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仏教の分類について

仏教は、観光仏教・民俗仏教・葬式仏教・信仰仏教に分類されるそうですが、具体的にはどのような違いがあるのですか?できれば、その成立の過程や、現在の日本仏教への影響についても教えてください。

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回答No.1

 これは仏教の内容による分類というよりは、位相による分類だと思います。成立の過程や影響もなにも、現在の日本仏教をさまざまなレベルで区切るとこういったものに分類できる、ということでしょう。  観光仏教というのは、京都や奈良の有名な寺院のように観光客集めの目玉として仏教を利用すること。拝観料と称して入場料を取ったり、縁結びのお守りを出したり、写経ツアーを組んだり、といったことでしょう。今のようにひどくなったのは戦後、ことに高度経済成長期以降旅行が手軽になってからですが、信心のお客さんを集めてお金にするという意味では善光寺や清水寺なんかは江戸時代からそうかもしれません。また巡礼も見方を変えれば観光仏教と言えるでしょう。  民俗仏教というのは、お寺を離れて民俗信仰として息づいている仏教的なもののこと。京都の地蔵盆や各地に残っている百万念仏、あるいはお盆やお彼岸の地域的な風習といったものから、葬儀にかかわるその地域だけの習俗なども含まれると思います。山伏や修験も仏教的な要素を多く持っているという面で民俗仏教と言えるかもしれません。この起源はどこまでさかのぼれるか不明であるとしかいえませんが、多くの場合中世期に現在のかたちが完成しているようです。  葬式仏教というのは、お寺もしくは仏教は葬式と法事だけをやればいい、という発想や信仰のこと。多くの日本人がそうであるように人が死んだときだけ仏教にかかわるという態度のことであり、一方お坊さんの側ではそうした人生の不幸に際して相手にたかるたちの悪い売僧への悪罵として用いられることもあるようです。これも今のような状況になったのは戦中から戦後にかけてですが、度合いこそ違え日本人は江戸時代ごろからそういう傾向がありました。幕府がキリシタン禁制を行うために、すべての日本人(神道者も含めて)はどこかのお寺に属し、そこで葬式をあげなくてはならない、という制度を作ったあたりに淵源があるといえます。  信仰仏教は以上のいずれでもない、人間の苦しみを救うための信仰としての仏教のことでしょう。ここまでゆくとその淵源は聖徳太子あたりにさかのぼってしまいます。

haruna0104
質問者

お礼

ありがとうございました。わかりやすい説明で、大変役立ちました。今後何かありましたら、またおねがいいたします。

haruna0104
質問者

補足

仏教の分類にからめて、日本仏教の本質について説明するように言われたのですが、何か良い案はありますか?よろしかったら力をお貸しください。

その他の回答 (1)

  • teinen
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回答No.2

 観光仏教・民俗仏教・葬式仏教・信仰仏教というのは,その寺院の経済基盤の違いによって分類されているものであり,仏教そのものの分類ではありません。  仏教寺院の多くは,檀家によって支えられているか,檀家以外の者によって支えられているかのいずれかです。  おっしゃるような4つの分類は,誰かが勝手に分類したものに過ぎません。  この4つの分類を説明しますと、 ・観光仏教(観光寺院)  浅草寺・金閣寺・札所など,不特定多数の者が観光や信仰により参詣されることによって,支えられている寺院。   ・民俗仏教(檀信徒寺院)  その寺院に所属する檀家・信徒によって支えられている寺院。   ・葬式仏教  日頃,寺院との付き合いがなく,信仰心もなく,身内に死人が出た場合にのみ寺院に頼る者が仏教寺院をあしざまに言う名称。  これをいいことに,葬式のみを収入源としている,寺院を持たない僧侶は実在する。   ・信仰仏教  創価学会などに代表されるものを指す。  観音信仰や不動信仰,薬師信仰もあるが,これらの寺院は観光寺院に分類される。

haruna0104
質問者

お礼

ありがとうございました。大変役立ちました。参考にさせていただきます。

haruna0104
質問者

補足

仏教の分類にからめて、日本仏教の本質について説明するように言われたのですが、何か良い案はありますか?よろしかったら力をお貸しください。

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