乾電池の放電特性というと・・
物理というより化学の話です。
電池の起電特性なんかについては参考URLがいろいろ面白いです。
放電特性とは電池を放電したとき、電池電圧が時間の経過と共に次第に減少していく変化の様子を図に表したものです。
「起電力がなぜ放電に伴い変化するか」ですが、
それは化学物質によって電池内部に発生する
「電気化学ポテンシャル」の勾配の発生機構に由来します。
つまり、乾電池は両極にある化学物質が入っており、
正極室と負極室でイオンの化学ポテンシャルの差が
発生しています。
その極室間をイオンを通す電解質でつなぐことで、
「電気化学ポテンシャル」の勾配を均衡化することで、
両極に「電気ポテンシャル」の勾配がつくわけです。
そこで、外部回路を接続すると、両極の「電気ポテンシャル」が
緩和され、「電解質」内部の「電気化学ポテンシャル」により
イオンが流れます。
これにより電荷の伝達が行われて、電流が発生します。
すると、イオンが欠乏している極に、イオンが供給され、
イオンが過剰な極からイオンが消費されるので、
化学ポテンシャルの勾配も緩和するわけです。
通常、化学ポテンシャルの緩和は両極の活物質により
再び復元されるので、電池の起電力は維持されます。
ところが乾電池内部の物質量は有限ですので、
次第に起電力が維持できなくなり、
出力の低下が発生するわけです。
お礼
時間がなく急いでいる中、とても詳しい回答ありがとうございます。特に電圧の変化の原理がよくわかりました。丁寧な回答ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。