイリアムズ・ホンダ・BS・バトン、なんて面白いと思います。 それにしてもミシュランはえげつない。 うがった見方をすると、「前半で逃げちゃえば後半はタイヤ持たなくてもいい。ある程度スローペースでもブロックしちゃえば抜かれないし」みたいな考えで、安全性をスポイルしているように見えます。 アメリカGPに関しても、スピードで負ける訳にいかないので、はなからもたないのがわかってるタイヤを持っていって、「シケイン作れ」とか「ノンタイトルにしろ」とか「じゃなきゃ参戦しない」と最初からごねる計画だったのではないでしょうか。その犠牲になったのがラルフシューマッハと。ミシュランはそれくらいの政治駆け引きは平気でしそうです。
お礼
なるほど。新規参入の時は未知数のタイヤに鞍替えをする冒険はしない、尚且つ現在のタイヤメーカーの縛りがあるわけですね。 フェラーリがテストを繰り返す事がBSとの信頼関係につながったと。これは他チームとの資金力の差と言えますかね。 そこで他のトップチームがMIに移った理由も良く分かりました。 確かにアメリカGPではMIが安全性を盾に多少無茶な交渉をしているとの感想を持ちました。 まぁFIAも何か出来る事はあったとは思いますが…。 一番切なかったのは問題ない状態のタイヤを持ってきたBSチームが悪く言われていた時です。 モンテイロの喜びが唯一の救いだった気がします。 詳しい説明ありがとうございました、参考になりました。
- Iwayan
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1989年からF1を見ています 噂では BSはフェラーリを基準としたタイヤ造りをするので他のチームはフェラーリと同じタイヤでは並ぶ事はできても超えることはできません、そこで他のトップチームはミシュランにスイッチしたという噂があります。 昔はグッドイヤーワンメイクだったのですがそこにピレリが参入してきました、その当事は予選用タイヤ(Qタイヤと呼ばれていた)もあったりしました。 今では禁止なのですが右側のタイヤがCタイヤで左側のタイヤをD(ミックス)にするという事もありました。 その後ピレリが撤退し長い間グッドイヤーのワンメイクだったのですがそこにブリジストンが参入してきました。 初年度は確か(違ってたらごめんなさい)マクラーレンにタイヤを供給していました、その時フェラーリはグッドイヤーです。 そしてブリジストンはミカハッキネン擁するマクラーレンとチャンピオンを獲得しました。 その後ブリジストンのワンメイクとなったのですがそこにミシュランが参入してきました。 ミシュランが参入した辺りからフェラーリの独走が始まりました、ブリジストンもフェラーリと組んでいた方が得策と考えたのか?ブリジストンはフェラーリよりになってきました、そこでマクラーレン等がミシュランにスイッチして現在にいたるといった具合です。 個人的な意見としてミシュランの独特の考え方には少々疑問を投げかけます(溝の角度とか今回の一軒とか)。 最近のF1は面白いところが少ないです、オーバーテイクも少ないし第1スプリントが予選グリッドとほぼ同じですし赤旗もでなくなったし。 機会がありましたら1980年代のF1と1990年代のF1を見る事をお勧めします、特に故アイルトンセナの走りを。
お礼
BSはなぜフェラーリ優遇なんでしょうね、やはり金銭関係ですかね。 タイヤメーカーが一社だけだった時期があるのは知りませんでした! タイヤ一つ取ってもレギュレーション等が色々変更されていて面白いですね。 F1マシンの日々の進化に対して安全面でFIAが抑え付けるのに必死でレース自体が攻めるもので無くなってると感じます。 安全面ではむしろタイヤのレギュレーション変更はしなかった方が良かったと思うのですが。 やはりモータースポーツは攻めのレースが見たいです。インディアナポリスでは琢磨に期待していたのに残念…。 レンタルビデオにでもありましたら昔のF1も見てみたいと思います。 ありがとうございました。
- yoshiyasu
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ブリヂストンがフェラーリしか優遇しないから。とか
お礼
それもありそうですね。BSは今フェラーリの為にF1参戦しているとしか思えないですからね。 しかし他の有力チームにタイヤ供給する事になったらフェラーリだけ優遇って事も無くなる気がするんですが…どうなんですかね。 回答ありがとうございました。
- asuca
- ベストアンサー率47% (11786/24626)
これはマシンとのマッチングで色々とテストをした結果どちらにするかを決めているようです。 また、ある程度のお金関係の絡みもあります。
お礼
なるほど。やはりマッチングで決めているんですね。 しかしあの黒いカタマリにそんな性能差がある事自体が不思議だったりします^^; F1程の大きなイベントになると金銭面の絡みが無い方がおかしいですよね。 素早い回答ありがとうございました。
お礼
タイヤメーカーには無償なのですか!イメージ最優先で入れ替わりが激しい訳ですね。 聞いた事のないメーカーが多数挙げられましたが、その開発競争のおかげで今日のタイヤがあるんですね。 何事も行き過ぎは良くありませんが、進化の為には競争の方が良いと。 しかしFIAは全チームに公平である事と省コストの為にタイヤのワンメイク化を検討しているのですね。 確かに路面に接しているのは4本のタイヤのみですが、その発言に全てのチームが従っているのは異常な光景でしたね。 安全性を考えればコンストラクターは従う以外選択はなかったでしょうけどね(水面下の圧力もあるでしょうし) ますます昔のF1も知りたくなってきました。 分かりやすい説明ありがとうございました。