コーポラティブハウスの判りやすい例は、友人が5,6人集まって土地を購入し、マンションを建てて一緒に住む場合です。完成後は各住戸は区分所有つまり個人所有しますから、玄関、廊下などについて普通のマンション同様共有部分が発生します。従って、出来てしまえば区分所有法の適用を受ける普通のマンションと同じで、管理組合を設立して、管理組合が共有部分の管理をします。管理費も各人払わなければなりません。
普通のマンションは販売業者が設計した建物を信じそのまま売買契約し、完成後専用部分を取得するのが普通ですが、コーポラティブハウスは、そういう画一的建物設計では飽き足らない人に向いているといえます。
最近は建築設計事務所などがコーポラティブハウスのメンバーを募集している場合も多くなり、適当な友人がいなくても第三者と共同でコーポを建てることも可能になります。
法律的には建物が完成するまでの間は参加者は「任意組合」(権利能力なき社団)を結成する扱いになり、土地購入契約書や建築会社との建築請負契約は、メンバー全員が書名押印することになり、原則全員一致で重要なことを決めてゆくことになります。
人数が多くなると全員一致方式の合意形成が困難になりますから小規模なマンションに適しているでしょう。マンション業者の広告宣伝費用や販売利益が不要になる分、安く建てられるメリットがあるでしょう。
共有部分の設計は全員一致で決めなくてはなりませんが、専用部分は自分の家族だけの意見で設計できますから、個性的な住まい方をしたい人に向いているともいえます。
私の知り合いにもコーポを友達同士で建てた人がいますが、大きなトラブルも無く快適に暮らしています。