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医療従事者の方へ:血液で腫瘍を早期発見?

普段は米国で働いている一時帰国中の医師です。バイト先の病院で、患者に生化、血算などごく一般の検査結果を説明していると「この中で、ガンの場合上昇するものはどれですか?」と聞かれました。私:「例えば消化管の癌であれば貧血、肝癌であれば肝機能の異常が出るかもしれないが、癌一般に対して、異常値となる血液検査はない」患者:「《これが上昇すれば癌で、さらにそれに対する検査をすることになる》と二人の先生から言われた」私:「腫瘍マーカーであれば、再発の発見などに有効であるが、初発の癌の早期発見にはあまり役に立たないし、癌一般に有効なものでない」しかし、彼は持論を譲りません。彼は癌の既往もなく、ごく一般的な血液検査しか行われておらず、例えばPSAなどのことを言っているようでもありませ。挙句の果てには、胸部X線を見ようとすると、以前に撮ったX線が並んでいないことに立腹し、「X線は過去のものと比較して意味がある。気分悪いから帰る」と言います。看護師がなだめすかし、古いX線を用意すると、「以前、《結核があり、もしその病巣が大きくなっていれば治療しましょう》と言われた。その病巣はどこでしょう?」と挑戦的な態度に出ました。カルテを見ても、以前のX線に対して異常所見は書いていません。私は、陳旧性結核像の一つを指差しましたが、患者:「そこじゃない」。そのうち、彼は「英語で喋りましょう」と言い、英語を喋り始めましたが、大学院レベルで英語学を学び、アメリカのレジデンシーをしている私には、中学生レベルの英語にしか聞こえませんでした。しかも、なぜ英語を喋る必要があるのでしょう。自分の知識をひけらかそうとしていることが見え見えでした。  質問ですが、この患者の言う血液検査とは、何を意味していたのか分かりますか?  このような、難しい患者にはどう接すればいいですか?

質問者が選んだベストアンサー

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回答No.3

こんにちは。 私もアメリカにいますが、日本にいたときバイト先の院長から「OO先生、CEAぐらいはときどき計っておいてくれないと困りますよ。あと何にもなくてもお腹のエコーと胸部XRはできれば半年に一回はやってくださいね」とよく怒られたものです。 その辺は全くアメリカと事情が異なりますね。日本の場合、検査はTOO MUCHにやるのが普通ですからね。 そしてこれには、検査をたくさんやらないと儲からないという病院側の事情と、せっかく病院にかかってるんだから見落としのないようにしっかり検査をやってくれよな、という患者側の事情の二つの側面があるように思います(まあ、でも主に前者でしょうかね)。 ですからアメリカにはじめてきたときは正直驚きの連続でした。日本ならCT一発で終りじゃんという患者さんが、CT検査にたどりつくまでに安価な検査をあれこれ受けたりしてずいぶん回り道をすることがありますよね。そういうのにはかなり違和感がありました。 というわけで、前置きが長くなりましたが想像するにその患者さんの言いたかったのはやはり腫瘍マーカーのことだったのではないでしょうか。 ところで質問者の方の文章を読む限りその患者さんもずいぶん変わった方だなーとは思いましたが、その患者さんをそこまで憤慨させてしまった先生もひょっとしたらちょっと意固地になっちゃったのかも知れませんね(ごめんなさい、ピキピキきている先生の姿がなんとなく目に浮かぶような気がしてしまったものですから。。) このお話を読んであらためてアメリカと日本の医療事情の違いを感じてしまいました。

n-kira
質問者

お礼

この掲示板には、800字という制限があるため、話の要だけを質問として載せました。そのため、 >先生もひょっとしたらちょっと意固地になっちゃったのかも知れませんね と言う印象を抱かれたのかもしれません。 さらに、私は、アメリカでも、日本でも精神的、心理的に異常な患者は多数見てきました。 先生が、 >その患者さんをそこまで憤慨させてしまった先生も・・・ とおっしゃているところを見ると、あまり幅広いフィールドの患者さんを診られていないのかなあと思いました。 「必要十分以外の検査をしない」というのはアメリカの医療の特徴ですが、もう一つの特徴はprofessionalismだと思います。私は、いかに難しい患者と接するかと言う教育もアメリカで受けております。ただ、今回のケースは、患者がいわゆる「健康マニア」で、時系列的には次のような順番で問題患者は感情失禁をしています。 1) レントゲン技師に「数ヶ月前にX線を撮っていますが、数ヶ月でそんなに大きく変わることはないですよ」と言われ、これにご立腹され、 2) 次に、例の「癌が分かる血液検査」の質問で、私が「一つの検査項目で、すべての癌が早期発見できるようなものはないですよ。そのようなものがあればいいと思いますけど」と言ったときに、立腹され 3) さらに、X線の説明を始めようとしたとき、過去に撮ったものが並んでいなかったことにご立腹されました。 つまり、私にご立腹しただけでなく、レントゲン技師、病院のシステムに対しても噛み付いてきたのです。  日本では、最近、「こんなことも知らない医者」と言った趣旨の番組を多く見かけます。この問題患者は、自分が医学の知識がないだけでなく、判断能力さえないにもかかわらず、「医師国家試験の問題作成委員」になってしまい、前の医師に言われたこと以外の「解答」を出した私に、「落第点」を出そうとしていたのです。

その他の回答 (3)

回答No.4

たびたびすみません。 ごめんなさい。気に障ったらお許しください。 先生を非難しようなどというつもりはさらさらないんです。私も同業者ですし。 確かに先生のおっしゃるように私はそこまでむちゃくちゃな患者さんには出会ったことがないかもしれません。 ただ質問の文章を読んでいて、先生がその患者さんにピキピキきてるように感じてしまったのでついそのような穿った書き方をしてしまったのですが、まったくそのようなことがなかったということであれば慎んで訂正させていただきます。 でも、もしそんな患者さんだったらちょっと対処のしようがないのではないでしょうか。私だったら、、どうしていたでしょうね、、、まあ、丁重にお帰りいただくしかないでしょうね。

n-kira
質問者

お礼

 私も、自分の個人的なことにお付き合いいただいた先生を非難するつもりはありません。  アメリカでは、教科書に書いてある医療をしていれば問題になることはないのに、日本では、本音と建前のように二重構造になっていて、適応のない検査、投薬であっても病院側からの圧力でオーダーせざるを得ないのは悲しいことです。  この問題患者は、「真実は一つしかない。あなたの言うことと別の医者が言うことが違う場合、どうやってそれを病院内で調整していくのか」と言っていましたが、現実と理論が乖離することは日常的によく起こることで、この言葉を発した60歳を超えたこの問題患者は、「空気抵抗の無い真空世界」のような仮想空間でこれまで生活してきたのか?と思ってしまいました。

  • inoge
  • ベストアンサー率45% (510/1116)
回答No.2

その類の患者は何をやってもトラブルになる可能性大です。あきらかに緊急性の無い状態で、自分の意思で=自分の責任で帰ると言っていただいたら引き止めずに喜んで帰っていただき、緊急性無し診療拒否の旨をカルテに記載するのが上策だと思います。

n-kira
質問者

お礼

 そうですよね。私も、患者がごねて、看護師に「過去のX線も並べていないなんて怠慢だ。もう気分悪いから帰る。」と言ったとき、看護師が、理屈抜きで、なだめすかし、引き止めたのを目にして、「何で帰るといっている患者を帰さないのか。これでは相手の思う壺になるのに・・。」と憤慨しました。おかげで、ほかの患者を長時間待たせることになりましたし、一部の患者さんは、私たち医療スタッフにではなく、その問題患者に憤慨していました。

  • CoQ100
  • ベストアンサー率50% (4/8)
回答No.1

こんばんは。 うまく誤解を招くことなく意味するところを文章に出来るかどうか不安ですが書いてみます。 先生の認識のとおり早期の癌を見つけるために特定の腫瘍マーカーがとても有用であるとは思えませんが、それでもやはり私も「癌が見つかるかもしれませんから」と言ってCEAやCA19-9を検査することがあります。 その意味には(1)これらが上昇するほどの癌を見つけるきっかけとなることがある(2)軽度上昇の患者さんに更なる検査を促すきっかけとする。などでしょうか。 もちろん、一般的な血液検査やX-pなども行いますが、毎月高血圧等で通院している患者さんが、何も自覚症状なくCTやUS、GTFやCFの検査を全てすすんで受けてくださることは稀です(もちろん定期検査はお勧めしますが)。 これを読んでいるほかのユーザーの方々に誤解があってはいけないのですが、(1)のように実際、癌を発見したことは過去にもあります(前立腺がんを含め)。 患者さんが「早期癌を見つけてほしい」と言われて外来に来られたのであれば、最初から色々な検査を組みますが、こちらからスクリーニングを勧めるときには一つのきっかけとして使っているということです。最初の二人の先生方はそういった意味でお話したのではないのでしょうか。 回答になってないうえに長文ですみません。

n-kira
質問者

補足

早速のご回答痛み入ります。 ただ、この患者は、特定の腫瘍を心配しているのではなく、「癌一般」を心配し、ある一つの検査項目、しかもそれは腫瘍マーカーといった個別にオーダーする特殊項目ではなく、生化や血算といったありふれた項目の一つだと言うのです。 ・・・・ と書きつつ、やはり今冷静になって考えてみると、PSAのことかなと思いつつあります。アメリカでは個々の検査を行う前に、その適応を一般に認められているUSPTFなどのガイドラインに照らし合わせて考えますが、日本ではスクリーニング目的でPSAを行っているところも結構見かけますよね。

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