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旧かなづかいについて
所謂「旧かなづかひ」を勉強したいと思います。 よい理論書、体系書はないでしょうか。 とりあえずネットで調べて 三省堂の「新旧かなづかい便覧」は注文したところです。 宜しくお願いします。
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(私も旧カナで書いてみます。旧字体は変換が面倒なのでかんべんしてください) 三省堂の「新旧かなづかい便覧」はコンパクトで便利ですね。 あとは,理論書・体系書といふことですが,とにかく旧カナが最低限書けるやうになればよい,といふことなら,福田恆存(ふくだ・つねあり)著『私の國語教室』(文春文庫,2002年,619円+税)がおすすめです。 もともと新潮文庫・中公文庫に入つてゐたのですが,長いこと絶版になつてをり,古本屋か図書館で探すしかありませんでした。 しかし,このほど新しく(といつてももう3年経ちましたが)文春文庫として発行されて,手に入れやすくなりました。(まだ絶版にはなつてゐないはづ。) 本書の第3章が「歴史的かなづかひ習得法」です。 上で「最低限」といつたのは,通常漢字で書かれる熟語は,どうせ漢字で書いてしまえば分からないから覚えなくても良い,といふ意味です。 たとへば,漢字の音読みで「コウ」と発音される字は,歴史的仮名遣ひで書くと「かう」「かふ」「くわう」「こう」「こふ」と分かれますが,その書き分けを知らなくても,「学校」(學校)とか「甲乙」と書いてしまえばいいですよね。(旧カナでは,がくかう,かふおつ) どうしても旧カナで書く必要があれば,それこそ『新旧かなづかい便覧』の出番です。 実は,この漢字の音読み(字音仮名遣ひといひます)は,戦前の人も苦労したやうで,『新旧かなづかい便覧』のやうなハンドブックがたくさん出版されてゐました。 なにしろ,訓読み(大和言葉)であれば,「なぜさういふ書き方をするか」といふ説明が文法的・語源的にできますが(上述の『私の國語教室』の第3章もさうです),字音仮名遣ひは「この字を昔の中国ではかう発音してゐたから」といふ理由しかないので,結局は丸暗記になつてしまふからです。 旧カナで知られる作家の丸谷才一さんも,「字音は原則として現代仮名遣ひ」といふ方針です。 もし,字音仮名遣ひを体系的に学ばうと思つたら,日本語の文法の勉強だけでは不十分だらうと思ひます。 例へば,本家の中国での漢字の読み方がどう変遷してきたかといふ研究(漢字音韻論)とか,現在の中国語(北京語)や広東語や朝鮮語ではどういふ読み方をしてゐるか,といつた勉強をすると,いつのまにか字音仮名遣ひも身に付いてきます。 なお,歴史的仮名遣ひを知る上で,高校の国語で学ぶ文語文法の基礎的な知識は,必ず持つておきたいですね。 (書店で売つてゐる古文文法の学習参考書でもいいでせう。) あとは,No.1さんもおつしやつてゐるやうに,習ふより慣れろ,だと思ひます。 (ただ,「良ヒデショウ」→「良イデセウ」,「活用シタライヒ」→「活用シタライイ」です。最近は,旧カナといふとア行・ワ行をなんでもハ行にすればいいと思つてゐる人が多いのか,旧カナ風の広告の文章などでもよく「面白ひ」「こはひ」などといふ書き方を見かけますが,形容詞の終止形の「い」が「ひ」になることは絶対にありません。また,「書いて」などのイ音便も「い」です。)
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- SORA_Hashiba
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私ナラ、旧字旧仮名遣ヒノ古典小説ヲ読ミマス。 夏目漱石デモ芥川龍之介デモ良ヒデショウ。 旧字体モ学ベマスカラ、一石二鳥ダト思ヒマス。 街ノ古クラノ古本店デ購入シテ、若クシハ時ニハ只デ呉レル所モアルノデ、活用シタライヒカト存ジマス。 現代仮名遣い) 私なら、旧字旧仮名づかいの古典小説を読みます。 夏目漱石でも芥川龍之介でも良いでしょう。 旧字体も学べますから、一石二鳥だと思います。 街の古くからの古本店で購入して、もしくは時にはただでくれる所もあるので、活用したらいいかと存じます。 ※ふざけている訳ではないのですが、「ブックオフ」などの新型古書店ではなく、昔からの古書店に安く売っている真っ黒に日焼けした昭和30年代前半とかの単行本が結構テキストになると思います。 まず、習うより慣れろ、だと思います。 旧字体は難しいですが、これも慣れで読めるようになりますし、個人的にはオススメの方法です。
お礼
早速のご回答、ありがとうございました。 私も時々古書店に行きますが、そういった視点で見たことはありませんでした。 確かに文法だけでは身につきませんね。 今後は旧かなづかひの本をジャンルにとらわれずに集めてみようと思います。
お礼
詳細なご回答、ありがとうございました。 いやはや大変なことになってきました。 北京語、広東語、朝鮮語までとなると、高校の文語文法も遥か彼方の私にとっては無理です。 とりあえずご推薦の「私の国語教室」を手に入れて、古書店まわりで教材集めをしたいと思います。 多彩な表現方法がある日本語って素晴らしいですね。