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牡のミトコンドリア
小説「パラサイト・イブ」に雌のミトコンドリアと牡のミトコンドリアがひとつの肉体を奪い合う場面があります。たとえ牡の中のミトコンドリアでも母親の情報だけしか持たないということですが、そうであれば「牡のミトコンドリア」とは何なのでしょうか。ぜひどなたか教えてください。
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我々は父方と母方の二人のおばあさんがいますね。父は当然父方のおばあさんのミトコンドリア(牡のミトコンドリア)を持ちますが,母は母方のおばあさんのミトコンドリア(牝のミトコンドリア)を持ちます。 この二種のミトコンドリア同士の争いと思います。事実自然でも受精の祭に小数の雄方のミトコンドリアが卵に入る場合もあるようですが,ほとんどは排除されてしまうようです。 近年の核移植や細胞融合等の実験では,二種のミトコンドリアを持つ細胞を作れます。この際も同様に一方が排除される場合が多いようです。 しかし,参考URLにありますように必ずしも同種の母方のミトコンドリアである必要はなさそうです。別な生物のミトコンドリアでも,ともかく一種類のミトコンドリアになるようです。そういう意味でミトコンドリアというものは小説のように種族間の争いをしています。
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- japonicus
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ミトコンドリア自身に性は無いです。 オスが持っているミトコンドリア、メスが持っているミトコンドリア、という意味でしょうか? ミトコンドリアというのは、ほとんど全て母親に由来します。卵は細胞質が多いけれども、精子は大部分の細胞質を捨ててしまうからです。 したがって、個体がオスであろうがメスであろうが、その個体の持っているミトコンドリアは母親に由来します。 オスが持っているミトコンドリアは、その母親から受け継いだものですが、そのオス自身の子供には伝わりません。 蛇足ですが、ミトコンドリアはメスだけを通じて脈々と受け継がれているので、どんどんさかのぼって考えると、一番最初の1匹のメスにたどりつくはず、という考え方があります。この最初のメスが持っているミトコンが、ミトコンドリア・イブですね。
お礼
説明をいただいて納得しました。自然の受精でも少数の雄方のミトコンドリアが混入することがあるのですね。とてもすっきりしました。ありがとうございました。