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酸の強さについて
- 酸の強さは酸の電離定数で判断できるとされています。
- しかし、異なる参考書では酸の強さの順序が異なることがあります。
- ベンゼンのニトロ化を理解するためには濃硫酸と濃硝酸の強さの順序が重要です。
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本来の定義とは違うと思いますが、簡単に。 まず、酸の強さは酸と溶媒の平衡式を書いたときの定数Kaによって決まります。水中では、わたしの記憶では前の式のような順序で酸の強さが並んでいたはずです。 もっとも、水の中ではオキソニウムイオンがもっとも強い酸であることは覚えておいたほうがいいかもしれません。これより強い酸であっても、水との平衡反応によって生じたオキソニウムイオンが反応を起こすわけです。 ここでは、H+(プロトン)を与える能力のあるものを酸と呼び、これをブレンステッドの酸塩基説といいます。 一方、溶媒が水以外、特にH+を生じない溶媒の場合、酸は電子を受け取る能力のあるものとされます。これをルイスの酸塩基説と呼びます。ブレンステッド説はルイス説の応用とも考えられます。ルイス説が最も普遍的。 後半ではベンゼンのニトロ化についてふれられていますが、この反応は水を使わないので、ルイス説での酸の強さが示されます。 ここで二つの順序が違うのは、ルイス説で考えると、水から電子を受け取るか、他のもの(他の溶媒や物質)から受け取るか、という違いがあるからと説明できると思います。 高校ではおそらくこの酸塩基説は触れられない話ですので、ここでは溶媒など、条件で違ってくると理解して下されば間違いはないかと思います。
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ニトロ化においては、硫酸は正しくは脱水剤ではありません。工業的には84.4%硫酸を用いるそうです。 硝酸は濃硫酸中で平衡的にニトロニウムイオン、オキソニウムイオン、硫酸水素イオンを生成させます。 HNO3 + 2H2SO4 →← NO2+ + H3O+ + 2HSO4- この反応は硫酸以外の強酸性媒体(HClO4,HF(水中では弱酸)など)でも進行します。 生成したニトロニウムイオンがベンゼンと求電子置換反応を起こします。 つまり、濃硫酸はニトロニウムイオン生成触媒として働くのです。 ちなみに、水が関与しない系での硝酸のプロトンのpKa値は-1.30、硫酸の最初のプロトンのpKa値は-10~-20です。 おそらく質問されているponmasaさんはここまでの情報は必要ないかと思いますが、ニトロ化についてさらに知りたい場合は有機化学の専門書をご覧になって下さい。
お礼
どうもありがろうございました。ぼくが習ったニトロニウムイオン生成の反応式は HNO3 + H2SO4 -> NO2+ + H2O + HSO4- だったのですが教えていただいた反応式のほうが酸性条件を表せていていい感じですね。pKaの値も参考になりました。
- inorganicchemist
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酸の強さではなく、ニトロ化の機構についてですが、 濃硫酸の作用は酸ではなく、脱水です。もちろん硝酸に プロトン化してから脱水が起こるので、硝酸は塩基として働く、 つまりより弱い酸だと言えますが、二つの酸の強さは あまり関係ないように思います。
お礼
どうもありがとうございます。高校の化学って納得できないところが多いんですよね。参考になりました。
- mogula
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物理化学の教科書を見ていただくのが手っ取り早いと思いますが、 高校で、ということなので、 駿台文庫 大学入試 新理系の化学(上)(下) の上巻(改訂版の113ページ~)に詳しく書いてあります。 高校の化学の教科書や参考書って、基本的に「何故?」と言う部分が 書かれていないんですよね。そのくせ、参考書は分厚いし・・・。 この本は、受験用なんですが、そこら辺のことが書いてあります。 もし化学の「何故?」について知りたいのなら良い参考書になると思います。 実際、大学一年の前期ぐらいまで重宝しますよ。
お礼
どうもご回答ありがとうございました。石川先生の参考書はいいと聞いたことがあるので僕も新理系の化学を新理系の化学100選と併用させていただいて必死に勉強しております。でも難しいんですよね、この本。まだまだ勉強不足というところです。何かわかりやすくて詳しい本があればいいのですが・・。
お礼
どうもご回答ありがとうございました。ルイス説については錯イオンの生成反応を習ったときに軽く聞いたことがあったので、なんとなくですがわかりました。(ニトロ化反応はルイス説で考えて酸の強さ、硫酸>硝酸だからH+が硫酸から硝酸へと送られると考えていいのかな?(^^!)不安・・)どうもありがとうございまた。