こんにちは。
石鹸には、界面活性剤という物質が入っています。これが泡の元です。
では、なぜ界面活性剤が泡を作るのでしょうか?
界面活性剤の分子の構造を見てみると、それはマッチ棒のような形をしています。このとき、マッチ棒の軸の部分は水に溶けにくい油の性質を持っています。
また、マッチ棒の火薬の部分に相当するところは
水に溶けやすい構造をしています。
さて、この界面活性剤の分子を水に溶かしてみます。すると、マッチ棒の形をした界面活性剤の分子は、水に溶けやすい火薬の部分を外に向けて水に溶けにくい軸の部分が内側を向いていくつも集まって、
ちょうど鞠のような形を作ります(これを「ミセル」といいます)。
さて、このミセルがいくつも連結すると、マッチ棒の軸が向かい合って火薬を外に向けて2列にきちんと並びます。
界面活性剤のマッチ棒を
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という風に書くと(●が火薬の部分、┃が軸の部分)
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という構造を作ります。つまり、分子2個分の厚さの膜になるのです。この膜は結構安定した構造になり、これが泡の膜になっているのです。
原理は以上のとおりなのですが、お子さんに教えるんでしたら、
「石鹸には、汚れを落とすために、目に見えない小さい薬の粒が入っているんだよ。その粒を水に溶かすと、水には混じらずに粒どうしがくっつくんだ。それがどんどん、どんどんくっついていって、丸くなり、泡になるんだよ。」
位で、いいんじゃないでしょうか。
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ちなみに、ミセルは内側に水に溶けにくい油の性質を持っています。この油の性質の部分に水に溶けにくい油汚れを取り込むことができます。
ですから、石鹸は油汚れを落とすことができるのですね。
お礼
お返事ありがとうございました。 参考にさせていただきます。