#2です。
#2で回答した建物の高さ・階数と固有振動数の関係式というのは、実験や構造解析結果のデータを元に統計的に回帰直線を求めて得られたものです(#3さんの式も同様)。
これは統計的に実物が高さに比例するということで、なぜそうなるかの証明にはなっていないものでした。
本格的に証明するには構造解析についてきちんと学ぶ必要があると思いますが、建物を簡便なモデルに置き換えて考えれば、擬似的に説明が付けられる方法がいくつか思いつきましたので紹介します。
1つはNo.1111069の方の質問で#1の回答にあるように建物を片持ち梁と見なして説明する方法です。
もう1つは地盤の卓越周期を求める際に用いる重複反射理論を使う方法です。この場合建物は地盤同様水平方向に均質に無限大に広がっているものとして考える必要があります。
片持ち梁として解析する方法の調べ方は、No.1111069の方の#1さんが回答済ですので、詳細式は割愛しますが、材料性能・断面性能が一定の場合片持ち梁の固有周期は長さの2乗に比例します。
しかしこれだと高さに比例する統計的に求めた実験式と一致を見ませんので、説明がつかなくなります。但しモデル化はイメージしやすく、資料の入手は簡単です。
次に重複反射理論を準用すると、固有周期は高さに比例します。
固有周期=4*高さ/せん断波速度
この式を用いるには建物の幅が無限大に続くものと見ないといけないので、モデル化としては苦しいかと思いますが、この方が統計的回帰式と同じように高さに比例するので、実情を説明はしやすいと思います。
建物の構造はかなり複雑なので、きちんと解析しようとすると、詳細な構造解析が必要です。そのため、応答解析をする際には、1つの質点と1つのバネからなる簡単なモデルに置換して解析することがよく使われています(バネの値を求めるのに複雑な解析が必要ですが)。
同様に、建物を固有振動式のわかっている簡単な構造の物に置き換えて、振動理論で説明をすればよいのではないかと思います。
最後に、これらのモデルの理論的な説明を、ここでするのは困難なので、私が参照した文献を挙げておきますので、詳細を知りたい場合はご覧ください。
梁の振動
「機械振動」亘理 厚 (丸善)
「基礎振動学」 松平 靖 (現代工学社)
(このほかにも、機械系の振動理論の本にはたいてい書いてあります)
重複反射理論
「地震工学」 金井 清 (共立出版)
補足
申し訳ありません。 ものすごい勘違いをしていました・・・ 「ビルの周期が大きい」でした。 ということは固有振動数が小さいということを証明といいますか説明できればいいということですね。 申し訳ありませんが、こちらの固有振動数が小さいことを説明できればお願いします。