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卒論テーマの絞り込み
- 大学4回生の心理系学科の学生が卒論のテーマに悩んでいます。現在の考えは「推理小説から見る文化(社会)の変化」ですが、絞り込めずに困っています。
- 作家ごとに事件の事例とトリック、それと当時の実際の事件・出来事を比較することを考えていますが、うまく進んでいません。ジャンルの絞り込みも難しいです。
- 有栖川有栖作品に絞り、登場人物や事件を考察するか、登場人物のみを考察するかも考えています。切り口の違う意見を求めています。
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No.1です。 「昔と今のトリックの違い」と「犯人の動機の変化」の2つを同時に議論するのは難しい気がしますね。社会派推理には動機があるがトリックがなく、本格推理にはトリックはあるが動機がない(あまり作者が動機の部分に熱を入れて書かない)からです。どちらかに絞ったほうが良いようにも思います。 しかしおおまかな分類はできそうです。 1 旧本格派の流行(江戸川乱歩・横溝正史) 2 社会派の登場(松本清張・森村誠一) 3 通俗推理の全盛(西村京太郎・内田康夫) 4 新本格派の台頭(綾辻行人・有栖川有栖) という4時代に分けます(あくまでおおまかにですが)。トリックについては2と3には用いられないので、1と4の比較を行う。 動機については殺人の4大動機「利益・復讐・保身・嫉妬」に現代ならではの「狂気」を加えて5つと考え、1と4は復讐、2は保身、3は利益が多い傾向が見られます。 といった感じで考察を進めていってはいかがでしょう?
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- dollar
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文系学生ではないので、一般に文学部の方がどんな卒論テーマを書いてらっしゃるのかよく知らないのですが、有栖川有栖のような本格ものを選んでも大丈夫なのか、何だか気にかかります。 というのも、本格ものというのはパズルのような謎解きをメインに据えた推理小説で、「人間が描けていない」だとか「小説とはいえない」という批判にさらされており、綾辻行人も「本格ミステリは畸形の文学」と認めているからです。(私はそれでも本格が好きなんですが) 現実にはありえない大掛かりな仕掛けのある建物が出てきたり、幽閉同然の生活を強いられてる人間が出てきたりと、現代にはちょっと不似合いな設定が目立つので、文化の変化を論じるには不向きな気がしてしまいます。 どうせなら社会派と言われる推理作家である、松本清張か森村誠一を選んだほうがいい論文になる気がします。あとは社会派とはいえないまでも社会派傾向が多少ある内田康夫でしょうか。(ただしこれらの3人の作家、ほとんどトリックがありません) 門外漢からの回答、失礼いたしました。
補足
早速ありがとうございます! 本来なら松本清張や森村誠一作品などの方がいいのかな、とも考えたのですが、まず興味を持ったのが「昔と今のトリックの違い(携帯電話の有無や技術進化)」や「犯人の動機の変化」だったので、その点からやってみようと考えての作家決めだったので……。 ご指摘の通り、現実味がありませんが(苦笑) しかし、やはりこれらの作家の作品も考えるべきですね……
お礼
回答、本当にありがとうございます。参考になるような本もなかなか出ていませんので、困っており本当に助かりました。教えていただいた視点も含めて色々進めていこうと思います!