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原子吸光法についての質問。
複数あって申し訳ありません。ご存知の方、参考になるサイトの紹介でも助かりますので、よろしくお願いします。 (1)原子吸光法はなぜ元素ごとに光源を変えなければならないのか? (2)原子吸光光度計での操作で、ラインサーチはなぜ2回行わなければならないか? (3)ビームバランスとは何のためにあるのか? (4)標準溶液の調整で、Naの標準溶液は蒸留水に溶解したのに、Cdの標準溶液にはHClを加えたのはなぜか?
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(1) 分光光度計では、波長幅の広い光源をプリズムなどの分光器で、分光して特定の波長で測定します。しかも、その光スペクトルは、帯スペクトルといわれるように、連続しています。ですから、紫外部は水銀ランプだけで、可視部はタングステンランプだけでカバーできます。 原子吸光では、ホロカソードランプを用いますが、この光源の線スペクトル、すなわち、吸収する光の幅が狭く、不連続です。それゆえ、元素毎にランプを用意しなければなりませんが、利点として、原子吸光では、測定波長がほんの少し違っていれば、他の金属がかなり量混在しても、その妨害を無視して測定できます。 (4) Cdは、アルカリ性では、沈澱になりやすいので、酸に溶解します。他の金属も、酸に解けやすいので、酸に溶解します。Naは、水に溶けやすいからでしょう。ただ、測定値は、pHによって、20%程度影響を受ける場合もあるようなので、標準液とサンプルのpHを同定度にしてください・ (2)と(3)は、不勉強で知りません。ラインサーチというのは、測定波長の微調整のことでしようか。その機械独自の話で、教科書にも記載されていないと想います。それなら、購入先に問い合わせるのが一番です。私は、修理にきた方にいろいろ教えて頂きました。 機械の会社名と、形式を書き込まれると、回答なさる方もおられると想います。
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- lone_lynx
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(1)原子吸光法はなぜ元素ごとに光源を変えなければならないのか? 原子吸光のスペクトルは輝線スペクトルです。重水素ランプやタングステンランプから帯スペクトルの光を与えても、原子によって吸収される光の量は、与えられた光量の1%にもなりません。つまり吸光度がでないんです。 ホロカソードランプは測定元素ごとの輝線スペクトルの光を出しますから、与えられた光量に対して原子に吸収された光の量が相対的に大きくなるため、吸光度が測定できるんです。 (2)原子吸光光度計での操作で、ラインサーチはなぜ2回行わなければならないか? 知りません。私の使っている日立の機械は、ラインサーチという言葉すら出てきません。 (3)ビームバランスとは何のためにあるのか? 日立の機械はゼーマン分光なので、ビームバランスはないんですが バックグラウンドとして分子による吸光分を差し引くためにリファレンスビームとして重水素ランプを使います。ビームバランスは測定波長においてホロカソードランプと重水素ランプの光量を一致させることです。 (4)標準溶液の調整で、Naの標準溶液は蒸留水に溶解したのに、Cdの標準溶液にはHClを加えたのはなぜか? Cdは酸性じゃないと溶けていられないからです。もともと原子吸光用元素標準液はたいてい硝酸か塩酸に溶けてるものです。
お礼
詳しい説明、ありがとうございました。良くわかりました。
お礼
迅速に対応して頂き、感謝します。ありがとうございます。すごく参考になりました!もう少し自分でも調べて見ます。