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英和辞書で《形容詞的に》という表示の強勢パターン
英和辞典で《形容詞的に》という機能表示がなされているときの強勢パターンをめぐっての質問です。 一般に「形容詞+名詞」の句アクセントはeven、あるいは後ろの名詞がより強い、というのが「原則」であるとされます(例えば、『英語音声学入門』大修館書店、p.163)。英和辞典を引いていると、名詞に分類されながら、《形容詞的に》という表示がなされているものをときに見かけます。この場合の句アクセントも特に断りがない限り、「原則」としてeven、あるいは後ろの名詞がより強いと考えてよいのでしょうか? たとえば、ある辞典でcityを引くと名詞の6番目に《形容詞的に》として「都市[都会]の;市の」という語義が示されて、その後に、… city life(都会生活)とcity property(市の所有物)の用例が載っています。このcity lifeとcity propertyの用例での発音は、特に断りがないので、そのパターンはeven、あるいは後ろの名詞がより強いと考えてよいか、というものです。
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English や Japanese のような単語は「イギリス人の」,「日本人の」という形容詞として用いられます。これは,もともとは「イギリス人」「日本人」という名詞としか理解されていなかったのが,後に名詞を置いて,Japanese people のように言った場合に,「名詞を形容詞的に用いる」のを,「形容詞」に含めてしまったのではないでしょうか。何の根拠もありませんが,Enlish という単語は,「イギリスの」という形容詞から,「イギリスの人」「イギリスの言葉」という名詞に使われるようになり,「イギリス人の」という形容詞と理解されるようになったのではないでしょうか。city で「形容詞的に:市の」と書かれている用法は,形容詞とみなしていいのではないでしょうか。いろいろな辞書で city を調べてみて,名詞しか書かれていないのが若干あり,多くのものは名詞の用法の中に,「形容詞的に:市の」と書かれていましたが,一つプログレッシブという辞書のみ,形容詞として「市の」と書かれていました。辞書で名詞を「形容詞的に」と書かれているものは,通常の名詞+名詞と異なり,形容詞+名詞と同じ使われ方をしており,発音もそれに従って,「後ろに強勢もしくは同じ」と考えてよいのではないでしょうか。 ただし,city hall の city は形容詞的で,city room の city はそうではないということは,辞書で,強勢が書かれているからわかることで,city life のように,別項目で強勢が書かれていない場合,「形容詞的に:市の」の例として出てくれば,形容詞的な city だとわかりますが,city property はジーニアスには載っていません。その場合,どちらになるかは自分で判断することは難しいと思います。 もう一つ注意が必要なのは,ジーニアスで,English の形容詞のところに「英語の」とあって,English teacher「英語の先生」が載せられています。この場合は複合語として前に強勢と考えなければなりません。名詞が「形容詞的に」用いられている場合も,複合語になってしまえば,前に強勢となるのは当然の帰結です。 もう一度結論を申し上げると,名詞が「形容詞的に」用いられている場合は,複合語になっていなければ「後ろに強勢または同じ」となります。
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- TonyB
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複合語の場合の強勢の位置は、結局どっちの名詞に"固有性"があるかなのでは? art museum、science museum ・・・ baseball game、football game ・・・ 前の言葉がわからないと物が特定できないので必然的に前の名詞が強くなるということだと思います。 日本だと街と街の境界や、街の中心がはっきりしませんが、ヨーロッパは街と街はわりに孤立して存在し、中心には教会がありホールがあり広場があり・・・と、自然とそこでhallと言えば、city(town) hallだし、centreといえばcity(town) centreだし、counsilといえばcity(town) counsilなわけですから、city(town:形容詞ですが)に強勢がくる必要はないといえるでしょう。 言いかえればthe centreといっても誤解をまねかないようなものなら後ろに強勢を置いてよい。ということではないかと思います。 さて街も大きくなってきてhallもいろいろできた city hall、opera hall、orchestra hall・・・ 区別をつける必要があるなぁ→強勢はevenにしておこう。 city life、country life ・・・ city break、spa break、ski break ・・・ やはりそれぞれの区別のために両方はっきり言う(evenである)必要がありそうです。 city desk、city company、city room ・・・ deskやcompany、roomなどがあまりに一般的なことばなので混同する語との区別のためにcityに強勢が必要。(art museumなどと同じ理由) でもこのような使い方のcityをなぜいまだに「名詞」に分類するのでしょうね?townにもstateにもcountryにも形容詞としての用法があるのですが、なぜでしょう? cityがこの中では新しい単語なので用法が確立していないのでしょうか。 取りとめのない話で、回答というよりは感想です。 失礼いたしました。
お礼
「複合語の場合の強勢の位置は、結局どっちの名詞に"固有性"があるかなのでは?」という洞察に富んだご回答(or感想?)をありがとうございます。 私は「形容詞的」とされる名詞が作り上げるものを「複合語」と呼んで良いのかどうか、も本当はよくわかりません。が、このことは別にして興味深いものでした。 改めて私の疑問を確認します。名詞に分類されながら、《形容詞的に》という表示がなされているものを含む語句のアクセントは、特に断りがない限り、even、あるいは後ろの名詞がより強い、というのが辞典の暗黙の約束事と考えてよいのでしょうか? TonyBさんは ”YES” を前提にご回答をいただいているとしてよろしいでしょうか。 引き続き、英和辞書の約束事に関心ある方々のご回答を特に期待いたします。
- wind-sky-wind
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すいません,私の思い違いというか,思いこみというか,誤りでした。私もジーニアスを愛用しており,今思えば,複合語の強勢に関して,疑問に思ったことがあったような気がします。 blackboard, boyfiend, buttonhole のような一語になった名詞は前に強勢が置かれ,art museum のような名詞+名詞の場合も前の名詞に強勢が置かれます。 しかし,辞書で,「形容詞的に」と書いてくれている場合は発音上も形容詞+名詞のときと同じような強勢を受ける,と自分なりに結論を出したことがあったような気がします。すなわち,貴殿が今お考えになっているようなことと同じことを。city counsel の場合は city は「形容詞的」に用いられていて,city room は名詞+名詞にすぎないというふうに。そうすると,city life は even か後に強勢となるはずですが,確証はありません。この点については,私はようやく貴殿と同じ地点に立ったとしか言えません。自信ありげなことを言ってしまい申し訳ございませんでした。もう少し自分でできる範囲で調べてみたいと思いますが,他の方々の意見も待ちたいと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 辞書作りの約束事なのでしょうか?引き続き皆様からのご回答をお待ちいたします。
- wind-sky-wind
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補足に関してお答えします。 説明不足で申し訳ございませんでした。 結論を申し上げると,いずれも同じことです。 wrist watch も city life も同じです。 あくまでも形容詞「的」であって,形容詞でなく名詞だからです。最初に#1のところで申し上げた通りです。 見出し語になっているようなものでも,そうでなくても同じです。city の場合は,辞書にも「形容詞的に:市の」とわざわざ書いてくれていますが,そうでなくても同じく前の名詞に強勢が置かれます。 shool days, station master, pen stand, baseball game なんだってそうです。 その単語が名詞か形容詞かわからない場合はまた別問題になってきますが,名詞であれば,前に強勢があるのです。 >「原則」としてeven、あるいは後ろの名詞がより強い強勢パターンをとる、ということが約束事としてあるのならば辞書ユーザーとして非常に楽になる というのとは逆ですが,名詞ならば前という約束事でと考えればよいと思います。
お礼
何度もご回答をいただいて恐縮ですが、#1でのご回答「名詞を形容詞的に用いる場合も名詞には違いがなく,形容詞的に用いられている前の名詞が強く発音されます」とおっしゃるその根拠は何ですか? 今回も「見出し語になっているようなものでも,そうでなくても同じです。city の場合は,辞書にも「形容詞的に:市の」とわざわざ書いてくれていますが,そうでなくても同じく前の名詞に強勢が置かれます。」とされていますが、以下の事実からそう簡単には言い切れないようです。 例えば『ジーニアス英和辞典』(第3版)には、cityの項の最後に「city+名詞」の形からなる複合語が合計14個挙がっていますが、そのうち前の名詞(city)により大きな強勢があるものはCity Company, city desk ,city roomの3個だけで、他のcity center, city council, city hall, city slicker, city stateなどの11個はeven、あるいは後ろの名詞がより強いという表記になっています。OxfordやLongman系の学習辞書でも共通してcity hall, city slicker, city stateは全て後ろの名詞により大きな強勢があることになっています。 一概に「前の名詞が強く発音される」とは言い切れないように思いますが。
- wind-sky-wind
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#1です。下記のサイトを参照してください。 wrist watch や folk song のように前の名詞が形容詞的に後の名詞を修飾する場合は前の名詞に強勢が置かれます。 現在分詞+名詞の場合は,形容詞+名詞と同じ強勢, 動名詞+名詞の場合は,名詞+名詞と同じ強勢になることも合わせて理解しておいてください。 a sleeping baby 現在分詞で「眠っている赤ん坊」 の場合は,同じもしくは後に強勢, a sleeping car 動名詞で「寝台車」 の場合は,前に強勢
お礼
早速のご回答をありがとうございます。 ご回答に「前の名詞が形容詞的に後の名詞を修飾する場合」として挙げていただいたwrist watch と folk songはご紹介いただいたサイトにある「合成語と語連結」のうち「合成語」に当たるものであり、手元の『ジーニアス英和辞典』が言うところの「2語からなる複合語」(分離複合語)に当たるものであろうと思われます。 私の質問はあくまで、名詞に分類されながら、《形容詞的に》という表示がなされているものが限定的に名詞を限定(修飾)していくことによって出来上がったphrase(句)の強勢パターンについてです。例えば、私が例としてあげたcity life(都会生活)やcity property(市の所有物)はcity関連の複合語としては見出し語に取り上げられていません。複合語については独立した語として辞書に取り上げられていますので比較的調べやすいのですが、そうでない今回の質問のような場合には強勢パターンが辞書に示されていないことが圧倒的に多いのです。もし、この場合に特に断りがない限り、「原則」としてeven、あるいは後ろの名詞がより強い強勢パターンをとる、ということが約束事としてあるのならば辞書ユーザーとして非常に楽になるわけです。 ただし、このように質問している私自身は「《形容詞的に》という表示がなされているものが限定的に名詞を限定(修飾)していくことによって出来上がったphrase(句)」と「まるで1語からなる独立した語であるかのように感じられる複合語」の違いについて十分な知識を持ちあわせているわけではないことを申し添えます。あくまで手元の英和辞典の約束事らしきものに則ってその中で質問をしているわけです。
- wind-sky-wind
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名詞を形容詞的に用いる場合も名詞には違いがなく,形容詞的に用いられている前の名詞が強く発音されます。
お礼
辞書で名詞を「形容詞的に」と書かれているものは...形容詞+名詞と同じ使われ方をしており,発音もそれに従って,「後ろに強勢もしくは同じ」と考えてよいのではないでしょうか。 というご回答、ありがとうございます。心強いです。 2点の留意点も助かります。 1点目ですが、city property のように辞書によっては載っていないものの判断が難しいという点、本当におっしゃる通りです。今私が悩んでいるのはnewspaper holiday(新聞休刊日)の強勢パターンです。当たれる限りの英語辞書に当たってみましたが複合語として載せている辞書はありませんでした。が、『小学館プログレッシブ英和中辞典』(第4版)だけはnewspaperに形容詞を認めており、newspaper boy(新聞売り子)をその用例としてあげています。この記述から推察するとnewspaper holidayの場合も,「後ろに強勢もしくは同じ」かな?と想像しています。 2点目も興味深いです。手元に『ジ』は第2と第3版しかありませんが、共にEnglish の形容詞のところにはEnglish teacher「英語の先生」を載せていません。ということはきっとwindさんのご覧になっている第1版と思われるものから第2・3版に至るところで訂正したものと思われます。もし、私の推測が正しければ、このことがますますwindさんのご回答の原則が『ジ』に貫徹していることを示唆するものだからです。 最初の部分での、Englishの, 「イギリスの」という形容詞 → 「イギリスの人」「イギリスの言葉」という名詞 → 「イギリス人の」という形容詞 という意味の拡大というお考えについても興味深いです。私も考えてみようと思います。 何度にもわたるご回答に感謝いたします。