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川の濁りと浮遊物質量
川の水のSS測定を行いました。文献によると、SSが25mg/Lだった場合、水質の類型はAA型とのことでしたが、私がサンプルした水は5mg/Lほどであり、値から見るとかなりきれいなことになります。しかし、サンプルした地点はかなり下流の方であり、見た目も黄ばんでいてぜんぜんきれいとは言えません。TOCの値は前に測定したときは類型はC型くらいでした。SS測定の値が見た目の濁りよりかなり小さな値を示すのはなぜでしょうか。
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環境基準に係る水域及び地域の指定権限の委任に関する政令(平成5年11月19日政令371)で河川の環境類型をpH,BOD(COD)、SS,DO,大腸菌群数等の水質項目で分類しただけで、各項目間の相関や目視的な清澄度とは直接関係しません。 川は下流ほど流れは緩やかになり、一種の沈殿池の働きをします。仮に比重3.0(鉱物質)の粒子が20℃の水中を沈降する速度は、径が1mmの粒子では1時間に640mであり、0.1mmでは33m、1μmでは4.2mm程度です。下流では小さい粒子は沈殿せず残ります。流下する過程で粒子同士が凝集して沈降するものもありますが、比重の小さい粒子(例えば有機性物質)は容易には沈降しません。 所で、SSの単位は懸濁物質の重量(mg/L)であり、濁度は粒子による光の散乱ですからその断面積に対応すると考えられます。同じSSでも粒子の径が1桁違う(例えば10μmと1μm)と濁度も大雑把に1桁違うと考えられます。従って大きな粒子が少々減っても小さい粒子が多ければ目視的な濁りはそれほど変わりません。しかし、沈降しなかったり、溶解している成分がBOD(TOC)を含むなら当然高くなります。
お礼
川の下流は深度が深いところにSSの比較的大きな粒子が沈降しているため、意外に小さな値を示したのですね。すごく納得がいきました。ありがとうございます。