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暗順応とロドプシン量の関係について

暗順応の機構について、暗いところにいくとロドプシンが再合成されてロドプシン量がふえるために暗順応がおこる、と言われていますが、ロドプシン量が増えるとなぜ暗くても見えるようになるのでしょうか?また、ロドプシンは暗いところでしか再合成されない、とも言われていますが、それならば、明るいところに居続けたらロドプシンは分解されてしまい見えなくなってしまうことになりますが、本当のところどうなっているのでしょうか?

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回答No.3

ごきげんよう。 桿体細胞の「桿」の字が間違っていました。ごめんなさいです(ぺこぺこ) > 暗くなると目に入ってくる光子の数が少ない→ロドプシンの量が少ないと、 > ロドプシンと光子の衝突確率が小さい→ロドプシンの量が増える事によって > 光子とロドプシンのぶつかる確率が上がる→暗くても見える 私が知っている限りではそういうことになるかと。 > 明るいところではかん体細胞は働かないようになるようなしくみ 横槍になってしまいますが。 ■桿体細胞:光子が1個でもロドプシンに当たると反応が進む という書き込みを致しましたですが、 ほんのわずかな光でもロドプシンに当たるとオプシンとレチナールに分解する反応が進んでしまうため、たくさんの光がロドプシンに当たってしまうような明るい場所では、ロドプシンはほとんど分解してしまうのです。明るい所に来た時にはすでに、ロドプシンはほとんど残っていないのではないでしょうか。これが明るい場所で桿体細胞がはたらかなくなってしまう仕組みということになります。 その分、十分な光を受容できる錐体細胞ががんばっていて、No.2さんのおっしゃるように光や色が見えているということになります(ちなみに、iodopsinという用語は錐体視物質には使われないことも多いので、iodopsin=錐体視物質と覚えるのは微妙かも。ニワトリ錐体視物質などに使われているのをみたことがあります) 明るい場所ではロドプシンはずっと分解されたままなのですが、暗くなってくる=光の量が少なくなってくると、だんだんロドプシンの一部が再構成されていくのです。この  ロドプシン ⇔ オプシン+レチナール という変化が光の量によって、どちらかに可逆的に変わる、というのが最重要ポイントです。まあこの変化にはビタミンAやらエネルギーやらが必要なのですが、それ次第かもという感じですね。さらに何かありましたらまた改めて。 (補足:ロドプシンを構成するレチナールはビタミンAのアルデヒドという物質なので、ビタミンAが不足しているとロドプシンが作られません。これが「夜盲症」「鳥目」という症状ですね)

sdmurakami
質問者

お礼

なるほどー。よくわかりました。ありがとうございます。

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  • 7290id
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回答No.4

すみません。説明不足だったようですね。もう、No3さんが補足してくれたように、明るい時にも杆体は働くことは働くんですが、ロドプシンが大量に分解され、すぐに無くなってしまうので、明るい時にその機能を発揮できないのです。もし、仮にロドプシンが使っても使っても使い切れないぐらいの量があったとしたら、太陽が昇って、明るい間はまぶしすぎて目を開けられない状態になると思います。あくまでも杆体は暗いときにその機能を十分に発揮できるようになっているのです。あと、杆体の杆の字が間違っているということでしたが、「桿」でも「杆」でもどちらでもかまわないようです。文献などを見るとどちらも使われています。ヨードプシンという言い方はまずいんではないかということですが、僕は医療系の学校に通っていたんですが、その時に習った専門の先生も「ヨードプシン」と言っていたし、そのとき使っていたテキスト(発行:医歯薬出版株式会社)にもヨードプシンと記載されていたので、まあだいじょうぶだろうと思い、使用させていただきました。もし、表現の仕方が悪いようでしたら、お詫び申し上げます。

sdmurakami
質問者

お礼

詳しい説明ありがとうございます。疑問がクリアになりました。

  • 7290id
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回答No.2

人は主に2種類の視細胞で光を感じています。一つは杆体細胞、もう一つは錐体細胞です。前者は弱い光に敏感で、色に対する感度は無く、網膜全体で約1億2000万個存在します。後者は強い光を感じ、色に対する感度が高く、網膜全体で約600万個あり、網膜の中心窩にそのほとんどが存在します。つまり、明るい時は錐体細胞が、暗い時は杆体細胞がよく働きます。また、ロドプシンは杆体細胞に存在する感光物質で、光が当たるとオプシンとレチナールに分解されます。このレチナールがさらに分解されていき、最後は電気刺激となって脳に伝えられ、見えるということになるんですが、このロドプシンは弱い光の時にその機能を最大限に発揮することができます。もし、強い光が当たるとロドプシンが一気に分解され物が見えなくなります。(真っ暗な部屋からすごく明るい部屋に行くと、まぶしくて物が見えなくなるのはこのためだと思います) では、なぜ明るい昼間は物を見ることができるのでしょうか? それは錐体細胞に存在するヨードプシンのおかげです。このヨードプシンは強い光の時に反応し、ロドプシンと同じように光が当たると、オプシンとレチナールに分解されますが、ただロドプシンと違うのは、オプシンのアミノ酸配列です。このアミノ酸配列の違いにより、赤の光を吸収するもの、青の光を吸収するもの、緑の光を吸収するものの3つにわけられます。この赤、青、緑は色の3原色で、この3つによりさまざまな色つくりだすことが可能となっています。人はこの3種類の光を吸収することができるので、色を識別することが可能なのです。(ヤング=ヘルムホルツの三大要素説)以上のことにより人は「見る」ということができます。また、ロドプシンやヨードプシンは分解されると、イソメラーゼなどの酵素により再合成され、また使用することが可能なのです。長くなってすみません。

sdmurakami
質問者

補足

明るいところではかん体細胞のロドプシンに相当するヨードプシンが錐体細胞内で分解されることによってものが見えるということですね。 でも、明るいところでは錐体細胞にもかん体細胞にもほぼ同じ数の光子が入ってくるはずですよね。かん体細胞に光子がはいってくると、明るいところでも、かん体細胞の中のロドプシンは分解されるような気がするのですが…。明るいところではかん体細胞は働かないようになるようなしくみなどがあるのでしょうか?

回答No.1

ごきげんよう。 ヒトの網膜内にあります光を受容する細胞は、大きく分けて2種類、錐体細胞(rod)と捍体細胞(cone)であり、それぞれ明るい所と暗い所で主にはたらくとされています(錐体細胞はさらに3種類に分かれます)。さらに、細胞はそれぞれ視物質と呼ばれる物質を中に含んでいます。捍体細胞は「ロドプシン(rhodopsin)」、錐体細胞の3視物質に特に名称は定まっていませんが、どのような波長の光に反応しやすいかで区別されます(錐体視物質としてまとめられることも)。というのが基本的な情報です。 そもそも、我々の「ものが見える」という経験が得られるのは、このロドプシンのような視物質に光が当たることであり、その反応の情報が網膜から脳へと伝わっていくためです。 過去の研究によって、その視物質に(光を粒子だとして考えていくと)光子(photon)がいくつ当たると反応するのか? がある程度わかっています。 ■捍体細胞(cone):光子が1個でもロドプシンに当たると反応が進む ■錐体細胞(rod):捍体細胞の30~40倍の光が視物質に当たると応答する 暗順応下のようなほとんど光がない場所では、錐体細胞が応答できるような十分な光の量がありません。それに対して、ほんのわずかでも光があれば、捍体細胞の中のロドプシンの反応が進行することで、「ものが見えた!」となるわけです。 なるべく効率的に光子をGetするためには、ロドプシンの量を増やすことで、できるだけ光子が当たる確率を増やすことが重要です。そこで暗順応下では、分解されていたロドプシンを再びロドプシンとして結合させることでロドプシン量を増やし、なるべく「ものが見える」ようにしているわけです。言い換えると、ロドプシン量が増えることで「ものがよく見える」ようになるのですね。 逆に、明所視と呼ばれるような光が多い状況では、ロドプシンが分解されたままになっていて捍体細胞がはたらかなくなります。明るい場所で光受容に使用されるのは錐体細胞およびその視物質となり、それらが「ものを見る」ための最初のメインメカニズムとなっているのです。 長い文章、かつ説明が難しかったらごめんなさい。あとで修正や補足など。

sdmurakami
質問者

補足

暗くなると目に入ってくる光子の数が少ない→ロドプシンの量が少ないと、ロドプシンと光子の衝突確率が小さい→ロドプシンの量が増える事によって光子とロドプシンのぶつかる確率が上がる→暗くても見える ということなんでしょうか?